りら

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• 蔵王で滝を見た

  日本以外で滝を見たのは中国の雲南省とインドネシアのバリ。あとは覚えていない。わざわざそういうところに行かなかっただけで、山岳部なら滝はあったに違いない。ゴールデンウィークのしょっぱな。仙台から延々と２時間半もかけて蔵王へ出かけた。初めて通る道を不安を供としてずるずると運転していたからで、最短と教わったルートで帰ってきたら１時間２０分だった。この間抜けぶりはともかく、すすけた団地から抜け出して、雄大な景色に囲まれる気分はすがすがしい。雪解け水をたたえて勢いづいた滝。淡い新芽に覆われた山肌。テレビで見ればなんということのない風景だが、その中に身をおくとこんなに違うものか。普段忘れているだけで、すばらしいものはそこにある。思い出す、出かける、見る、聞く。やっぱり行動しないと始まらない。

  May 3, 2005

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• 火伏の虎舞い

  ついに、？十年ぶりで虎舞いを見た。生まれた町では毎年4月29日（当時は天皇誕生日）の初午に、虎舞いがねり歩く。大通りと呼んでいた通りは、今みるとちっとも大きくなくて、私が生まれた家から知人の店まではとても遠かったはずなのに、今日歩いたらあっという間だった。自宅にまだ電話がなかったころ、近所のタバコ屋さんに取次いでもらっていた。その店は、当時とかわらぬ姿で、駄菓子や石鹸、缶詰めなどを売っている。日焼けした紙箱やほこりのかかったガラスケース。子供の私がここに立っている映像がはっきり見えて、自分が自分だったことを思い出した。この町にも、近年大型店が複数できてしまい、個人商店はすっかりさびれてしまった。「売り上げを数えるっても、百円玉ばっかりだから」という『おばさん』はもう90 歳。それでも、お祭りだからいつ人がきてもいいようにと、お赤飯とお煮しめを作っていた。しゃんとした背中がなつかしかった。

  April 29, 2005

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• オリエンタルホテル

  初めてバンコクのオリエンタルホテルに泊る予定だった夜。客室が空いていなかった。アメリカンエキスプレスで予約したのに、まったく。すでに深夜を回っている。今夜はトナリのホテルにひとまずチェックインして、翌日状況を見ることになった。立派なリムジンに乗り込んでトナリのホテルまで送ってもらう。案内されたのが最上階の広いスイートルーム。オリエンタルで予約したのはスタンダードな部屋だったから、考えようによってはラッキーかな。せっかくだから専用のバトラーにあれこれ持って来てもらい、両手をつっぱっていないとおぼれそうなバスタブにつかって一段落。優雅に目覚めた翌朝、オリエンタルから「お部屋がご用意できました」と伝言があった。仲良くなったバトラーが「どうしてオリエンタルなんかに行くんですか。うちのホテルがいいのに」って。わたしも同感だけど、この状況ではそうもいかない。一日遅れでオリエンタルにチェックイン。部屋はずっっっっと狭いが、冷えたシャンパンが置いてあった。「ご迷惑をおかけしました」って、ホテルからのお詫びらしい。さて、朝ごはん、食べにいくか。---コンラッド、マンダリンオリエンタル、リッツカールトン、ペニンシュラ。東京に高級ホテルがぞくぞくとオープンするんですね。タイの高級ホテルの一泊の料金が工場で働く若い女性の月給くらいだと聞いて、複雑な気持ちになったものでした。東京に一泊するとOL一ヵ月分の給料がなくなるってことも、お部屋によってはあるでしょうね。お金を持っている皆さん、どんどん使って回してください。お金は使うものですぞ。

  April 26, 2005

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• 猫はベジタリアンになれない

  猫は肉食。だから飼主がベジタリアンでも、無理にベジタリアンにしてはいけない。そう思って、鶏と魚を与えてきた。太平洋を隔てたアメリカ合衆国では、猫もベジタリアンにしたい人のためにヴィーガンキャット・ドット・コム（英語）で専用のフードを販売している。愛するペットのために他の動物の命を奪っていいのか、というのが考え方の基本らしい。『よくある質問』で、「それは自然に反する」という意見に対し、「ペットの猫たちが暮らす環境は自然ですか？」と問い返す。ここでいう自然とは野生とか天然の意味が強いようだ。白状すると、私がベジタリアン、しかも卵・乳製品も食べないヴィーガンになった頃、猫もそうならないものか調べたことがある。でも、資料がなかった。だからそのままでいいことにした。穀類と野菜が入ったごちゃまぜごはんではあるけど、ね。ちなみに犬は雑食なので、ベジタリアンになれるんだそうだ。---昨日、３日早く誕生日を祝ってもらいました。私が主役だからと、全部ベジタリアンメニュー。仙台のレストラン*でこんなことができるなんて、感激しました。集まってくれたお肉大好き人間の方たちも、野菜だけでこんなにおいしいく満腹になるんだね、と、新たな発見をしてくれたようす。バラの香りいっぱいのプレゼントで、しあわせもいっぱい。みなさん、ありがとう。*定禅寺通りにあるイーヴァ。女性シェフの沼畑さんがメニューの相談にのってくれます。予約は１週間くらい前までに。Tel. 022-715-2010

  April 26, 2005

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• ヘルスパスポート

  SARSは今、どうなっているんだろう。２年前、シンガポールからタイへ行った時、空港で渡された緑色の「ヘルスパスポート」。滞在日数に応じて医師の診断を受け、それを記録するように、と説明を受けた。到着翌日、泊まったホテルに医師が来て、対象となる宿泊客を診てくれた。問診のあと熱を計り、あ～んと口をあけて喉を見てもらう。これだけ。医師が書類を書き込んでいる間、私の喉を見る時に使った金属のヘラ（専門用語で何と呼ぶんですか）を、ナースがアルコールをつけたペーパータオルで拭いている。ということは、前の人のだ液をさっと拭き取っただけのヘラを、私の口に押し込んだのか？SARSは空気感染はしない。でも、このヘラが危ない。診察のあと、熱が出そうだった。---あとどのくらい生きられるかが分かったら、みんなの生活は変わる。知らない方がいいことなんだろうな。

  April 24, 2005

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• 丈夫な赤い肉

  どこにでもある肉屋さんの店先。"レッド"ミートって呼ぶ理由がよく分かる。カリフォルニアに住む若い主婦が「今夜はめんどうだから、ステーキにするわ」と言うくらい簡単な料理なのに、野菜炒めより高級だと思われている根拠はなんだろう。オーストラリアから来たビジネスマンによると、オーストラリアンビーフは「丈夫」だから、２～３回解凍と冷凍を繰り返しても大丈夫なのでまとめて買うんだそうだ。私はお肉を食べなくなって久しい。食べたいと思わないので辛くないのだが、周囲の人が「少しくらいなら食べてもいいんじゃないの」と気遣ってくれるので申し訳ない。---今日、「天然酵母パン」を1個120円で売っている店を見つけた。原材料を見ると添加物がいっぱい。これじゃ、天然酵母を使う意味がないんですけど。小麦アレルギーの人が、２日間じっくり発酵させて焼いた天然酵母パンを食べても症状が出なかったという実験結果が、イギリス人ジャーナリストの書いた本に載っていました。材料だけでなく、作り方も大切なのです。

  April 23, 2005

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• モップ

  モップの柄はそのまま、先の雑巾部分だけを取り替えれば経済的だ。写真はロンドンの雑貨屋に並ぶ取り替え用のモップ。この形が安くて一般的。拭いているうちに糸くずが出てくるのが難点で、部屋を一周した後にまたそれを拾わなくちゃいけない。不織布の短冊を束ねたようなタイプだとそれがない。少し高いだけ。などという私は、掃除が苦手。どんなモップでもいいが、使わないとね。----私が今住んでいるのは、仙台のはしっこにある、遠い昔にニュータウンだったところ。今度の日曜日に補欠選挙があるものだから、何やらマイクでがなりたてる車が通る。民主党のお偉いさんが、スーパーマーケットの前で演説をするらしい。数分後、背広を着た男性が「演説のお知らせ」を持ってきた。その人の名刺を見ると、隣の県の議員さんだ。名刺の裏には、小学校から始まって（よほど名門？）、東大からアメリカの大学院までの学歴が。それから海外の日本大使館に勤務して政治の道へ、と、まあ輝かしい人生。そんな人が、だ。どうしてこんなにさびれた、しかも自分の選挙区でもない団地の玄関先で、ビラ配るんだろう。あのクラスのセンセイが演説をするからには、よほど人を集めなくちゃいけないんだよね。センセイの顔をつぶしたら、もう東北の選挙には応援に来てもらえないかもしれないし。代議士さん、あなたが見ているのはそっちで、目の前にいる有権者の私じゃないんでしょう。政治は嫌い、でも投票には行く。必要だから。掃除と同格ってところか。

  April 21, 2005

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• インドネシアのバティックの話

  日本ではジャワ更紗が有名なバティック。インドネシア国内だけでも、生地や柄、製法が異なるものがあったらしい。らしい、というのは、この伝統を復活させることに情熱をそそいでいる女性から聞いた話しだから。彼女は、普段はオフィスのあるジャカルタを拠点にあちこち飛び回り、時間があるとバリの自宅（写真）へ帰ってくる。リゾート客のいない静かなビーチに面した広大な敷地。そこには家族、使用人、犬、もろもろが暮らす空間があった。テラスで風にそよぐ彼女のバティックは、シャネルのスカーフより高価な値札と一緒にブティックに並ぶ。「とても手がかかっているのよ。同じ物はひとつもないの。布を織る人のその時の気持ち、染める時の空気、そういうものが全部この一枚に伝わっているから。」彼女は消える寸前の技術を拾い上げ、産業として成り立たせ、これからも維持していけるような仕組みを考えた。しかし、仕事だと思ったことはないという。「こんなにきれいなものがなくなるなんて、許せなかっただけ。」世界中の人が遊びに来る島で、彼女のりんとした言葉が、なんとも涼やかで...-----年上の猫がやせてきたのは冬の初め頃から。足がよろよろして時々ころぶ。でも高い場所へジャンプはするし、よく食べ、ちゃんと出す。おばあちゃんになっただけのことなら、このままそっとしておけばいいのだけど。このあいだ少し具合がわるそうにしていた時は、好物のささみとアジで持ち直した。今回も同じように、ごちそう献立作戦を試している。この一年半、猫のごはんを手作りしている。市販のキャットフードは栄養バランスがいい。手間もかからない。でも、やっぱり何が入っているか分からない。「ネコに手づくりごはん」を書いた獣医さんの、いろんな方法があっていい、という言葉に励まされた。「どう、おいしい？」って猫にお伺いをたてるのが快感になってる。

  April 19, 2005

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• 武　豊

  今日、皐月賞で武豊さんとディープインパクトが優勝したね。私は競馬は詳しくないが、武さんのことなら知っている。最初、タケ・ユタカと読むことも知らず、これがフルネームであることも知らず、ブホウって読むならお相撲さんのようだ、などと思っていた。シンガポールでメディア関係の仕事をしていた頃、日本の馬に武さんが乗るというので、取材に行ったことがある。「馬はファーストクラスよりいい待遇で運びましたから」と、このレースのスポンサー、シンガポール航空の社長さんが言ってた。馬もえらくなると違うもの。レース当日、競馬場の関係者に、場内の作りや競馬の『だいたい』の仕組みを教えてもらい、パドックへ案内されて馬の説明を受けたり。そこで武さんとご面会。レース前は緊張しているだろうに、とても気さくに写真を撮らせてくれたので、いい気になってたくさん撮った。ピカピカの黒のブーツの上に紫色のサッシュ（これはソックス？）がおしゃれだったな。中継する地元局のキャスターとかプロのカメラマンとか（大砲のように長くて大きい望遠レンズをわざわざ日本から持ってきてるんです）、スタンドの熱気とか、いろいろ観察、一応仕事だから。待って、待って、いよいよレース開始。勝負はあっと言う間につくもので、武さんは優勝はしなかった。でも、スタンドから「タケーっ！」って大きな声援がとんでました。コースへおりてケンリョウする選手を目の前で見た。もちろん初めて。皆さん案外たんたんとしている。取材をつつがなく終え、馬券が散乱する１階のスタンド席を通って帰る時に、地元のジャーナリストが言う。「競馬はね、小銭を握りしめてこの紙切れを買ってくれる人たちのお金で成り立ってるんだ。」お茶もお菓子もテレビも専用トイレもあるVIPルームでレースを見ていた私にとって、とても印象的な言葉だった。------昨日の小牛田への遠出、桜はまだ咲いていませんでしたがつくしを摘んで帰りました。今朝、炊き込みご飯にしていただきましたよ。夕方から別のお花見の会があって早めに仙台へ戻ったのです。こちらも花ナシ。だんだん暗くなる公園で寒さに震えながら久しぶりにお酒をいただきました。さらにその後、仕事関係の方の退院祝いで繁華街へ。こちらも久しぶりの「飲み会」ですが、ベジタリアンメニューがないのはいつものこと。とにかく暖かいものが欲しくて、芋焼酎のお湯割をちびちび。その後お店を変えて、という流れにはさすがについてゆけず、一人だけ家路に着きました。もりだくさんな春の一日。

  April 17, 2005

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• お弁当

  ベトナムの市場で衣料品を売るお店のおねえさんは、こんな立派なお弁当を広げていた。通路に半分はみ出して椅子を出し、座ってゆっくり食べはじめる。お客さんが来ると、おかずの入れ物を重ねて蓋をして、ゆったりと相手をする。接客が終わるとまた食べはじめる。毎日やっていることだから本人にはどうってことないのだろうが、私には生活の原点のような気がして。大げさだけど。どうしてこんなものの写真をとるのかと、いぶかし気なおねえさん。「フロム　ジャパン？」はい。「ノーフード、ジャパン？」日本には食べ物がないと思われたか。日本の食糧自給率は40%だから、胸をはってあるとも言えないね。----明日は、去年参加したイベントの打ち上げで、古い倉庫でピアノを聞くことになってます。東北本線の仙台から小牛田（こごた）までの約45分でお昼を食べることになっています。お弁当は、玄米ごはんにごま塩、人参に味噌ディップを持っていこうと思っています。駅からは会場を提供してくれる人について歩きます。道々桜が見えるらしいので楽しみです。ローズマリーを入れたクッキーをVeganマフィン堂の新商品にしようと試作してみました。名前をどうしようか迷っていたら、形がいろいろなので「ローズマリーのいびつなハートにしたら」って、友だちに言われました。売れるでしょうかね、この名前で。

  April 15, 2005

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• ライオンダンス

  獅子舞は英語でいうとなるほどライオンダンス。ライオンダンスのライオンは、日本のお祭りに登場するお獅子とは、えらく形相が違う。頭がとても大きい。そして目。劇画の主人公のように星をちりばめたいくらい縦に長くて、ぱちくり動く。獅子舞も国籍の違いがあるんだね。もともとは中国のものだろうから、日本が「改訂」したってことか。写真はミャンマー（ビルマ）の首都、ヤンゴン（ラングーン）で撮影したもの。ホテルの開業祝いに、シンガポールから招待されたライオンダンス一座のパフォーマンスです。東南アジア全般ではこんな感じだけど、中国では地方によっていろいろあるらしい。私の生まれた町には虎舞いがある。英語ではタイガーダンス？　こっちは見たことがないけど、ありそうだよね。ライオン君の正面写真が見つからないので、他のサイトでご覧ください。迫力あります。

  April 13, 2005

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• 残したい物

  フィンランドの国民的作曲家、シベリウス。顔だけ岩の上にのっけたのは、この人を表現するのにふさわしい造形だと彫刻家が感じたんだろうね。偉業をなさない人でも、その子どもたちが自分の存在を時おり思い出し、語ってくれる。なにより、自分の体が朽ちたあとも命はつながっていく。子どものいない私が死んだら、何か残るだろうか。伝わった命がここで断ち切れるんだ。なんだか罪深い。クボユウコっていう人がいたんだよ、って少しの間でも覚えていてもらえるよう、文章を残すか。このブログ？　バーチャルの世界は、はなから残すという概念はないんですよね。更新して存在を証明する、生きててナンボ、の世界。せっせと書けってことか。

  April 11, 2005

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• ジャックフルーツと伊予柑

  ジャックフルーツは、名前も聞いたことがなかったし、もちろん食べたこともなかった。ラグビーホールよりだいぶ大きい。中を割るとパパイヤのようなオレンジ色のつるりとした果肉が房になって詰まっていて、味は酸っぱくもなく甘くもなく。すこしぼんやりした感じ。果物にしては香りが動物的、ほんの少しだけどね。ベトナムでもタイでも、庭先に植えてあったのを見たことがある。無農薬とか有機なんて言葉すら必要ない、ほったらかし栽培だ。------有機栽培のオレンジピールが手にはいらなくてオレンジケーキが作れず寂しい思いをしていたら、知人から伊予柑ならある、と紹介してもらった。愛媛の福岡自然農園で無農薬で栽培されたもの。ここでは昔からの農法を貫いているから、どれもみんな安全、安心、そしておいしい。伊予柑の旬は過ぎても、火を通して保存しておいた皮は今が食べ時。メープルシロップをあわせてマフィンに焼き込んだ。貴重な貴重な無農薬ピール。手元に少ししかないってとこも、いとおしい。

  April 9, 2005

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• ホーチミンシティ－の道端で

  菓子箱をお盆にしておもちゃのような人形が２体。ホーチミンシティーのほこりっぽい道端でみつけた「オブジェ」は、誰が何のために作ったんだろう。お線香が立ててあるから、お供え、おまじない、仏壇かもしれない。両側のプラスチック容器には飴や駄菓子が入っている。ガラス板一枚が店舗だ。その半分をこのオブジェが占めているからには、何か意味があるに違いない。聞きたくてもベトナム語は話せない。店番もいない。お線香の煙りだけが、ふわぁ～。-----家の回りの木々の輪郭がやわらかくなってきた。芽が出たり小さな花が咲いたりしているんだ。コーディネーターがいなくてもちゃんと季節が移り変わる。春、いいですね。

  April 7, 2005

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• アメリカではなんてことない朝ごはん

  太陽さんさんのハワイ島。すがすがしい朝だよ。大きなマグカップにコーヒーをついでもらい、さてごはん、ごはん。目玉がふたつ、こっちをみている。立派なベーコンがクロスになってるし。アメリカじゃなんてことないひと皿だけど、私の耳もとで「魂がためされる時」って言葉が聞こえたのは、ベジタリアンが板についてきた証拠だな。-------どうしてもチョコレートが食べたくなる時がある。昔よく作ったチョコファッジケーキは、ココアのかわりにキャロブを入れたオリジナル。食べたい。

  April 6, 2005

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• 日記の名前もクボユウコになります。

  ニックネーム（ハンドルネーム）を、エイプリルワイズからクボユウコに変更しました。４月１日に最初の原稿をアップしたので、エイプリルフールを賢くしてエイプリルワイズの日記にしたのですが、どういう訳か記録は3月31日（アップに時差があるみたい。）そうなるとせっかくの「名前の由来」も無意味です。ので、素直に書いている人物の名前のままでいきます。よろしく。------------今日の昼は、ちぢみ菜とトマトのクイックブレッドを焼きました。酵母を発酵させて作る本物のパンは時間がかかるので、ベーキングパウダーで膨らませて作ります。プレーンなものでよければ驚くほど早くできます。ちぢみ菜を蒸して、湯むきしたざく切りトマトといっしょにすり鉢でつぶし、小麦粉、塩、ぺーキングパウダーを混ぜた中に入れ、なたね油と豆乳を加え、型に入れて焼くだけ。今日は上にくるみを乗せてバウンドケーキ風にしました。緑がきれいに出て、春らしいでき上がり。バターや卵を使わないので失敗なく簡単にできます。甘くすれば立派なヴィーガンスイーツになりますよ。

  April 3, 2005

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• ベッカーってサッカー選手だよね

  昨日からブログの日記開始しました。なんのあいさつもなく、突然始まっているのは、ぶっきらぼうで礼にも欠けます。一日遅れですが、来てくれた皆さま、これからよろしく。本文は昨日に引き続きロンドンです。このエッセイはここが初登場ではありませんが、個人的に気に入っているのでしつこく掲載します。最初に書き込みをしてくれたエブリースポーツさんへのお返事でベッカムに触れたので、ホントだという証明もしたいので。------------------------ベッカムって、ああ、サッカーの。スポーツ音痴のわたしでも知っているということはかなり有名な人である。彼が生まれた家がこのあたりにあるというロンドン郊外。「今はどでかいベッカム宮殿に住んでるさ。」近所で暮らすモロッコ系の青年が、誇らし気ともやっかみともつかない口調で言う。ここまでは、都心から車で小一時間ほどかかったろうか。途中、エスニック街や荒っぽい人たちがたむろする場所を通り抜けた。コインランドリーの前で話しこむおばさん連中、スケートボートを乗り回す子どもたち。安食堂の前をそうじするおじさん。ほどなくレンガ造りの頑丈そうな民家が並ぶ道路に出た。ごみひとつ落ちていない路地は曇り空のせいか、寒々とした印象に移った。その角にちょっとしたパブがあった。昼から開いている店の中はだだっ広く、静かにビールを飲む老人の姿がぽつり、ぽつり。メニューを眺めているわたしに、「キッチンは5時にならないと開かないよ。それまで食べ物はチップスだけ」とカウンターの中のおばさんが教えてくれた。それじゃあ覚悟を決めて、ギネススタウトをワンパイントと、ダイエットの大敵・ポテトチップスをいただこうじゃないの。酔いがさめるまで居座ればいいんだから。窓の外は相変わらずの殺風景。でも労働者階級が堅実な暮らしを営む空気に満ちている。生活の匂いは濃厚だ。庶民の英雄ベッカムの町。勝手にそう名付けて悦に入り、冷たいギネスを味わった。

  April 1, 2005

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