【住宅・耐震】 1981年以降2000年以前に建てられた住宅の耐震性
現在、行政が力を入れている住宅の耐震化、というのは、1981年以前の住宅が対象になっているのがほとんどであると思います。今回のニュースは、「でも、1981年~2000年に建てられた住宅も安全とは言えないよ」という記事です。新耐震住宅でも倒壊恐れ8割 2000年5月以前の木造 9月3日神戸新聞NEXT (水)震度6強~7程度の大地震でも倒壊しないとされる「新耐震住宅」でも、建築基準法が再改正される2000年5月以前に建った木造住宅の約8割に十分な耐震性がないことが、日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)の全国調査で分かった。国は1981年6月以降に建てられた住宅は安全基準を満たしているとして、耐震化の対象外としている。どういうことかと言うと、1981年に「新耐震基準」が出来て、住宅の耐震性能が上がったのですが、その後 阪神大震災が発生したのを受けて2000年に更なる耐震性能のアップが義務付けられたため、「現在の基準」に比べると1981年~2000年に建てられた住宅は耐震性能が劣る、ということです。木造に限った話をすれば、2000年の基準は、地震に耐えるための耐力壁の配置をバランス良く入れなさい、ということと、構造材どうしを金物で固定しなさい、というものでした。それまでの木造住宅でも、筋かいのような「耐力壁」はありましたが、釘で止めたりしていました。それを専用の金物で部材同士をがっちり固定して下さい、ということに変わったのが2000年の法改正です。現在2014年で、15年前に建てた住宅に対して、「現在の基準」を満たそうとすると、外壁をはがしたり、床を剥がしたりしないと取り付けられない金物を設置するのは、なかなか決断できないと思います。それでも、調査した結果耐震性能が劣る、ということであれば、また その結果が心配であればお金を掛けて耐震補強をすれば宜しいかと思います。気をつけて欲しいのは、2000年以前の住宅は耐震性能が低く、補強しなければ地震で倒壊する、というセールストークで飛び込んでくるリフォーム詐欺です。危険かどうかは、建築士による調査をした上で決めて下さい。2000年以前だから必ずしも即危険 ということではなく、バランス良く、頑丈に作られた家もあります。必ず 建築士による調査をしてからご判断して頂けるようお願いします。http://kato-kazutaka.com/