今日だけシロガネーゼ
今日は土曜日、家族揃って、白金のプラチナ通りに行ってきました。白金といえば、日本で一番お金持ちが集まるセレブな東京港区のなかでも、高級住宅地として知られている場所です。白金を代表する「プラチナ通り」は、街路樹の緑陰の下、瀟洒なブティック、レストラン、ベーカリー、洋菓子店などが建ち並ぶ、おしゃれストリートとして東京中に知られています。白金の街を颯爽と闊歩する、優雅でアクティブな女性は、「シロガネーゼ」と呼ばれ、そのライフスタイルは、東京中の女性の羨望の的(?)ところで、私と家族が、なぜそんな場違いなところに行ったかというと、東京に住む外国人向け生活サイトで、引越しセールを見つけ、その場所がたまたま、白金だったからです。折角の機会だから、白金のプラチナ通りを歩いてみよう今日だけ、シロガネーゼになった気分で、過ごしてみよう(※私は男だから、シロガネーゼにはなれませんが、せめて妻と娘だけは、にわかシロガネーゼに仕立てたい・・・)白金のプラチナ通りは、期待を裏切りませんでした。ハイクラスと気品を感じさせるお店の数々、街の優雅なたたずまい、そして、都心にありながらも、植物園や東大キャンパスの緑に包まれ、まるで自然公園の中にいるような心地良さもGOOD!この界隈では、犬を連れて歩く人の多さに驚きました。ざっと見た限り、犬の数が子供の数の3~4倍はいるような感じ。レストランにも、犬が平気で入ってきます。私が住む江東区あたりでは、逆に子供が多く、犬はほとんど見かけないので、同じ東京でも、ところ変わればずいぶんと違うものです。プラチナ通りでは、犬の排泄物を全く見かけなかったので、飼い主のマナーが非常に良いのでしょう。プラチナ通りでは、イタリア料理店「カフェ・ラ・ボエーム」で昼食を摂ったのですが、この店も素晴らしかった。ヨーロッパ古城ふうの特色ある建物は、入る前から楽しい気分にさせてくれる。プラチナ通りの緑に面したデッキでの食事は、雰囲気満点。かつ、店員さんが、とてもフレンドリーでプロフェッショナルな接客も完璧。子供にも優しく、それでいて、値段はリーズナブル。私たちは、総勢3名で、「明太子パスタ」、「マルゲリータピザ(アンチョビー付)」、「ハーブ鶏肉のロースト(カリカリポテト付)」、「ティラミス」、「シャーベット3点セット」を頼んで、すっかり満腹。でも、お勘定は5100円と、普通の庶民的なイタリア料理店で食べるのとほぼ同じ値段でした。味の方は、ティラミスはこれまで私が食べたなかでも最高の出来。お皿の底の方にコーヒーが仕込んであって、どこを食べても香ばしい。また、鶏のローストも、私と妻のお気に入りのアメリカンレストランWEST PARK CAFE名物、「ロティサリーチキン」と比肩できるほどの美味しさでした。また行きたいです。イタリアンをすっかり堪能した後は、白金台ブックオフ店に直行。この店は、全国のブックオフの中でも、洋書の数がダントツで多く、なんと4万冊もあるという。欧米系外国人が多い土地柄を反映しているのでしょう。行ってみると、ビックリ。なんとブックオフの店内に、カフェが併設されているのです!(リンク)。ここでくつろぐ欧米系外国人の姿も多く、インターナショナルな雰囲気。中に入ると、さらにびっくり。地上1階と、地下1階の書棚に、これでもか、これでもか、という位、洋書がびっしりと並んでいるのです。まるで丸善本店のような充実ぶり。これらが全て古本というところに驚く!しかも英語だけでなく、中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語、そして見たことのない東欧の言語など、いろんな言葉の古本が売られていました。物価の高さを反映してか、古本の値段は、洋書、和書にかかわらず、ちょっと高めでした。子供に読み聞かせる絵本は、うちの地元だと105円が普通なのに、白金台店は軒並み210円・・・でも少しくらい高くても、英語の本に飢えていた妻が、何冊も買ったのは言うまでもありません。午前11時から、午後4時過ぎまで、妻と娘は、すっかりシロガネーゼ気分を満喫して(?)、家路に着いたのは言うまでもありません。白金台の駅から、都営三田線と、東京メトロ東西線を乗り継いで、東陽町の駅に下り立った私たちは、夢見心地からさめて、いきなり「現実」に引き戻されました。ここは、同じ東京でも、シロガネーゼの世界ではありません。毎年、夏祭りには何万人もが繰り出して、半纏着て地下足袋履いて、町会のお神輿を担ぐ。盆暮れ正月、節分と七五三は、すべて深川の「八幡さま」で執り行う、この地は「下町」以外の何者でもありません。今日の夕飯時、妻に、「白金みたいなところに住みたいか?」と聞いてみたら、いや別に住みたくない。東陽町の方がいいと言っていました。彼女にとっては、ブティックや古城ふうのイタリアンレストランよりも、「OKストア」、「スーパー太陽」、「うじがわ青果」にママチャリで買い物に行ける下町の暮らしの方が、性に合っているのかもしれません。シロガネーゼはいなくとも・・・下町暮らしは捨てがたい