3つの祖国
最近、私は子供たちに、ピアノを弾いてきかせる機会が多くなりました。いつもは、公文の教材に出てくる童謡(「たき火」とか、「アイアイお猿さん」とか、「大きな古時計」とか・・・)や、最近はウルトラマン主題歌が多いのですが、先日、娘ソフィアが、意外な歌をリクエストしてきました。「パパ、君が代弾いて!」ほ~、渋い。君が代、国歌斉唱ですか・・・もちろんいいよ、「♪き~み~が~よ~は♪」・・・ソフィアは、歌詞をほぼ覚えていて、最後まで歌えました。その後、なんと、「今度は、Advance Australia Fair 弾いて!」いきなり、豪州国歌斉唱ですか。あの、God save the Queenみたいなフシの曲ね。いいよ。♪ ~Australians all let us rejoice,For we are young and free~♪ 昨年、ケアンズの幼稚園で散々練習したらしく、ソフィアは最後まで歌えました。余談ですが、私、なかなか良い歌だと思いますよ。特に、♪ ~For those who've come across the seas, We've boundless plains to share ~♪ (海を渡りて来たりし者達のため、限りなく広がる平原を分かち合おう) この辺、移民国家らしい良さが感じ取れますね。私自身も海を渡って来て、永住権持ってる者です。そのあと、風呂場で、ソフィアと、こんな話になりました。「ソフィアは、何人(なにじん)なんだろう?」「半分、日本人だし、半分、中国人だし、オーストラリアも入ってるし・・・・」「自分でもよく分かんないや」ま、自分のルーツ(祖国)は、いくつも持ってていいんじゃないかな、と思う。そのなかの一つに、「日本」が含まれていれば、私としては文句ありませんから・・・。でも、ソフィアとしては、「どれか一つに決めたい」ような気持ちになることも、あるらしい。あえて、「どれか一つ」にするなら、日本人や中国人を含む人種概念である「アジア人」と言う意外にないんでしょうが・・・国際結婚家庭に生まれた子供の宿命ですね。でも、うちの子たちは、「何人なのか、分からない」という、複雑なアイデンティティを、それなりに楽しんでもいるようです。パパには、日本語で話し、ママには英語。毎朝、スカイプで祖母と話す時は、中国語・・・3言語を、自在に使い分ける子供たち小さな身体で、3つの祖国と、上手に付き合っている子供たちこの調子で、成長していって欲しいと思います。