AMIGOS~小野リサ
夏の終わりにはボサノバが良い。昨日、とうとう我慢できずに購入したアルバムがこの『AMIGOS』。かなり前の作品になるが、それこそ何度聴いても飽きがこない。一押しは「desafinado」。これは至福の3分20秒である。まずは聴く事をお奨めする。この素晴らしい楽曲を作った天才と胎内で聞いた母の声のように、慈愛に満ちた歌声の小野リサに感謝する。そして「primavera」も圧巻。フルートが素晴らしくせつなく美しい。歌詞も(和訳)せつなく美しい。『私のやさしさをあげたい 幸せになりたい』もちろん小野リサのボーカルはやさしく想いに満ちている。小野リサのコンサートも何度か行ったが、(ご存知の方も多いだろうが)彼女のMCは独特で妙に会場も落ち着いてしまう。上級者の僕は(?)結構味わい深く気に入っていたが、やはり彼女は歌う人なのだと思う。そういえば「プリティ・ワールド」ツアーの時に弾き語りで『desafinado』を歌ってくれたなぁ。とにかく素晴らしいコンサートで、コンサート会場から帰る人々が幸せそうな笑顔で充足感に包まれていた。夏の終わりには小野リサが良い。減衰していく彼女の声が夏の余韻のようだ。