恐竜王国・福井県勝山市
フクイサウルス フクイラプトル福井県勝山市の約1憶2000万年前(白亜紀前期)の地層から発見された新属新種の恐竜です。それらは福井県勝山市で発掘されたのにちなみ、フクイラプトル・キタダニエンシス、フクイサウルス・テトリエンシスと命名され、全体骨格も復元されました。福井県立恐竜博物館の常設展示場で撮影。約1憶2000万年前、福井県勝山市にも恐竜が住みつき、群れをなして闊歩約1憶2000万年前(中生代・白亜紀前期)の頃は、福井県勝山市にもたくさんの恐竜が住みつき、群れをなして闊歩していたようです。その頃の地層から発掘された化石でみると、二足歩行する全長4~5mの草食性と肉食性の恐竜がいたようですし、これも大人になりきっていないことからもう一回り大きい恐竜がいたと考えられているようです。また、全長7~40mで首と尾が長い四足歩行の草食恐竜(竜脚類)の歯の化石がみつかっていることから、かなり大きな恐竜もいたとみられているようです。福井県、今夏(2007年)にも第3次発掘調査に着手へといっても、その頃の日本は今のアジア大陸にくっついていて、今の日本海がある風景とはずいぶん違っていたようですが、当時に思いを馳せると、湖や河川の近くで生活する恐竜のほかにも、水辺で生活するワニやカメ、大空に舞う鳥などが目に浮かび、太古へのロマンが広がります。まだまだ発掘されていない地層もあるようで、今後の恐竜発掘調査に期待したいところです。計画では、福井県は今夏にも第3次発掘調査に着手するといわれています。恐竜王国・福井県勝山市、日本で発掘された恐竜化石の約8割を発掘北陸(福井県、石川県、富山県)地方一帯には、今から1億数千万年前の中生代(ジュラ紀から白亜紀)の地層、手取層群が露出・分布しており、そこからは、当時生きていた恐竜やワニ、植物、貝などの化石が多くみつかっています。特に勝山市の手取層群からは、日本で発掘された恐竜化石の約8割が発掘されていることから、福井県勝山市は「恐竜王国」ともいわれています。平成元年から7年計画で第1次恐竜化石発掘調査実施福井県で恐竜研究が広がったのは、昭和57年(1982)に勝山市北谷でワニの全身骨格がみつかり、さらにはその3年後に、隣接する石川県白山市白峰村で、1本の恐竜の歯化石が発見されたことがきっかけです。平成元年(1989)からは勝山市で、恐竜化石の本格的な調査が7年計画で始まり、この第1次調査では、恐竜の骨や歯、足跡、卵殻、幼体の骨の化石などが発掘されたようです。少しずつ当時の恐竜の生活の様子が明らかにこの間、平成4年(1992)には、地層面約70平方mから連続歩行を含む恐竜の足跡化石約90個を発見。それらの中には二足歩行の大型肉食恐竜や二足・四足歩行の草食恐竜の足跡化石があり、獣脚類、竜脚類、鳥脚類の3種類が確認されたようです。またそれらは、足跡の進行方向が全体として東西方向を示し、幼体から成体までを示すような足跡の大きさの変化があったという。少しずつ当時の恐竜の生活の様子が明らかになりつつあるようです。新属新種の恐竜も発見され、全身骨格を復元また、福井県勝山市の約1憶2000万年前(白亜紀前期)の地層からは、新属新種の恐竜も発見されました。それらは福井県勝山市で発掘されたのにちなんで、フクイラプトル・キタダニエンシス、フクイサウルス・テトリエンシスとそれぞれ命名されました。全体骨格も復元され、福井県立恐竜博物館で常設展示されています。学名「福井の略奪者」=フクイラプトルフクイラプトルは全長約4.2m、カルノサウルス類に属する肉食恐竜で、前足や後ろ足の骨がほぼ完全にそろっていることから、肉食恐竜としては日本で初めて全身骨格が復元されました。前足の末端には、鋭いかぎ爪がつく鎌状の末節骨があり、歯の両端には肉を切り裂くための鋸歯(きよし)がみられるという。この恐竜の勝山市での化石発見割合は、全体の40%ぐらいですが、例えば右足が見つかれば左足も復元できるということから、それらを入れると全体に占める割合は60%ぐらいになるそうです。発見されていない各部位については、カルノサウルス類ということが分かっていますのでそれを参考に復元していくそうです。学名は「福井の略奪者」。学名「フクイのトカゲ」=フクイサウルスまたフクイサウルスはイグアノドン類に属する草食恐竜で全長約4.7m、頭骨や体の各部位の骨が多数発見されています。福井県の恐竜化石調査で発見された化石をもとに、日本で初めて全身骨格が復元された草食恐竜です。学名は「フクイのトカゲ」。恐竜は約2憶3000万年前にあらわれ、約6500万年前に絶滅ところで恐竜は、約2憶3000万年前(中世代・三畳紀)に地球上にあらわれ、約6500万年前(白亜紀)に絶滅したと考えられています。地球上に登場した頃は小型の肉食恐竜だったのですが、やがて小型の草食恐竜や比較的大型の草食恐竜などもあらわれたようです。また、体が毛や羽毛で覆われていた肉食恐竜もいたようですし、さらには、恐竜が産卵後に巣の上にかぶさって抱卵していたとか、孵化した子供の恐竜に餌を運んでいたとか、当時の恐竜の生活ぶりも明らかになりつつあるようです。大型の草食恐竜に進化した要因一方、大型の草食恐竜に進化した要因としては、草食するうちに食べる量も増加、それにつれて腸も長くなり胴体も大きくなっていった、草食恐竜は骨中の呼吸器官が体の隅々まで酸素を運び体を大きく成長させる構造になっていた、などと考えられているようです。