6月に食育全国大会
全国の自治体、食の関係者が一堂に集う「第二回食育推進全国大会」(内閣府、福井県共催)は6月9、10日の両日、サンドーム福井で開かれます。シンポジウムや全国各地の事例、郷土料理の試食などが行われ、健康的な食習慣を育む「食育」の大切さをアピールするようです。若狭国は古代の飛鳥・奈良時代から、志摩、淡路などとともに天皇の食料「御贄」(みにえ)を納めた「御食国」(みけつくに)として知られています。若狭国の場合は10日ごとに「雑魚」、節日ごとに「雑魚味物」、毎年「生鮭、ワカメ、モズク、ワサビ」をそれぞれ贄として納めていたという。またこれとは別に、律令制度に伴う租・庸・調の税を納めていたようですが、藤原京跡や平城京跡から出土した木簡(木の荷札)から、若狭国の場合は調を塩で納めていたことが明らかになっています。これに伴い当時の若狭地域では大規模な製塩が行われていたようです。8世紀以降使用されていたとみられる製塩施設が若狭地方で多数発掘されていることからもその様子が伺えます。中でも岡津製塩遺跡(小浜市岡津)は、当時の日本を代表する一大産地だったといわれています。全国各地で食育の取り組みが行われているようですが、若狭地域の中心地、小浜市の場合は、このような歴史を背景に、全国に先駆けて「食のまちづくり条例」を平成13年に制定して食育を推進しています。