カウンセリング
1学期の最後でおにいちゃんのトラブルがあって、その後 どうしようも自分の中では解決できないでいた。 家族はとても協力してくれてありがたい反面、時々 その人達の言葉が私には たまらなく痛くて、辛く思うこともしばしばあった。 子供のことは理解されても、自分の事を 理解されない事が苦しかった。そのためかどうかわからないけれど、すべて自分の中だけで解決しようと考えていた。 とにかく誰かに話さなくちゃいられなくて、ここにも一杯グチっていたし、学校の先生にも話を聞いてもらって、その他にも 育児の先輩ともメールで話をしてとりあえず 自分の中で 落ち着きを取り戻せた。 お兄ちゃんのトラブルが起こるたびに「こんなことが起こるのは、自分の愛情不足のせいなのか?」「子供に こんなにも振り回されて心を痛めるのは、 自分が子供の頃 母を困らせたことが返ってきているんじゃないのか?状況は違うにしても、私は こんなにもお母さんを困らせていたんだ。きっとバチがあたったんだ」「こんなことが起こることで、自分は何を試されているんだろう。神様は 自分に何を教えてくれているんだろう。」そんなことばかり考えていた。外に目を向けることができなくて、とにかく一番大事な事が 自分に原因があるんじゃないかと探していた。 そんな時 「インナーチャイルド」という言葉もみつけた。http://www8.big.or.jp/~aiba/innerc.htm 「障害児は自分に正直すぎてしまうために まわりから誤解されやすい」 これは適性クラスの先生からの懇談会の時に言われた言葉だった。「正直すぎる」って・・・ただのワガママじゃん。そんなワガママに ずっと振り回されなきゃいけないのか? 自分の気持ちに素直すぎるために起こす子供のトラブルに自分の過去と比べて やりきれなさを感じて 子供に当たってしまうのか・・・ 自分は小学生の頃 イジメに遭った。そのトラウマから まわりを気にするあまり 何も言えず 何も出来ずにいて自信を失った。そのため常に自分の言動が周りからどう思われているのかずっと気になっていた。 なのに あの子は、周りを一切気にすることなく、感情のままに怒ったり泣き喚いたり時には 相手に怒りをぶつけてケガまで負わせてしまう。 ずっと自分は耐えてきた。それなのに、なんであの子の そんな態度に振り回されなきゃならないんだろう。 そんなことの為に ケガを負わせた相手に謝りに行くのだって 本当は許せなかったりする。 ・・・たぶん そんな気持ちが 子供に気持ちが向かなくなる原因なんだと思う。 気持ちが離れていく。愛情のカケラも感じられなくなる。 過去の自分と 目の前に居る子供の態度の差に 一番根本的な原因が隠れているのかもしれないと薄々感じていた。 2学期が始まり・・・ ひと月に2回 学校を巡回して相談してくれるカウンセラーさんの存在を知った。知ったというより、以前から知ってはいたのだか 相談日には何かしら用事が入っていて自分自身も その頃にはもう大丈夫と思って なんとなく解決していた気がしたので、ずっと相談する機会を逃していた。 今のように安定した心境でいられるのなら、自分の用事を蹴ってでも 相談に行っていたら もっとずっと 以前から気持ちも楽になっていたかもしれない。 「ハートフル相談」というおたよりが各学期の始まりに1枚配られていたのはずっと記憶にあった。 そこには 相談員の先生の紹介もしてあり 身元がしっかりしているだけに 相談しやすい事を表していた。「愛知県カウンセリング協会所属 認定カウンセラー」 それだけに、初めて相談しに行っても わりとすんなり いろんなことが話せた。会ってみれば、ちょっと年配の とても品のいい女性でした。 見た目からも とても話やすい 親身になってくれそうな方でした。 今では その人の存在は 私にはなくてはならないとても大切な人になった。心強い私の味方です。限られた時間ではあるけれど、その実際の時間以上に いつも内容は濃いのです。 初日から、きっといざという時の為にと 携帯の電話番号まで教えてくれた。 まさに先日 そんなことがあっていきなり激落ちしたので 本当に話を聞いてもらって救われた想いだった。 その人からの言葉は とてもあたたかくて、本当に自分を救ってくれる。あの子の為に、これから先 どうするべきなのか、どうしていけばいいのか・・・「決定的な解決策は わからないけど、でも、試行錯誤しながら工夫しながら 一緒に考えていきましょうね。」と言ってくれた。今までの事も ずっとやってきた事も 決して無駄じゃないし 間違ってなんかいない。 「今のままでいいよ。」と言ってもらえたことで 随分気持ちが楽になった。自分を認めてくれて、わかってくれて 一緒に悩んでくれる。こんな人の存在が 今の私に とても大きなチカラを与えてくれた。 子供の事で 周りから見れば たとえ些細な事でも、 自分にはとても大きな問題で ワガママや甘えを許してしまうのは とても簡単だけどでも どうしても許せない事だってある。学校っていう集団生活の中に居る以上、やっぱり「障害」を理由に 簡単に許したくない。 約束はちゃんと 守らなくては。出来る事はやらなくちゃ。 そう思うから余計に それが返って自分を苦しめているのかと思ってみたり。 「普通」と「普通じゃない」間の軽度障害児と付き合うのは本当に根気がいる。 どれだけ心を寛大に持っても、そんなこんなで 悩んでは簡単に壊れてしまう。カウンセラーの人の存在のおかげで、今はなんとか自分が支えられている。 いつも不意にやってくる 子供の問題。・・・その時が来たら助けてくれる。 その人に教えてもらった携帯電話番号は、私のお守りです。