野球、サッカー男子を批判…日本選手団長の総括会見
ニュースサイトによりますと、【北京24日共同】北京五輪日本選手団の福田富昭団長は24日、総括会見し、プロ選手をそろえながらメダルを逃した野球やサッカー男子などの団体球技について「強い選手を五輪直前に集めてちょっと練習すれば勝てるなんて甘いものではない」と批判した。また、野球とマラソンが選手村に滞在しなかったことに、福田団長は「選手は原則的に選手村に入らなければ駄目。競技団体が特別扱いしている。大いに問題がある」と述べた。とのこと。「強い選手を五輪直前に集めてちょっと練習すれば勝てるなんて甘いものではない」これについては僕も全く異論はないのだが、そういえば同じニュースを4年前にも見た覚えがある。詳しくは野球に関してしか知らないが、4年前の野球日本代表も同じような形態で、直前召集、直前練習試合、選手村にも入村せず。また、野球日本代表専用の料理人も雇った。しかし、結果は銅メダル。絶好の環境だったかどうかはわからないが、少なくとも特別扱いと言われても仕方ない環境でこの結果。また、厳しい環境の他競技から湧き上がる批判もあり、ニュースとなったことを覚えている。ただ、一個人の意見としては、お金があってルールが許すのならば、選手村に入村しない、専用の料理人を雇うなど、最高の環境を作って挑むほうが良いと思っている。はっきり言って、他競技からの批判はひがみやそねみに聞こえてしまうし、言い方は悪いが、金メダルさえ取れれば押さえつけられる批判だと思う。しかし、今回は前回より結果が悪い。これでは甘んじて批判を受け入れなければならない。もちろんそれが「ひがみやそねみ」であっても。ただ、僕が一番問題だと思うのは、仮にこのような特別扱いが問題だとして、今に始まった話ではないにもかかわらず、なぜこの4年間で変えられなかったのか。その事の方が問題だと思う。マラソンは分からないが特に野球は、未だにプロとアマには大きな壁があり、プロとアマの連携など全く取れずに、極端な話、違う大会に出ているようなものなのだろう。ただ、日本選手団の団長も批判をするのは良いが、では批判する前にやる事をやっていたのか?と聞きたい。競技団体が特別扱いしている、というのはよく分からないが、そのすべてをまとめ上げる選手団の団長という役割とは何なのか。ただ批判をするだけの団長ならいらない。さっきも書いたが4年前も同じ事が言われていたわけで、この4年間で該当する競技団体に対して、早期召集や選手村の入村などを訴えかけられなかったのか。結局アマチュアはプロに対してそのような事を言う権威がなく、プロ側が自主的に対応してくれるのを待っていたのではないのか。もしそうだとしたら、それは問題だと思う。たしかにプロだけ特別扱いされるのはアマからしたら気持ちの良いものではないだろうと言うのは見当が付くが、ただ、ルールとして特別問題がないことならば、金銭に余裕のあるプロ側はそれなりの環境を作るだろう。「アマチュアの祭典」がオリンピックとするならば、プロが参加すると言う事が既に特別なわけで、“主役”であるアマチュア側からプロ側に対して、アマと同じ行動を取る様に働きかけをするべきだと思う。そうでないと、プロが行った事や姿勢に対する批判は単なるひがみやそねみにしか聞こえなくなる。たとえプロの結果が悪かったとしても。極論、プロが出なくても良いのならば出なければ良いわけで、プロ解禁後、日本として良い結果が欲しいからこそプロが出た。つまり「金メダルが欲しい」と。結果はご存知の通りだが。確率上、良い結果が出る可能性が低くても良いのなら、オールアマチュアで出場すれば良いだけの話。「プロは要りません。オールアマで行きます」と。しかし、アマ側はそれは言えないのだろう。ただでさえ野球が2012年のロンドン五輪で外されるというのに、オールアマとなったら日本の野球に対する注目度はガタ落ちするし、なにより、もしそれで負けようものなら、それこそ批判がアマに向く。例として適切か分からないが、今回のサッカー日本代表がオーバーエイジを使わずに負けた事が問題とされているが、言ってみればオールアマというのはそんなようなものだと思う。なにせ、ブラジルでさえロナウジーニョを使っているのだから。とにかく、プロが出るのならある程度の特別扱いは仕方ない。それが問題ならアマ側から強く働きかけるべきだったと僕は思う。最後にふとした疑問。果たしてプロは本当に五輪に出たいのだろうか。結局は“出てもらっている”のではないのか。だからこそ今回のような結果が出るのではないか。「オリンピックに出たい。」こんな至極当たり前の事を思う選手が集まるからこそ、強いチームが作れるのではないか。それはプロでもアマでも関係ないのではないか。こう思うのはきっと僕だけではないと思う。