ひと勝負
さて、残すところ、私が会社の今のチームで指揮を取るのも後1週間となった。先々を見て「あれはどうする?」「これはどうなってる?」と、全部を引き継ぐアジア支部や、根っこで指示を出す日本の本部からはひとっつも回答は来ない。決めた。もう勝手にこっちがやったる~、オマエらが後からがたがた言うて来ても知らんわい。そう決めた私は、今の間にできることに指示をちゃっちゃっと出して、みんなに「心配しなくても、この通りにやってたら大丈夫。後で何か言ってきたら、その時は飛車角のひろみさんとえりこちゃんが抵抗することになっているから」と言ってあり、今のところは職場に混乱はない。諸悪の根源と言っても言い過ぎではないサンドラは、この期に及んで「アジア支部から1人か、できれば2人送るから、(ここの仕事を引き継ぐための)研修をやってくれないか」と、実は年末から頼んできていた。しかし、何をどれくらいのレベルまでやってほしいのか、誰が来るのか(→それによって教えることのレベルや方面がどうしても変わってしまう)、いつからどれくらいの期間が必要なのか(→時期によってはこちらも仕事が決まった人からいなくなってスカスカになっている可能性がある)がわからないので、それをはっきりさせてくれと言ってすぐに返事を書いていたのに、その答えが来たのは今日だ。(爆)笑えることに、彼女は期間だけを決め、再来週から2週間と言ってきたのだが人選は未定だそうだ。この切り貼り作業には私たちはもう何も驚かない。アジア支部はこれまでの人の管理の悪さのツケが回ってしまい、多い時には20人くらいいたチームなのに、嫌気の指した人からだんだん毎月毎月抜けてしまい、それと同時に新しい人がはいっても職場に魅力もやりがいもないために短い人は5日で辞めて行った。この繰り返しが続いて、新しい人がやがて来なくなり、一昨日までで実働部隊が5人にまで落ち込んでしまった。これからここを中心にやって行くという支部が、5人…。その5人以外に監督職が数人と、日本から借りている人が1人いるのだが、それが全部という実態。もちろん、新しい採用も少しは進んでいるようだが、どうしても仕事の性質から、ちゃんと覚えようとすると半年はかかる。その状態からサンドラは2人をこっちに送って来て最後のあがきをしようとしているのを知り、思わずチームのみんなでこけそうになったのだが、ここで楽しいことを思いついた。*サンドラは基本的に2人出したいと言っている。*しかし、その2人というのはまだ決まっていないし、候補として上がっている名前もない。*今のアジア支部に残っている人たちの顔ぶれは(少ないから)わかっているが、その中に「この人ならとりあえず最低限のノウハウを引き継げる器量がある」と思える人は、マネージャーの島田さん以下、皆無。そこで考えた。この、毎日の楽しい「サンドラ・ジェットコースター」を利用しない手はないと思い、うちのチームの中の希望者で賭けようという計画が出現してきたのだ。どの人がやってくるかを2人選んで1人10ポンド当たりを賭ける。賭けの主体となる出走馬(ま、馬ではないが)とそれぞれのタイトル、それ以外に買いのポイントとなる情報を網羅して、一口乗ってみたい人は研究してから賭け、その結果は実際に当日に現れた人の顔を見て勝ち負けを決める。(それまでにサンドラが「誰と誰」と言ってきたところで、そんなものはアテになりゃしないのだ)将来は賭け屋のおばはんになるのが夢というえりこちゃんが賭け表を作り、そこに私が各馬のコメントをつけた。アジア支部にいる人の他、日本からの助っ人やサンドラ自身の名前も網羅した上、「このリストにない誰かが来る」という項目を1人分として付け加えた他、「プラン自体がキャンセルになる」という、サンドラならではのあり得そうな項目も追加。(爆)デイヴも口説き落として、明日、無理やり一口乗らせることにする。同じく閉鎖になる他支部の大崎さんにもこの表を送っておき「Pay Palで払って参加するか?」と誘っておいた。いやー、楽しみだ。こうなったら、このメチャクチャの状態(あ、うち以外の話ですが)を思いっきり楽しんでやるぅということで、盛り上がりが今日始まったのである。