劇的シャルドネ同好会0905~硬質デリピー三昧の巻~
わが地方を席巻した例の騒ぎもほぼ沈静化の模様。久しぶりにまとめて飲むいつもの会を企画しました。今宵のテーマは、私を含め、固いのに待ちきれない、いつもの方(笑)のリクエスト。しかしシャルドネの会を名乗っていながら、会でこの造り手を飲む機会は、確か7、8年前の英国御用達ラベルのヴィルイル以来ですから、なんとも看板倒れですこと(爆)。ムルソー’02 J・F・コシュ・デュリコシュデュリのヴィラージュは同じラベルでも行き先によって中身(畑)が違うのは周知のところ。正規のものならある程度予想はつきます?が、並行物はますます分からないので、飲んだ感覚でどの畑かを想像するのが楽しみでもあります。さて、えぬう氏持参の02は米国物。開けて最初の香りから少しやばい・・雰囲気でした。最初は還元香?っていう声もあり、しばらくこんなもんかと思いつつ飲んでいましたが、時間とともにますますワインセラーや昭和の木造校舎の廊下のような香り(笑)がひどくなってきます。たまたまなのか当会では過去にブにでくわした記憶はありませんが、なにもデュリの時でなくていいのに残念無念です。ムルソー’04 J・F・コシュ・デュリ04らしくわりと軽く開いてくれました。白い果実と黄色い果実を感じるチャーミングでわかりやすい雰囲気に。酸とミネラルもかなりしっかりあるので、そこはデュリたる所以。トロワグロはナルヴォーではないかと勝手に思ったりしますが、シュヴァリエールやルジョあたりのいかめしさよりやや華やかなので、少し平地のムーランランダンあたりか(笑)。ナンテネwムルソー・レ・ルジョ’99 J・F・コシュ・デュリオイリーでガスガスしています(えぬう氏談)。かなりの灯油香。ボーヌのマ・キュジーヌで飲んだカイユレを思い出します。これはまだかるく15年はかかりそう(笑)。影のテート・ド・キュヴェと勝手に呼ぶルジョは、わかっちゃいるけど今の段階で何かしら判別できる代物ではないことを、やっぱり思い知らされます(笑)。ちなみにムルソーブランになるクリマ・・Moulin-Landin, Chevaliers, Les Rougeot, Les Dressoles, Les Narvaux, Les Vireuils, En la Barre, Les Luchets, Les Durots, Les Peutes-Vignes, 途中泡でうがい(笑)。フィリップ・ゴネ ブランドブランNVBdBのわりに厚みのある風味。コシュデュリに迷走するお口の中をクリアにしていただけます(爆)。さて待望の1本。マゾワイエール・シャンベルタン’04 ベルナール・デュガ・ピィ樹齢が20年ほどの若木。04がファーストリリースですが、賃貸契約の畑(現在はどうなのか不明)。お隣シャルムはピィの命のワインですので、それと比べる面白さはあるのですが、樹齢が若いので、まったく別物ではないかと。当初から若飲みワイン的評価でしたが、そのポテンシャルはいかに。うむむ・・・やはり固い・・。うんともすんとも(笑)。まるでコンクリートや鉛筆の芯を舐めるような風味と、まだ酸とタンニンも荒く甘さも皆無。しかしながら恐るべき凝縮の塊で、そのポテンシャルたるや計り知れないが10~20年先にはものすごい1本になっているに違いありません。最後にブラインドで出してみました。エシェゾーの香りはしましたかねぇ(笑)ヴォーヌ・ロマネVV’03 ベルナール・デュガ・ピィレ・キャルティエ・ド・ニュイとVRブラン?で有名なレ・ヴィオレットから採れるピノで醸されます。7年ぐらい前にプチシャル会で飲みましたが、あまり記憶にありません。これもまだ若いですが、03の年にしてはクリアで軽やか、カシスやちゃんと大地のVR香もあって、粘性やグリップもそこそこ、エレガントに熟成中といったところ。素でおいしい。15年後ぐらいにこのラインナップで飲めたら感激かもしれませんね(笑)。でもなんて贅沢なんでしょう。会の中身としては、とても興味深い内容でありました。うう。楽しすぎる・・またやりましょう。