入院の日々ー退院への道
お泊り外出でハーブ園へ 2回の外出で退院できそうになってきました。K医師は「やるすぎないように」と言います。患者さんの何人かが、体力保持のためか、廊下を歩いていたのです。もちろん私も参加しました。しかし朝晩15分ずつ歩くのもしないほうがいいとの意見でした。退院に向けて、夫とK医師は面談をしました。 T医師は検査結果から「記憶障害はありません」ということでした。何をもって記憶障害というのか分かりませんが、壮絶な発作のときの記憶は非常にまだらです。でも、医師の見解として記憶障害がないと言うなら、それはいいことでしょう。とにかく規則正しい生活と薬をきちんと飲むことを言われました。何年もきちんと薬は飲んでいたのです。入院後も抵抗はありましたが、多いなと思ってもきちんと飲みました。 7年くらい町のクリニックに通って、結果として壮絶な発作になったことから薬や医者への信頼は薄らいでいましたが、入院した以上、そこの病院にかけてみるしか方法はありません。それでよかったのです。このころは医者への信頼は回復していました。なんでも相談できる雰囲気でした。 今度は2泊3日で外出です。7月16,17,18です。娘は埼玉県飯能にある「生活の木」のハーブ園に行こうと言います。もちろん医者には内緒です。K医師は慎重です。きっと心配するでしょう。「生活の木」は原宿にあり、このころはアロマテラピーの品をおいていました。 以前から娘と原宿はよく行きました。娘は私が何が好きでどうしたらいいのか、夫より知っていました。夫は仕事一途の人でした。 娘が買ってくれたアジアンテエィストの洋服を着て、夫(免許取り立て)の車で行ったのです。ラベンダーと白いかわいい花、心から「ウワー」という感じでした。娘に感謝です。紫の花が大好きでした。3人でランチをゆっくりいただきました。 娘は着物の雑誌も買ってくれました。着物の絵を描きたいといったら、50色の色鉛筆も病院に送ってくれました。娘のパートナーが嫉妬するほど、私のことを心配したのです。 ハーブ園を訪れるなんて夢のまた夢でした。娘が「よくなったら温泉に行こうね」と言うのに、「何を考えているの。脳天気なんだから。私の体はボロボロなのよ」と心のなかでつぶやいていました。娘の子ども(まだ生まれてもいない)のめんどうをみることができない、と思うと辛かったです。♪♪家族旅行などしたことがない夫が変わりました。いま1泊で旅行を計画しています。病気もいいものです。でもちょっとした私の行動が「発作か」と夫をおびやかすそうです。今朝、そういって出勤していきました。