退院してから
最初の入院の病院へお礼に 娘の提案で最初に入院した病院へ挨拶に行きました。本格的な入院の間、ずいぶん家族を支えてくれたことを後で知りました。認知症と診断されたときは、「まだ回復の可能性があると思うのですが……」と言ったそうです。 それでも私を預ける先を紹介してくれ「病院よりはそういった施設のほうがいいでしょう。人間としてのプライドを大切にしてくれるところですから」と。家族はその施設を見に行ったことなど私には何も言いません。「ひどいわ」と言うと、「だって、そのほうがあなたのためにいいと思ったからだよ」と言います。いまとなれば笑い話ですが、家族は辛かったでしょう。 この病院の斎藤先生はうつの権威で人格者です。NHKテレビにも出てます。先生は躁気味の私に「人生、毎日が楽しいはずはないでしょ」と、私が躁であることを認識させたのでした。ただリーマスについては「若い医者は使いたいんですね。私は使いません」と。 先生は私がなぜ回復したのかは、分からない、だから慎重に暮してほしいと、それから、「頭から上のことは医者でもよく分かりません。だから体を整えることで、頭(脳)を整えるんです」と規則正しい生活をしてくださいと言うのでした。 私の回復を我がことのように喜んでくれました。いい笑顔の先生です。温かさが伝わってきます。看護師長さんにも会いました。「これが本来の○○さんよね」と、私の著書を読んだと言うのでした。