入院の日々ー快復のきざしなく
お風呂の恐怖、人の視線がイヤ 何かにつけお風呂は恐怖でした。前の病院で息苦しくなって以来、怖いのです。頭から水をかぶると苦しくなります。看護士に訴えても、うつからくる不安感としかとらえてもらえません。実際に苦しいのです。 それでも親切な看護士はかわいたタオルで顔を被い、水がかからないようにしてくれました。 そのうえ風呂の水道の操作も分からないほど、私の能力はおとろえていたのです。看護士は、「まだ慣れないから、すぐ慣れますよ」と操作を教えてくれます。最初のうちはいろいろ手伝ってくれました。でも、親切な看護士さんほど苦手でした。やりたくないことをあれこれ要求してくるからです。髪の毛を毎回洗うように言われます。外出もしないのですから、毎回洗わなくともと思うのですが……。ドライヤーはいちいちカギのかかった看護士の部屋へ行って、サインをして借りるのです。使う場所もお風呂か食堂。サインすることもなかなかできない、看護士の部屋で人に会うのもイヤでした。 どうして人に会うのがイヤだったのか。まず髪を染めなかったので真っ白。すごく老けて見えます。次にカットしてないのでぼうぼうで、本当にひどい状態でした。亡霊のようです。 医者や看護士にはいちいち監視されてる感じがして、会うのがイヤでした。実際、例えばラジオ体操に誘われて参加すると、次の日、医者から「ラジオ体操に参加してましたね。途中で帰ったのはどうして?」と聞かれるのです。足元がふらつくのではないかという不安がありました。不信な目つきで周囲から見られるのもイヤでした。それをきちんと医者に説明できないのです。 他の患者からは、「個室の人、どこが悪いのかしら。こもりきりでかわいそう」と心配されていたことが後で分かりました。その心配のまなざしもイヤでした。 とにかく、風呂も食事も人の目にさらされること、自分の能力が衰えて、着替えや体を洗うことがスムーズにできないことが多いことから辛かったです。♪♪うつには朝の太陽の日差しが効果的。朝の日差しを浴びて土の上を裸足で歩けば、言うことなし。でも都会じゃ無理。せめて深呼吸。太陽のエネルギーを体いっぱいで受け入れましょう。 庭の草花を見るだけで、心が和みます。ああ生きている。春はうつには辛い時期。でも、自然の息吹に目を向けてみれば、命のかがやきに気がつくはず。今日も1日神に感謝。