スピードへの信任
会社時代、何に一番イラ立ったかというと、一つの企画を通すために、こなさなければならない会議の多さと長さ。その会議によって、企画が良いモノに仕上がっていくなら大歓迎だが、会議を重ねる毎に、上からの訳の分からない修正要求を盛り込んでいくため、企画案はみるみる当初の輝きを失っていったものだった。今回、オレは自民党に票を入れたのだが、今回の選挙の意義が小泉政権になってからの政策の成績評価、という意味なら、自民党に入れていない。(特に対中対朝の弱腰の外交政策、道路公団のなし崩し的な存続は酷かった。)それでも自民党に入れたのは、それはひとえに今後の改革のスピードを重視したからに他ならない。民主党の岡田代表は「選挙は一法案に絞って判断されるべきではない。」と言い年金改革や社会保障制度改革を優先すべき、と繰り返し主張していたが(俺もそう思うが)、実際に彼らが政権を握ったとしても、その年金改革案が速やかに可決されることは、絶対にない。労組を支持母体とした旧社会党と、急進的な改革路線ゆえ自民党と袂をわかった新興の若手議員が政権を奪取するためだけにくっついた政党、それが民主党なのだ。イデオロギー的には水と油ほども違う者が、便宜的にくっついているだけなのに、年金改革や医療制度のような立場や年代によって賛否がクルクル変わる大問題について、実効力のある法案を短期間で通すことなど、到底できるはずがない。衆議院の任期中(4年)では、決を取るような段階にすら行くことはないだろう。要するに、今の民主党に票を入れると言うことは、改革についての全ての議論を、賛成か反対か曖昧模糊とした世界が支配した頃の自民党の政治に差し戻す、ということなのだ。もう一度言うが、オレは今の自民党の政策全てに賛成なわけではない。しかし、全ての政策がオレの良いと思うモノと同じである政党が現われることも永久にないだろう。であれば、一つづつでも改革が目に映る形で進めてくれる党に一票を投じたい。そしてそれを一番スピーディに達成できるのは、しがらみに拘って時間を浪費してしまう者をパージした今の自民党ではないかと考えた。もう会議のための会議は終えて、実際にシステムを動かす時期なのだと、オレは思う。注) HNを”のらくら24”から”のらくろ★”に変更しました。 今後とも宜しくお願いします。