『ヒックとドラゴン』
面白かったです。 ファンタジー好きにはたまらない話です。 久美沙織さんの『ドラゴンファーム』を思い出しました。 主人公も、頼りないけどでもやるときゃやる、というところが似ている感じがします。 ただ、一味違うな、思ったのは、しゃべり口調が現代(現在)の若者なんですよ。 だから入りやすい。 指輪物語のような重厚さは無いです。 ファンタジーでも、指輪物語やハリー・ポッターのようのを求めていると、「ちょっと違うんじゃない?」と思ってしまうでしょうね。 剣と魔法は出てきません。出てくるのはドラゴンだけ。 内容も、どこかで見たような気がしてしまう話です。 でも、映像に魅せられました。 最近は3Dばやりで、『アバター』、『アリス・イン・ワンダーランド』、『トイ・ストーリー3』を見ましたが、3Dがぐっと生きているのはこの『ヒックとドラゴン』がピカイチだと思いました。 かと言ってスピード感や迫力だけの映画とは全然違います。 ハートフルです。 でも冒険心もあって。 心弱いから、だから強い。 いい話ですよ。 トゥースも可愛いしね(*^^*) 最近、映画を見てもパンフレットを買わないのですが、久々に買いました。 それだけ気に入ってしまいましたよ~(^^)b ここから下、ネタバレしま~す。 ↓↓↓↓↓↓~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~空を飛ぶシーンが好きなんですよね。 例えば、 ハクが千尋を乗せて(千と千尋の神隠し)。 ハリーがバックビークで(ハリー・ポッター)。 ジェイクがバンシーで(アバター)。 ただ飛ぶわけじゃなくて、“解放”を象徴しているからかもしれません。 ハクは、湯ばーばから解放されて。 ジェイクは、バンシーで飛べるようになることでナヴィとして認められるようになる。 ハリーは解放ではないんですが、箒で飛べることになった時より印象的でしたね。バックビークと意志が通じたところが好きなのかも。 ヒックが飛んだところも、心が躍りました。 でもその前に、傷付いてしまって高く飛べなくなり、岩壁に閉ざされて出て行けずに飛び回っていたナイト・フューリーを見て、ぽろりと泣いてしまいました。 原因はヒックなんだけど、でもそのヒックが、尾羽を作ってあげる。 トゥースが飛べるようになった時、感動しました。 ……ただ、操縦者がいないと飛べない、という点で、本当の自由は無いのですが。 ドラゴンたちって、猫みたいですよね(そういうふうに描いているわけですが)。 とにかくナイト・フューリーが可愛い! ウーパールーパーみたい(*^^*) 仕草も可愛い。 理想ですねー。頭の良い動物と心を通わせ空を飛ぶ。 これがファンタジー\(*^o^*)/ 多分、この部分が一番好きです。 ……単純なんですよ、私(^^; ヒックは、トゥースのお陰でドラゴンの特性をだんだん理解していき、ドラゴン使いになっていきます。 トゥースが可愛らしいのと、頭が良いのがヒックにとってラッキーでしたね。 あと、最大のラッキーは、トゥースがヒックを殺さなかったこと。 あれは何故なのでしょうね? そこだけはご都合主義に感じてしまうのですけど、どこかに解答があったのかな? ヒックの父親はヒックの話を聞かない。 まぁありがちなんですけど。 「バイキングとは」という理念がちがちの頭では、ヒックの素晴らしさが理解出来ずにショックを受けてしまう。 あれはあれで、可哀想だと思いました(ヒックにとっても父にとっても)。 理解し合うには、柔軟性が必要です。でもヒックの父は、ああいう事態まで行かなきゃ、理解出来なかったんでしょうね。 映画を見に行く前に、どんな映画なんだろうと思って調べた中に、こういう記事がありました。 「ハッピーエンドながら冒険の“代償”も描かれたラストはハリウッド映画としては画期的かもしれない」 これ、かなり気になっていて、トゥースが死ぬんだろうか、父親が死ぬんだろうか、と、ヒヤヒヤしながら見ていたのですが、それほど酷な代償ではなくて良かったです。 ハリウッド映画の、最後にみんなで拍手してめでたく終わるラストって、出来すぎ感があって好きでない部分があるんですが、かと言って後味が悪いのは、やっぱりあんまり良くないです。 これくらいが、現実味があっていいです(もちろん誰も怪我をしない方がいいに決まってるんですが)。 アスティがカッコイイね!! ヒックのことは、呆れていたし、ドラゴン使いとして頭角を現してきてからはライバル視していたけれど、最後には理解してくれて良かったです。 クールなのよね。 でもアツイ! 好きです。 素敵な映画をありがとう。そう言いたい映画でした。 あぁ、楽しかった(^^)