ぐっちゃんのさよなら。
眠るまめを見ています。ぐっちゃん、行っちゃったよ。朝いつものようにぱたぱた走り回って、姫送り出してひと息つく8時。朝ご飯からとりわけたりんごのかけらをまめに差し入れながら、おそるおそる下の棚に目を移して少し凹んだペレットの豆腐団子なめるように消えたはちみつ水にほっとして・・・でもこれじゃもたない。そう思わせる背中の大きさ。急いで皿を洗い、新しいお団子を作って指先から食べさせようと巣箱からすくい上げるとくにゃんとしたカラダの力振り絞るように手の上を這い、目蓋閉じたまま、またつよく噛んで。わかったもうしない。そう云ってもぐっちゃんは噛みつづけました。・・・お医者さま行こう。でも、こんな様子でバスで10分の道のり耐えられるだろうか。迷いながら残った家事やっつけて身支度して、この時間なら朝1で診てもらえるさぁいくよ!と巣箱を開けたとき、ぐっちゃんはもう息をしていませんでした。・・・なんね。まだ母さん、噛まれたとこ赤いに。ずきずきしとるに。これが、ぐっちゃんのさよならなん?寝たふりちゃうのん?抱っこしながら柔らかい冬毛なでながら話しかけながら、お湯に湿したガーゼで体拭いてティッシュでくるんでは乾かしくり返しティッシュの寝床を作り寝かせてベランダの白スミレ・セージ。香を焚きヒマ種・カボ種炒ってペレットと供えて淡々と進む仕度にあ・・・そうか。仕度って送り出すヒトのためにもあるんだと気がついて。そうしてスノウポールを買いにでかけ姫の帰りを待って。「(ぐりも)ぐらも私のいないときに死んじゃうんだね」そだね。水くさいよね。ぐりと同じ木の根もとに埋めてきました。真っ白なスノーポールのうえペレット・ヒマ種・カボ種抱かせて土をかけると姫がどこからか摘んできたコスモス・シロツメクサ・エノコログサ飾って。うちに来てくれてありがとう。と手を合わせて。今やっと涙が溢れてきました。噛んだのは、ぐっちゃんなりのさよならだったのかな。と帰る道々ぽつりぽつり。ちょっと気が小さいけれど1年近く10日おきの通院にも穏やかに何気ない顔してふんばってきたぐっちゃんだから、ひとりで行く事を選んだのかもしれない、と。ホントはどうだったか話ができたとしても、ちらっと薄目をあけてまたころんと背中むけるのだろけど。ありがと。ぐっちゃん。でも、もう少し一緒にいたかった。