ノエル奮闘記・その4
23日木曜日。実質、今日と明日の2日間の勝負。と言っても料理の準備は24日にしか出来ないし、主人は夜マロン風味ビュッシュを作るし、私のやることと言えば足りないプレゼントと買い忘れの食料調達くらい。楽勝、楽勝♪と朝10時に近くの巨大スーパーGeantへ。ここは入ってすぐ専門店が並ぶギャラリーが広がり、奥には面積のかなり広いスーパーが入っている。紳士服専門店で主人用に何か無いかな?と物色していたら「何かお探しですか?」と女性店員がニコニコしながらやって来た。「Tシャツはありますか?」と尋ねたら季節柄、長袖Tシャツを出したので「Mon mari, il a toujours chaud. Avez-vous des T-Shirts a manches courtes ?ウチの主人、暑がりなんです、半袖ありますか?」と聞き返したら、女性店員はニヤニヤして「Ahhh, votre mari a toujours chaud !! C'est bieeen !あらぁ、ご主人暑がりなのぉ、いいわねえ!」と。あっちゃ~~、この人、なんか違うこと想像していないか?というのもIl a chaud.「彼は暑い(と感じている)、暑がっている」に対してIl est chaud.「彼は性的に興奮している」と、一語違いにかかわらず意味は大きく異なるから。さらに、「サイズはいくつ?」と言うので「XL. Oui, il est assez costeaud.XLです、結構がっしりしてるから」と答えたら「Ahhh, en plus il est costeaud !! c'est bien aussi !!あらぁぁ、しかも彼がっちりタイプなのねぇ、もっといいわぁ」???(@_@;)おそらく彼女の好みなんでしょうが反応に困り早々に良さそうなものを指差して購入、退散!気を取り直して巨大スーパーに入ると驚いたことに生鮮野菜コーナーがほとんどからっぽ!!何がすごいって、ここのスーパーは大きいだけあって野菜の鮮度は非常に悪く、しなれた野菜たちの山を見るのが常だったのに今日に限って完売御礼とばかり、かごの底が見えているのです!!…ちなみにpidooは滅多にここで野菜を買うことはありません。さすがノエル、背に腹はかえられない。いかんいかん、感心している場合ではない!さっさと買い物を済ませて、車へ…とその時。あ~~叔父さんへのプレゼント!!どうしよう、何にしよう!とその時ケータイが鳴り「レオ(パリに住む主人の妹の子供)にプレゼントを小包で送るって約束したんだ、適当に買っといて!」と主人から。OK、OK、お店にいるうちで良かった。レオにはコットンブラウスとウールのベストを購入、しかし問題はやっぱり叔父さん。と、ギャラリーの香水専門店が目に入った。そうだ、ラコステの香水を昔使ってたっけ、実は今叔父さんは奥さんと離婚裁判中。身だしなみまで手が回らないだろうし、それでいこう!もうこれで買い残しナシ!主人にお昼を食べさせて見送ったら午後からマミーとビュッシュ・ド・ノエル作りが待っている!と意気揚々としていたのも束の間…針治療院へ行った後は毎回疲れ気味のマミー。例に漏れず、さえない顔色で「今年は作れないわ・・・」。「ゆっくり休んで、Seb(主人)もマロン風味を作るといってるし、ビュッシュ・グラッセも二つ買ったし、大丈夫よ!」と別れるもなんだか切なくなってきた。pidooがここに来て5年間、マミーのビュッシュとガトー・オ・ショコラはノエルの定番でした。何気なくマミーのレシピをまとめた手帳を開く。ビュッシュはまだまだ作る自信が無くてレシピ帳には仲間入りしていなかったけれど、いつか作ろうとガトー・オ・ショコラは大分前に書き留めておいたのだった。マミーのガトー・オ・ショコラなしのノエルなんてムリ。よし、作ろう!ガトー・オ・ショコラに必要な材料を買いに再び巨大スーパー・Geantへ。4時半から友達が遊びに来ることになっていたのでこれはもう夕食後に作るしかないか。結局夕食後は主人がビュッシュ、私がガトー・オ・ショコラ担当。実は甘いものは食べるのも作るのも苦手なpidoo、よぅく考えてみると生まれて初めてのガトー・ショコラ作りかも!!ところが甘いものは食べるのも作るのも大好きな、私と正反対の主人は何もかもがてきぱきしている。「8歳くらいからマモン(ママ)と一緒に時々作ってたんだ、当然だよ!」と彼。独身女性の皆さん、お菓子の作れる旦那は重宝しますよ~~(笑)ところが第1のハプニングが!!チョコレートと牛乳を弱火にかけ溶かす過程で、レシピ帳には「キメが粗くなるので絶対にかき混ぜないで自然に溶けるのを待つ!!」と(勿論日本語で)書いてあるのに私がちょっと目を離した隙に主人がかき混ぜていた!!ぎゃあああああ~~~~~~もう終わりだ、もう失敗だと嘆いてみても始まらない。所詮は記念すべき第一作。成功したらラッキーさ。そして第2のハプニング。電動ミキサーで盛り立てた卵白をチョコレート生地と併せる過程で「手で混ぜ、…」と書いてある。え~~~、手は汚したくないな~~(はい、Chochotteでございます、ホホ)と主人にボールを渡したら木べらでかき混ぜている。「違うの!手でかき混ぜるのよ!」の一言に「そんなのありえない!!」と大笑い。だってだって、レシピ帳に書いてあるモン!レシピを書き留めた時、マミーが作る様子をちゃんと見てたモン!マミーは確かに手を入れてたモン…、あれ?手、入れてたっけ??もしかして、「電動ミキサーAvec la machine」に対して「手動でA la main」ってことだったみたい…(^_^;)またしてもフランス語にやられた前夜の前夜でした…。