『継続』という視点-PART2-
今日は昨日お話した、『継続』のつづきです。ちょっとよく分からない、もう少し分りやすく言ってよ、とのご意見を頂きましたので、今日はその補足です。-------------------------------------------------------------皆さんが商品なりサービスを利用しているものには習慣化して継続的に利用しているものがあり、提供者にとっては安定的な経営をもたらすものです、という旨のお話をさせて頂きました。いろんなカテゴライズが出来ると思いますが、馴染み深いものを中心にまとめてみました。【ロングセラーという継続がもたらす効用】キャラメルコーン、ポッキー、チキンラーメン。これらはみなロングセラー商品の定番みたいなものです。こういうものを開発すると新規開発費用負担が減ります。なぜなら商品ライフサイクルというのにもほとんど全く影響を受けないからです。ライフサイクルが短い商品しか手持ちにないと、開発費用の回転がきき、その分コスト増要因となるからです。また、あまりブレのない売上をずっと継続して落としてくれるというのは予測が立ち、無駄な借入れを予防します。つまり、資金繰りを楽にしてくれます。実はこれって、ものすごい価値なんです。企業価値算定(バリュエーション)に携わっている方や、ファイナンスを学んだ方、経営者の方なら納得していただけると思います。まあ、言ってみれば年金みたいなものですね。【嗜好性そのものが継続を生み出すもの】ビール、タバコ、コーラ。これらは嗜好性のものです。ビールはアルコール、タバコはニコチン、コーラはカフェイン。これ、みな中毒になる物質が入っています。これはもはや、意図的な継続化を含んでいると言っても過言ではないでしょう。一旦ファン層を確立してしまえば他社商品への乗り換えは比較的おこりづらくなります。【知らぬ間に利用しているインフラという継続基盤】電気、水道、ガス、電話。いわゆる、社会資本とでも言うのでしょうか。インフラですね。このようなビジネスモデルは一旦、巨額の投資で築いてしまうと、半永続的に利用してもらえる事になります。これ、株式市場ではディフェンシブ銘柄というふうに括られます。どんな不祥事が起こっても利用者は代替手段がありません。これも売上が安定継続するのです。【一極集中化するネット世界における勝者の継続】ブラウザソフト、ヤフー、google。先手必勝、先に地位を築いてしまうと、後発組には勝機なしの代表ですね。アービトラージ(さや取り)ではないですが、情報の優位性が少しでもあるほうに一旦流れ出すとその流れは一点に集中しやすい。そこでデファクトスタンダードが出来上がってしまうと、あとは利用者が安定的にそれを利用してくれる。【一度契約がなされると、安定的に取引が継続するもの】物流サービス、汎用性部品など。一度契約が成立すると、他社への乗り換えは少なく、取引は継続しやすい。他にもいろいろな視点があるでしょうが、継続的な商品なり、サービスを確立すると経営は安定します、というのは先日もお話しましたが、それ自体に着目するだけではなく、その需要を満たしている構成要素は何なのか、そこから副次的に生み出せるものはないのか、という視点を持てると何かいいヒントがつかめるかもしれませんね。------------------------------------------------------------<編集後記>先日の新聞記事で面白いサービスを発見しました。大学受験用に毎日単語を携帯電話で学習できるサービスです。これは『継続的な学習の必要性』に着目したものといえるでしょう。他に考えられるものとして、資格試験用サービスなどもあるようですが、これ、メルマガなんかでは乱立していますよね。私はどちらかというと、アナログ人間なので、紙製の本で学習した方が好きですが。。。今日はホントにヘビーな1日でした・・・・。継続をテーマにしながら継続できませんでしたね。でも私は負けませんよ。これしきの事で。。。継続は力なり、継続は力なり。。。(反省)ということで、また明日?お会いしましょう!!