「瑠璃の島SP07初恋」の感想
このドラマを何人の方に紹介したでしょうか、私は。それほどまでに、好きだったドラマ。「瑠璃の島」です。中学生になり成長した瑠璃(成海璃子)、主演の成海さんの演技は、今回もとても素晴らしいですね。今回のテーマもやはり深いものがありました。 このドラマが好きな私には、2時間スペシャルでも足りない気がします(笑)宮原先生(田辺誠一)と、 瑠璃と同い年の少年・詩音(神木隆之介)の親子の複雑な思い。島に産業廃棄物処理場建設の話が持ち上がりますね。子供の夢が親の生活に巻き込まれる中で壊されていく、その悲痛な心の叫び、さなえ先生(小西真奈美)の台詞が素晴らしかったですね。「私が一番大切なものは、子供たちの心の痛みに気づくこと。」この後、彼女は親の生き様が、子供の手本だと話を続けていきます。まったく同感ですね。美しい風景の中で繰り広げられる、初恋のストーリー。青い海も夕暮れ時には、オレンジの色にすべてが染め替えられていく。木に片手を当てて、もう片方の手を伸ばし、届いたら大人の恋をしていいという話も素敵でした。島の開発についての様々な人の複雑な思い。これも見事に語られていましたね。「この島は逃げてくる場所でもなければ、死ぬために来る場所でもない。生きるために、この島に住んでいるんだ。」という仲間勇造(緒方拳)さんの台詞も良かったです。多くの少年少女が、里子に来るこの島。鳩間島の現実の問題も踏まえながら、生きること、親子が本当に理解しあうことの大切さ。教師の役割、離島のおかれた立場と開発の問題。何度か「産業廃棄物の処理場をこの島が受けなければ、他の島に行くだけだ。それが本当に良いことなのか。」という問題提起が出てきます。これは、「原発」・「米軍基地」・「産廃処理場」なんにでも置き換えられるのです。自分さえ、自分の地域さえ、良ければ他はどうなってもいいのか?基地の島沖縄の現実を考える時、普天間の問題を思い出さずにはおれません。短時間に、多くの課題を、美しい自然の映像とともに見せていただきました。スタッフに感謝したいですね。最後に蛇足ですが、前校長先生のさなえ先生への一言、今回も冴えていましたね。それから、恵役の倍賞美津子さんの言葉に出さない、目と表情で語ってしまう演技力。素晴らしかったです。「情熱創造プロジェクトとは」「情熱創造プロジェクト」