ロルファーサイトウのつれづれ日記

[ボディワーク] カテゴリの記事

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  一日に２枚も！

  お誕生日じゃないのに、１日に２枚もTシャツをプレゼントしていただきました。一枚目は、大好きな朝倉世界一の「地獄のサラミちゃん」Tシャツ。作者の朝倉世界一先生が、一枚一枚手刷りをしてくださった貴重品なのです。京都から帰ってきたばかりのUさんが送ってくださいました。渋い色みです。憧れのサラミちゃんとぴょん子のダブルキャストです。注意して読むと「Zigokuno Saramichan」と書いてあります。Zigokuなんだ、Gigokuじゃなくて。そうだな、Zigokuのほうが、それっぽいよね。大切に着ようっと。洗濯するときは、プリントがはげないように裏返して洗おうっと。Uさん、どうもありがとうございました。ホントに嬉しかったです。 画像の連続アップができず。「一日に２枚も！　」は明日に続きます。レギュラー更新中のアットワードブログ：http://www3.atword.jp/rolfingopenpath/

  2009.03.20

• パフォーマーのためのボディワーク

  ワークショップは面白いです。セッションとは違った楽しさがあります。訳に立つ情報をお伝えしたいと真摯に取り組んでいますが、遊びの要素も入れながらワークショップの構成を考えます。今日は「パフォーマーのためのボディワーク」がありました。メインテーマは「体幹」で、要になる部位を一番最初に体験していただくことにしました。より良いパフォーマンスを目指して○解剖学○知覚○体性感覚○実践を網羅していただきました。今回の参加者の方は恐ろしく勘の良い方たちで、あっという間に課題をこなしてくださいました。ベーシックなことよりも高度な技術をお伝えするべきだと思ったこと、そして幸運にも少人数だったこともあり、とっておきの「チャクラテクニック」を実践していただく時間が取れました。チャクラを合わせて動くことにより、体幹はブレず、更なる伸びと高さ、ねじりが生まれます。このほかにも、腹横筋や前斜筋を使っての体幹ねじり、骨盤底筋群を利用しての楽な立ち方なども体験していただきました。いつもの動きとは違う動きが生まれたようでした。さらに、さかなのポーズやねじりのポーズなど、ヨガの基本的なポーズで、実践の結果を確認していただきました。感じることと知ることは相容れないと思われるかもしれませんが、「パフォーマーのためのボディワーク」では、感じることと知ることの両方をとらえる大切さをお伝えしたつもりです。次回は３月を予定しています。参加してくださる方たちのリクエストを反映するワークショップにしたいと考えています。ご興味をもたれましたら、どうぞ次回のご参加をご検討ください。 レギュラー更新中のアットワード：http://www3.atword.jp/rolfingopenpath/

  2009.02.12

• アンチロングストローク派

  筋膜リリースについて。私はロングストローク派ではありません。ユニット１（ロルフィングのトレーニング）を終えたときには、ロングストローク中心でセッションをしていました。今は、ほとんど行ないません。あまり必要性を感じないし、リリースの感覚がはっきりしないからです。むしろ、筋膜を触察したうえで、影響を与えたい部位に適した圧をかけ、リリースを待つというテクニックの方が好きです。この方法ならば、リリースする側もされる側も、リリース感が得られやすいからです。知覚を伴ったセッションをする＝変化を感じながらのセッションをすることを目的とするのであれば、ロングストロークは適さないと私は考えています。「ボディワーク入門」や講座でお伝えしているのは、知覚を伴ったリリース法です。受動的ではなく、ボディワーク的なリリース法です。それに、筋膜は、引っ張れば伸びるというほど単純なものではないようです。筋繊維が伸びるまで、１２０秒保持しなくてはいけないというデータがあります。ロングストロークでは、圧をかけている手が進行方向に移動するため、筋膜の保持（引っ張り）が弱いままになる可能性が高いでしょう。ユニット１を終えてすぐの方に「ロングストロークの利点は何ですか？」と聞いたら嫌な顔をされたことがあります（笑）。 頑なにロングストロークにこだわっていたので「何ゆえ？」と興味を持ったので、聞いてみただけなんですが・・・。 レギュラー更新中のアットワード：http://www3.atword.jp/rolfingopenpath/

  2009.02.10

• wordpressのデザイン変更

  楽天ブログでブログを再開（あくまで気まぐれに）し始めたのでブログテーマの「ボディワークのすすめ」に書かれている記事を読んでみた。メインブログのwordpressのブログデザインを変えたことだし、４，５日はwordpress(@word）メインにブログを書き続けようかな、と思ってます。http://www3.atword.jp/rolfingopenpath/

  2009.01.26

• はがきは出しません。

  「１０セッション終了後、何ヶ月かしたら、定期健診みたいに葉書が届いたらいいわね」とクライアントさんからアドバイスをいただきました。そのときは「そうですね」なんてスルーしましたが、そうするつもりはありません。それはなぜか。私は、セッションを受けに来てくださったクライアントさんは「自己管理能力が高い」と信じているからです。そうじゃない方が、興味本位で長い期間をかけて、１０セッションを受けてくれるとは思いません。それなのに、セッションが終わった途端に「そろそろメンテナンスセッションの時期です」なんて葉書を出すのはおかしいと思うのです。いきなり「私の判断」を押し付ける関係性にもっていくなんて。自分のからだをよく知っているのはクライアントさん自身でしょうから、その判断を無視するなんて、私には納得いかないのです。これまでつちかってきたクライアントさんとの対等な関係も揺らぐでしょう。「忙しいから行けない」それはクライアントさんの判断です。私がお尻をたたいておいでいただくことはありません。「忘れていた」それなら、心配するほどのことでもないでしょう。サービスって、なんだろうと思うのです。おせっかいすることがサービスなのか。ゴミになる可能性の高いＤＭを送ることがサービスなのか。きれいごとだと言われるでしょうが、ロルフィングを「商売」にしたくない思いがあります。以前、あるクライアントさんに「弱者を狙わなければ商売にならないでしょう。身体に不調のある人を狙うべきですよ、１０セッションが終わっても来させなくちゃ」といわれたことがあります。会社を経営している方の言葉でしたが、それに強い反発を覚えました。アイダロルフは、１０回でセッションが一旦終了するのはいいことだ、クライアントがロルファー無しで進めるようにするのに最適だ、と言っていたそうです。定期セッションのＤＭを送っていらっしゃるロルファーの方もいるのかもしれませんが（そういう方の話は聞いたことがないのでここで書いているのですが）、個人的にとらえないでいただきたいと思います。あくまで私の考えです。アットワードのブログはこちら　http://www3.atword.jp/rolfingopenpath/

  2009.01.24

• イメージ想起の意図は？

  言葉はそれ自体で意味を持つ。動きを変えるための言葉がけが、すでにイメージを想起させるものである場合、クライアントはイメージに固執する傾向にある。ソマティクス（ムーブメント）のセッションにおける言葉がけは、意味を解除させる言葉でなくてはならない。動作の分化を促す言葉でなくてはいけない。それをなくして変化を期待することは出来ない。「イメージ想起で身体を変える」場合には、クライアントの変化が、一時的な変化、もしくは意図的な変化で留まることを知りつつセッションをする必要があるだろう。それならば、ロルファーはどのレベルでの変化を意識してセッションを行なっているのかをクライアントに説明しなくては、変化の定着が起こらずクライアントを不安にさせるのではないだろうか。「思考は言葉のうちにある」とメルロポンティは言う。必要なのは知覚である。思考から離れるためには、余計な意味づけをもたらす言葉がけは避けるべきだろう。「イメージでからだが変化する！」それはあたりまえ。それ以上のことができなければ、ボディワーカー／ロルファーとして、お金はいただけません。＠wordのブログ：http://www3.atword.jp/rolfingopenpath/

  2009.01.20

• 避難します

  毎日追ってくる広告から避難することにしました。楽天ブログは残したままにします。時々更新するかも知れません。新サイトはこちらです。http://www3.atword.jp/rolfingopenpath/ロルファーの数が増え、ＳＩ関連の団体がいくつもできたら私も広告を出すかもしれませんが、ストラクチュアルインテグレーションを行なうワーカーの数は２００８年１０月現在で、総勢で２桁の後半くらいのもの。今の自分にとって大切なのは、勉強を重ねていき、良いセッションをすることだと思います。ワーカーによりセッションの内容は異なりますが、質の高いセッションをすること＝ロルフィング評判が上がるということ。それを目指して、努力を惜しまずに進んでいきたいと思います。

  2008.09.10

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  openpath夏季休業のお知らせ

  openpath夏季休業のお知らせです。８月２７日（水曜日）１８：００～９月５日（金曜日）まで夏季休業をいただきます。８月２７日（水曜日）１６：００までメールチェックをしております。それ以降にいただいたメールの返信は、９月６日（土曜日）以降になります。第５週はカルチャー講座が無いので、長めのお休みをいただくことにしました。お休み中の楽しみ１：大ちゃんからいただいたＤＶＤ「dai's video diaries vol.1」。小山田大 2007年度の記録 22の完登シーンが集結されている映像とのこと。すごいんだろうな！パッケージのシブい色調がかっこいい。早くみたい！ お休み中の楽しみ２：クライアントさんからお借りした、江戸時代にタイムスリップしたお医者さんの物語、「仁」。３巻まで貸していただいた時に、一気読みしてしまった。江戸時代から幕末にかけての歴史を勉強しつつ楽しめる。今回は１２巻まで貸していただいた。早く読みたい！お休み中の楽しみ３：先日ブログでも「ネイルしてみたい」と言っていたカルジェルに挑戦する。２時間くらい時間がかかるそうなので、「お休み中の楽しみ４」を応用する。お休み中の楽しみ４：本屋で読み流せる、短編がいくつか集められた小説を買う。そしてそれを持ってネイルサロンに行く。いや、サロンでいつもは読まないようなセレブ雑誌を読むほうがいいかも知れない。いづれにしろ、施術中に眠ってしまわないよう気をつけよう。お休み中の楽しみ５：身体を動かす。お休み中の楽しみ６：ひみつお休み中のお仕事：多分、しなくちゃいけないんだろうな・・・。携帯のメールアドレスをご存知の方へ：携帯を持たずに外出する場合もあります。携帯からのメール返信が無い場合は、読んでいない可能性が高いですので、腹を立てずに返信をお待ちください。皆様にはご迷惑をお掛けいたしますが、よろしくご了承ください。 斎藤瑞穂

  2008.08.26

• 臨床家によるボディワーク考

  「（ボディワークの）臨床家ではない研究者たちは、各種ボディワークを間違った考えのもとに、質的に異なる技法―マッサージ、理学療法、手技療法など―と一括しようとします。そのような方法は、それ（ボディワーク）を調査するために企画された学問を打ち消してしまいます。・・・ボディワークのカテゴリーは、そのような種類の技法とは意味的に大きく異なっているのです」これは、ロルファーであり、ソマティクスの研究家／臨床家であるドン・ハンロン・ジョンソンの言葉です。彼の言葉に沿うのであれば、スウェディッシュマッサージ、リラクゼーションマッサージ、スポーツマッサージはボディワークから外れるし、理学療法や作業療法はもちろんボディワークではありません。各種手技療法も違うし、日本で生まれた温熱療法は、もちろんボディワークには入りません。アイダ・ロルフから直接教えを受けたロルファーのピーター・メルキュアが、アイダ・ロルフからロルフィングに従事しないかという誘いを受けたとき「これからボディワークにとっては厳しい時代になるだろう。代替医療という時代が、ストラクチュアルインテグレーションの行き場を奪ってしまうかも知れない」とその時の気持ちを語っています。ところが、バリー・Ｒ・キャシレスという研究者が書いた「代替医療ハンドブック」には、ロルフィングが代替医療として挙げられています。彼女は臨床家ではありません。先述のロルファー、ドン・ハンロン・ジョンソンが懸念した「臨床家ではない研究家」のミスジャッジにより、ロルフィングは代替医療として取り上げられてしまっています。もちろん、ロルファーによる認識違いも起こります。ドン・ハンロン・ジョンソンも、どう考えてもボディワークと分類されないものをボディワークとして紹介していると思われることもあります。ボディワークはサブカルチャーの延長だと考えているロルファーもいるようですが、歴史の誤認でしょう（この辺は、ボディワーク入門第二段できっちり説明していく予定です）。ロルフィングは僅か「数分」で身体を「ゆるめる」ものだと宣伝したロルファーもいますが、ロルフィングは１０セッションを通じて身体を統合するものです。***********************ついでに、熊本のクライマーさん、ボディワーカーの中には、もともとは手技療法家だった方やマッサージから始めた方もいらっしゃるので、ボディワークとしての経験がどれくらいかを確認してみてください。ボディワークと手技療法は身体を扱うという面では「似て」いますが、目指すものは全く違う、つまりは使うアプローチ（技術）は別ものです。ロルフィングを受けたいと望まれるのでしたら、ロルフィング歴が長い方を選ぶとよいのではないかと思います。

  2008.08.21

• ボディワークが対象とする器官

  たまには真面目にボディワーク関連の話題でブログを書いてみようかと思います。今日はアドバンスユニット１の参加を希望していたクライアントさんのために作った資料を読み返してみました（今ではロルファーとして活躍していらっしゃるようで何よりです）。アドバンスクラスに参加するためには単位が足りないというので、足りない単位を補うために、講座を開きました。この頃はすでに忙しくなっていて、夜遅くまで資料を作っていた記憶があります。さて、生理学的に器官を分けるときには、通常であれば細かく 「骨格系」、「筋系」、「リンパ系」、「神経系」、「内分泌系」、「外皮系」、「呼吸器系」、「消化器系」、「泌尿器系」、「免疫・リンパ系」、「生殖器系」に分けられていることが多いと思います。でも、もっと簡単に系を分けるとしたら、まずはその機能を考えてみると分かりやすいと思います。１．運動を行なう器官２．情報を処理する器官３．物質を交換する器官４．物質を輸送する器官このうち、ボディワーカーにとって大切なのは１．と２．の器官。もう少し詳しく見てみると１．運動を行なう器官＜筋系＞骨格と協力してからだを動かす。随意筋（自分で動かせる）と不随意筋（自分で動かせない）※１がある。＜骨格系＞筋肉と協力してからだを動かす。骨、骨膜、靭帯から作られている。２．情報を処理する器官＜感覚器系＞外部からの情報を得る。＜（脳）神経系＞外部から取り入れた情報を処理してからだを動かす。この２つが大切になります。もっと分かりやすくいうと、物質を交換する器官（呼吸器系、消火器系、生殖器系、泌尿器系）に直接働きかけることはありません。物質を郵送する器官である、循環器系や内分泌系に働きかけることもありません。心理的な気付きや無意識に働きかける意図でセッションすることもありません。狭義のボディワーク（ソマティクスの要素を含む本来のボディワーク）は、筋骨格系と脳神経系への働きを主な目的としています。※１．筋系の不随意筋は対象外になります。筋膜や軟部組織は筋系に属します。 

  2008.08.15

• evoke→establish

  ロルファーはクライアントをevokeする。クライアントはevokeをestablishに変容させる。どちらが欠けてもセッションは成功しない。

  2008.06.03

• ロルフインスティテュートの偉いところ

  ブログに書けるようなボディワークネタはたくさんあるんだけど、書く場所を選ぼうと思っているとブログがかけなくなりますね。今日も夜遅く電車に乗って帰ってきましたが、脇で会社員の方が会社についての批判をしていました。聞いていると、会社の良い面も悪い面も（主観は入っているけれども）客観的に両面から批判している。ロルファーで、アイダロルフ批判をする人は少ないだろうと思います。私たちのように、ある固定した概念を元にして仕事をしている人たちがそれをしてしまうと、自分の仕事と現実とのつじつまが合わなくなるので、見てみぬフリをする方が多いのではないかと考えました（事実は分かりませんが）。それで、ロルフ・インスティテュート（以下ＲＩ）が偉いなあ、本当に素晴らしい教育機関だなあ、と思うのは、ＲＩが発行している機関誌に、アイダロルフ批判の投稿を掲載するところなんです。こうした意見に触れて、後進の者たちは「果たして何を信じていいのか」を自ずと考えなくてはいけなくなる。アイダロルフの考えをただひたすらに信頼し、グルのように慕うロルファーも多いけれど、それではロルフィングは発展していかない。それを知っているメンバーが居るからこそ、相反する意見をもみ消したりしないのでしょう。ＲＩは新しいテクニックや考え方、発明や実験にとてもオープンで、それが時代にマッチしたロルフィングを作り上げていると思うのです。はるか昔のテクニックや考え方（それも、誰も-アイダロルフですら-満足に説明できているとは考えがたい）を後生大事にするよりも、「それはおかしいのではないか」と一石を投じる者が居て、その意見を聞こうとする器があって、今のＲＩがあるのだと思います。ばう犬や私のように、ロルフ・インスティテュート批判をすると、仲間に非常に嫌がられます。でもそれも当然かと思います。ロルフィングを仕事としていつつ、ロルフィングに疑いを持つと拠りどころがなくなるような不安を感じるのは、誰しも一緒でしょう。でも、そこから「考える」行為が生じ、それぞれの「ロルフィング」が生まれていくのだと思います。

  2008.04.23

• 未完成

  未完成のものを渡されて「これが最初に渡されたのは私たちだ」「これこそが源だ」と崇めるのであれば、それは過去の崇拝だ。未完成のものを渡されたら完成させてみたいとは思わないだろうか？自ら探求し、失敗し、試行錯誤しながら。新しく、より生き生きとしたものが生まれたのならばそれは大切にされなくてはいけない。過去を崇めるものたちが、憎しみに近い気持ちでそれを眺めるとしても。私たちは、そうして進化してきたのだから。過去は墓の守部に任せよう。

  2008.03.07

• 調べれば調べるほど

  私たちは恐ろしくグラグラした基盤の上に立っている。何人がそれに気付いているだろう？今にも割れてしまいそうな薄氷の上にさらに人を乗せようとする人助けに没頭している間は自分の足元を見なくてすむもしくは人道という名の下に生活の糧を得ることも出来る白であろうものを確かに白だと言わせるために仲間を増やす。誰か一人でいいから　多くを納得させる松明を掲げなければ・・・・・諸共だ。徒党を組んでいる暇は一瞬たりとも無い。一人ひとりが松明を探さなくてはいけないのに、何を探しているんだ？

  2008.03.06

• レシピ？原理？思想？

  ここのところ、現ロルファーや旧ロルファーの文献に目を通している。セッションを続けてきて、レシピをもっと深く理解したいと思い始めた。レシピ無しに、ロルフィングのセッションは成り立たない。トレーニング中に渡されたハンドアウトは、説明の抽象度が高いものも少なくない。症状ではなく人間＝重力と関係する対象と捉えるロルフィングでは当然だと考えられる。レシピの「隙間」は人間の多様性に対する理解と受け取ることもできるし、セッションの自由度を表しているようにも感じる。「ロルフィングのセッションをする意図であれば、どんなテクニックを使ってもそれはロルフィングである」というロルファーの言葉を聞いたことがある。その後に「ただしレシピに沿っていれば」と但し書きがはいるそうだが。レシピに沿っていれば、ヒーリングをしていてもロルフィングのセッションになるのだろうか？逆に、ロルファーであってもレシピに沿わないセッションをする限りは、ロルフィングを行っているとは言えないと示唆しているのだろうか。突き詰めて考えて行くと、ロルフィングという技法だからこそ対処していける「ロルフィングの五原理」にこそ目を向けていかなくてはいけないのではないかと思い当たる。最近、独学でボディワークを学んだという方とお会いしたが、実践していらっしゃることは、単に西洋と東洋の技法の寄せ集めという印象を強く受けた。技法を支える思想が無ければただの何でも屋になるのではないか。新しいボディワークを生み出せるのは（独学でボディワークを習得するのは）、掘り下げ考えることが可能な、いわゆる天才と呼ばれる人たちなのだろう。

  2008.02.20

• soma

  mashenkaさんとばう犬からヒントを得て。そして加賀野井秀一先生の素晴らしいメルロポンティ論に感謝を込めて。ボディワーカーが扱うのは"flesh"でもなく"physio"でもない。それはやはり"soma"でなくてはならない。アイダロルフは、ロルフィングは文化である、と言った。だから英語で伝えよと。からだとは肉体のみを指すものではないとメルロポンティは指摘した。この解釈によって"soma"の存在がより明確に感じられる。眠れない夜（朝）の覚え書き。5:28だって。

  2007.11.30

• インプロバイゼーショナルワーク

  ロルフムーブメントは、音楽でいえばＪＡＺＺだと思う。もしくはＪＡＭ　ＳＥＳＳＩＯＮとか。まずは、クライアントさんのセッションの目的を「ムーブメント的に」翻訳する作業から始まる。まずはここが難しい。ゴールがすでに決まっている１０シリーズのセッションと違って、ゴールが漠然としか見えない（セッションごとの目的が決まっていない）ムーブメントのセッションでは、クライアントさんとの「図の共有（ばう犬の造語）」が絶対必須になってくる。最初から最後まで、図の共有。セッションに夢中になると、共有するまえに独りよがりに進んでしまったりして、後から「ああ、共有してもらうんだった」と後悔することになる。共有できていれば、上手くクライアントさんがアンカーしてくれたのに。ムーブメントの分析は、機能分析からはじめ、即興的にセッションのスタート地点を決めていく。歩行分析のみでは不十分なので、歩行で見つけたmalfunctionをさらに個別化しつつ分析する。今日は、この時点で図の共有をはしょってしまった。言語化の抜け落ち。ああ、もったいない。ムーブメントは生ものなので、セッションの最中に何度か立ち上がったり動いてもらったりして、知覚と体性感覚の変化を確認してもらい、確認してもらった時点からまた次のプロセスのスタートとなる。１時間のセッション時間の中で何段階かに分けて全体を見ていくので、身体的、知覚的、エネルギー的に敏感なクライアントさんに対しては慎重さが必要だ。１０セッションの理解がムーブメントのセッションを助けるのは確実だろう。１０セッションの原理を十分に理解せずにムーブメントだけを学ぶのは無理なのではないかと思う。基礎となる解剖学的マイルストーンは「隔膜群の水平性」だが、マニピュレーションを全く行わずしてそこに到達するためには、隔膜だけを追いかけていては限界がある。「ここだ」と思う部分は、勘に近い感覚でわかる。それを言葉で説明しろといわれても、相手がある程度納得できるように説明もできる。勘と理屈とどちらが先に来るのかはわからない。最近、実感する。私のような天才でもない、平凡なワーカーにとって最大の助けとなるのは経験だ。

  2007.11.19

• この場を借りて、大切な親友Ｙへ。

  権威者「サイトウ君、このクライアントは不定愁訴だそうだ。背骨の湾曲が原因かも知れないから、キミ、ちょっとロルフィングでちょちょっとバランスを取ってくれないかね。僕は、西洋医学は信じていないんだよ」ロルファーサイトウ「イエス、ミスター」こんな時代が来ることを望んでいるＳＩワーカーって、いるんだろうか？いやいや、居たね。「自分は権威者の下でＳＩをやっているんだ」と誇りに思って「ウチに英語を話す患者さんが来たから紹介するわ」なんて虎の威を借る狐なワーカーもいた（ロルファーじゃないけどね）。いろんな人の鼻先ににんじんをぶら下げて、結局は、実際に紹介してもらった人の話は聞いたことはなかったな。私の周りには、独立独歩で、自分の苦労は自分で背負ってがんばっている方たちが集まってきている時期だったから、この「狐嬢」はなお更胡散臭く見えた。あんたがワークしている人たちは、別にあんたじゃなくても良かった人たちなのかもしれないのに・・・と冷えた気持ちで傍観してた。権威と上手く提携・・・？上手く提携ってどうすれば出来るの？本気で無資格者（と敢えて言わせてもらう）に尊敬を持つ権威者なんているのかな？私自身は、残念ながら未だ会ったことは無いよ。権威者の余裕で「キミたちの活動には賛同するよ」って言ってるだけなんじゃないのか。逆に「権威者Ａ君、私のロルファーとしての経験から、この人は西洋薬が良いわよ」って言って、「ハイソウデスカ」なんて言える人格者がそう多いとは思えない。権威はＳＩを本当に理解しているのか、それともＳＩのイメージを自分の理想のオアシスに組み込みたいのか？私は、自分の意志で、私を選んで来てくださるクライアントさんと共にワークを完成させたい。それに、治療でもないＳＩのフィールドに「権威」が入り込んでくること自体、オカシイヨ。あくまで、私の意見だけど。偏見に満ちているかもしれないけれど。でも、私たちは、集まるたびにこんな話をしてたよね。覚えてくれているかわかんないけど。

  2007.11.09

• ムーブメントのちょっとした苦労

  先日はお休みをいただきありがとうございました。今日は多摩センターにて「実践ボディワーク」、その後ばう犬による「上級講座」がありました。「実践ボディワーク」では、、「知覚のゲシュタルトを操作する（３）」でした。今回は、動きの起点を変える方法を少し難しくしてみました。人数が奇数だったため、ユニット１を受けたＳさんとペアを組ませていただきました。せっかくなので、クライアントさんの知覚を利用する簡単な方法、起点を固定して本来の腕の動きを引き出す方法などをお伝えしながら練習していただきました。Ｓさんの「ムーブメントのセッションを受けて、やっと実践クラスでやっていることがロルフィングとどうつながるかがわかるようになった」というコメントを聞いて、ちゃんとクラスの意図を掴んでくださっているんだなあと思いました。多摩・横浜の中級クラスはソマティクスのクラスなので、拙著「ボディワーク入門」の内容とはかなり違った内容で行なっています。ロルフ・ムーブメントを１０セッションの一部として利用するのは比較的楽ですが、それだけを取り出してセッションをする場合は、そう簡単にはいきません。セッションは、クライアント側の感じ方に大きく左右されます。ソマティクスを十分に理解できないクライアントさんとセッションをするのは至難の技です。「質問が多い」という誤解を受けたり、自分寄りの解釈（例えばスピリチュアルな）をされそうになるのを身体寄りに誘導したりという苦労もあります。ロルフィングの思想には「重力」「構造」「機能」が関わってきます。その中の「機能」に重点を置くのであれば、クライアント／ロルファーとのインタラクティブな関係を避けて通ることはできません。体性感覚や知覚がまだ十分に引き出されていないクライアントさんには、エクササイズ的にできるようなムーブメントのセッションからはじめることをオススメしたいなと思います。グループで出来るようなエクササイズがそれに相当するでしょう。セッション間、セッション後の変化を分からせてあげることもロルファーの作業のうちですが、体性感覚を使うことに慣れていない方とのセッションでは、そこが非常に難しいポイントになります。そういった意味でも、ムーブメントのクライアントさんは、近い将来はパフォーマーやアスリートに限定したい気持ちが無きにしも在らずです。

  2007.11.04

• １１月３日はお休みです（アイダロルフの言葉）

  現在１１月３日、午前３時です。明日（じゃない、今日だ）はお休みなので、ＤＶＤを見てました。１１月２日９時までにいただいたメールチェック＆返信はしましたが、それ以降は１１月４日に改めて返信いたします。先日サイトの更新をしましたが、全体的に見直しと修正をしなくちゃいけないと思っています。自分は分かっていてもクライアントさんには親切なかたちで伝わっていないような気がします。ロルフィングと手技療法との違いについてなど、比較として例にあげたりするといいのかな。アイダロルフの言葉から抜粋してみました。「 ロルフィングについて、簡単に説明することはできない。説明するならば、ロルフィングの全てを説明しなくてはいけない。人々は理解できないだろう、ロルフィングのエッセンスが関係性にあるということを。一度でも真剣に考えたことは無いだろう。それは、noumena（カント哲学で言う純粋な直感）がphenomena（現象）を探求するレベルに関する話だということを。」※注　現在では、カントの「純粋知的直感」という考えは否定されているようです。

  2007.11.02

• ア・フォーダンス

  恵比寿駅西口に、日比谷線に降りていく入り口がある。入り口の後ろには植木に目隠しされた、レンガで囲まれたちょっとしたコンクリートがある。よく見ると、腰かけられるくらいの幅があり、植木の隙間を縫って入り込んだ人が何人か人待ち顔に座っている。ちょっと見には、駅の構内に続く入り口の一部で、しかも死角にもなっていて座る場所とは考えにくい場所なのに。一緒に歩いていたばう犬に「あれってアフォーダンスだよね？」と同意を求めたら「そんな大げさなものでもないんじゃない？」と素っ気ない返事。たたみかけるように「子供が、大人なら考えつかないような使い方で道具を使って遊ぶじゃない？あれは一種のアフォーダンスだと思うんだよね」と言ったら、これもあえなく却下。私、分かってないってことかな？アフォーダンスだと思うんだけどなあ…。最近のお気に入りはＪＡＭＯＳＡとＴＯＥ。ＪＡＭＯＳＡは声がすごくかわいいＲ＆Ｂシンガー。ＴＯＥはブレイクビーツがかっちょいいポストロック。

  2007.06.06

• コンフィギュレーション

  ひとつひとつの音階がメロディーをつくるように、個々の要素がまとまって、ある意味を成す。音楽であれば、私たちは音の集まりを「クラシック音楽」として楽しんだり「ジャズ」と分類したりする。だが、それらの私たちを楽しませてくれる表現（芸術）は、細分化してみると、単純に「音」なのである。音楽同様に、私たちは自分の行動に、無意識に、学習による意味づけをしてしまっている。例えば「歩く」という行動は、本来は体重移動そのものである。「取る」という動作は、何かに手を伸ばし、目標物を手で掴み取ることである。先日の横浜読売カルチャー「実践ボディワーク」では、こうしたスキーマから離れ、動作本来の意味を捉えていこうとする試みを行なってみた。これは、メルロ・ポンティによる「分布＝コンフィギュレーション」という思想をベースにした演習だ。昨年１２月に、サルサスタジオ「ロス・サルセーロス」主催で「サルサのためのボディワーク・ワンデーワークショップ」を行なわせていただいたときも、認知枠を取り払い、動作の細分化を行なうことについて簡単な体験をしていただいた。ばう犬のブログにもあるように、体性感覚に留意して生きることは瞑想的だ。そして、自由をもたらしてくれる。ベトナムの僧侶であるティクナトハーン師が目指そうとしたものは、こうした境地だったのかも知れない。

  2007.05.30

• アナリシス試行錯誤

  これまで、姿勢は「重力の中で静止するための各分節のバランス」だと考えて姿勢分析を行なってきた。古い考え（重構造モデル）に基づいた「構造」にこだわるのであれば、これはこれで役に立つだろう。ただし、姿勢を「環境に向って個人が調整を行なう能動的な動作」と捉えたときには、これまでの静止の姿勢分析はほとんど役に立たない情報となってしまう。したがって、新たなる分析法が必要だ。最近は新しい分析法を使っているが、使えそうだ。だが、まだ試行錯誤の段階。クライアントさん自身に、姿勢＝重力に対するリアクションではないということを理解してもらえれば、比較的簡単な方法でクライアントさんの「能動」の傾向をつかむことができる。歩行分析では動きの傾向を見ることが出来るが、特化した動きを分析するのは難しい。バランス重視のクライアントさんには利用できても、特定の動きを洗練させたいと考えるクライアントさんには向かない。ここでもまた、新しい分析法が必要になってくる。新しい知識が入ってくれば来るほど、あれこれあれこれ考える。楽しい作業ではあるが、誰か簡単に教えてくれる人がいれば楽なのになあ、と思ったりもする。

  2007.05.23

• ソマティクス無くして…

  このところ、ソマティクスに関するブログを多く書いている。ボディワークの要であるソマティクスは、残念なことにロルフィングのトレーニングの行程で習ってはいない（さわり程度に触れたが）。その歴史や思想について詳しい説明を受けた記憶がない。ソマティクスプラクティスの臨床での働きや重要性について学んだのはロルファーになってからで、ばう犬と共に隣接分野の文献やワークショップを通じてである。そもそも、教える側が手技療法とロルフィングを区別するためには最重要とも考えられる「ソマティクス」に重点を置く授業をしてくれないので、トレーニング終了者は自分の立ち位置がわからず戸惑ってしまう。最初に参加したユニット１のトレーニングでは「ロルフィングはボディワークではない。ロルフィングはロルフィングだ」などと言う講師も居て、誰を信じていいのやら、と不安に感じることもあった。日本でのトレーニングを終えた受講生からも「ロルフィングとは何か、今だにつかめていません」という相談を受けたこともある。アメリカのロルファーたちがフリーペーパーなどに掲げている広告を読むとロルフィングの効果として「ボディバランス」の後に「痛みの緩和」という唱い文句が出てくることが多い。ボディワークに分類されるアレクサンダーテクニークやフェルデンクライスが治療的な広告をださない傾向にあるのとは対照的だ。なるほど確かに、短いトレーニング期間の中で必要な知識を全てカバーするのは難しいだろう。ただし、トレーニング終了者が「ボディワークって何ですか？」と質問するようなカリキュラムを続けているロルフ・インスティテュートの教え方には疑問を感じる。近い将来、トレーニングのカリキュラムを４期に増やし、ユニット１から４までにする計画があるらしい。是非とも大切な情報をふんだんに取り入れた構成にして欲しい。また「インスティテュート批判」と受け取られるのかも知れない。が、盲目的に権威を信用するのは危険だし、学んだことを自分で「それは正しいのか」再考してみる必要はあるだろうと思う。ロルフィングならではの有用性や可能性が正しく理解され、今後ますます発展していって欲しいからこその苦言？のつもりだ。

  2007.05.20

• 対峙は不要な要素だ。

  ソマティクスというコンテキストの中で、クライアントとワーカーは対等だ。「一人称のフィードバック」として送られてくる言葉や（時にはそれが動作であったりするが）の中には、対峙すべき要素は見当たらない。confrontation（コンフローテーション）＝対峙が必要なケースは、この技法を生んだ、いわゆる正統派心理学やそこから発生したカウンセリングでも少なくなっている。クライアントがある地点まで到達し、あと一歩というときには、柔らかな（一方的ではない）対話型の対峙が必要になる場合もあるが、多くの場合はクライアントがある選択に至るまで静かに待つのが基本だ。confrontする側に経験と人間性がなければ、対峙は本来の意味を失い傲慢や欺瞞に繋がる危険性を孕む。これは、カウンセリングに限らず言えることだろう。

  2007.05.19

• スキルフルタッチ再考

  スキルフルタッチというのは、ロルフインスティテュートのユニット１を終了した受講生が行う、筋膜の拘縮を和らげるテクニックの名称で、ボディワークに分類されている。「全身の筋膜を整える」ことによって、リリースしない部分の偏りが無いように構成されている。治療を目的としないが、治療的側面も持ち合わせ、筋膜リリースの特徴である構造の変化も起こる。このスキルフルタッチにopenpath独自のプラスアルファのテクニックを加え、理論背景を詳しく説明したものを、読売文化センター新宿の「ボディワーク入門」で扱っている。最近は、全身をリリースする代わりに、気になる部位を幾つか上げてもらい、その部分に集中しながらもソマティックな方法を使って不快感や緊張を軽減したり、全身のバランスを整えていく方法をとっている。ロルフィングに似ているが、セッションを始める前の姿勢分析はしない。仰向けにマッサージテーブルに横たわってもらい、動作してもらいつつインテーク（カウンセリング）を行う。コオーディネーションさえしっかりできていれば全身を緩める必要がないと考え、からだを動かすことを面倒だと感じないクライアントさんにはこの方法でロルフィングに近い効果を出している。お任せで気持ちよくなりたい、凝りの解消がしたいというリラクゼーション希望のクライアントさんとは出来ないセッションだ。スキルフルタッチを始めた頃は、ひたすらロングストロークばかり行っていた。なんだか遠い昔のように感じる。そろそろ、openpathのサイトの「スキルフルタッチ」の内容を更新しなくちゃいけないと思っているのだが、サイト更新をすると、必ずといっていいくらい不具合が起こるのでモチベーションが上がらない。リンクさせていただくはずの皆様、もう少しお待ちください。じっくり時間を取れる日に、更新を試みてみます。

  2007.05.16

• 久々に辛口言わせてもらいます

  ここんとこブログが書けないのは、言いたいことをガマンしているからだ。私は正直な意見を真綿にくるまずに口にするタイプなので、ロルファーの中には私を心良く思っていない人も少なくないと思う。心に溜めていると先に進めそうにないので今日は思うままに書いてみようかと思う。先日の、トムメイヤーのワークショップで耳にした言葉。ムーブメントティチャーのキャロルに関する不満を声高に話している（多分なりたてのロルファー）がいた。彼女曰わく「キャロルのムーブメントは『年々（いや、だんだん、だったかな）』複雑でわかりにくくなっている」らしい。年々、ねえ…。何年くらいキャロルを知っているんだろう。はっきり言わせてもらうと、キャロルの講義が理解できないのはご自分の勉強不足が原因では。昨年５月と８月に開催された、キャロルが講師を勤めたワークショップは、ユニット１～３とは比較にならないほど深い内容で、私は自分が探求したいと思っていた領域ーロルフィングの新たな可能性ーを理論／実践と共に確認する場を設けてもらったと思っている。ロルフィングは『ソマティックプラクティスだ』と、私がスキルフルタッチを始めたくらい昔から主張している先輩がいる。彼もキャロルを尊敬し、日本でのワークショップをオーガナイズしている。まあ、「理屈は分かんなくても今日から使えるテクニック」を望むロルファーが残念ながら存在するし、外国人が講師をするワークショップは『外国人』ってだけで価値を感じる輩がいるっていうのも事実だ。そういうタイプのロルファーは、ワークショップの機会がなければ自分の知識と技術を高めるために、どんな努力をしているのだろうか？今のところ、ロルファーに提供される勉強の場は、なぜか「オステオパシー」などの治療系、「リンパドレナージュ」などのエステ系。「身体に働きかける」という大きなくくりで仕事をしていく方針のロルファーや、自分の行く道が見つからない新人ロルファーならば「一応、受けとくか」と考えるだろうが、だが、こういった方向の勉強では、ロルフィングの可能性を追求していけるとは（私自身は考えられない）。むしろ、治療や手技に頼る方向へとロルフィングを導く危惧すら感じる。懐古主義のオステ系の手技を、遠方まで勉強しにいくロルファーもいたらしい。そこまでする価値は私には理解できないが（まあアイランドは素敵な場所だが）、その技術が素晴らしいものであればその名声は都内の私にも聞こえてくるんだろう。だけど、立ち止まって考えて欲しい。わたしたちは、治療家でしたっけ？私こそ、もっとちゃんと勉強しようではありませんか。そしてクライアントのみなさん、ロルファー探しは、ほんっとうに慎重にどうぞ。

  2007.04.16

• 部屋代はクライアントさん持ち？

  私事ですが・・・仕事をしていくためにセッションルームを借りるでしょう？当然、それにはお金がかかります。部屋代、水道光熱費、通信費、などなど。でもそれは仕事をしていく上の必要経費。敷金礼金を払わず、いわゆる「レンタルルーム」を借りたとしても、その借り賃は必要経費なのでクライアントさんに払っていただくことは、今まで一切ありませんでした。某セラピストの、「レンタルするセッションルームが増えます。その結果、セッション料金が値上がりします」というお知らせのブログを読み「それはどうかと思うよ」と思ってしまいました。レンタルルームを借りるって事は、自分でセッションルームを借りるのと比較すれば、微々たる出費です。それをクライアントさんに負担させちゃうなんて・・・。それに、彼が請求しているセッション料金は、同業者の方たちのセッション料金と比較してみても、決して安くは無いのです。ワーカーのプロフィールを確認したところ、セラピストとしてのキャリアは浅い。その彼とは別に、「自宅でセッションをしているのでセッション料金は安くします」という値段設定もありました。その意図をどう捉えるかで、好感をもてたりその逆だったりしますね。セッションを受けるとして、その料金は純粋に技術料のみで、どこかにセッションルームを借りると技術料＋部屋代なんかがかかってくるわけか・・・。料金の設定は難しいですねえ。私は、ロルフィングのセッションも、ロルフムーブメントのセッションも１２０００円です。２００１年にロルファーになって以来、この料金は変えていません。その間に個人セッション以外の対外的な活動を続けてきたとしても同料金。セッション料金って、何なんだろう。と、考えさせられました。言い値であって欲しくないなあ、自分の技術と対等なものであって欲しいなあと思いました。

  2007.03.17

• ムーブメントは（ばう犬に反論）

  ばう犬のブログに反論中。ばう犬のブログから以下、抜粋。******************プラクティショナーとの相互作用により、クライアントが自ら動作を「創作」するという、対応的／即興的なムーブメント・ワークの開発を進めています。これには、探索的・社会的意味を、個々の動作に持たせることで、より広く認知面へ働きかける（注）意図があります。胸郭に関わるムーブメント・ワークは、半ば完成していますので、いずれ、講座・セミナーなどでお伝えいたします。*******************ばう犬のワークは、技術的には素晴らしい。月に専門書を何冊も読破するくらいに、隣接分野の研究も欠かさない。だが、ばう犬の考える「ムーブメント・ワーク」は、探索的ではあっても、それと比較して社会的意味合いがやや劣る。私の理想は、ある目的があれば、たとえ子供であっても抵抗無く参加できる「ムーブメント」だ。また「胸郭」などと部位別のものではなく、意図を目的とする。ムーブメントに最低限、必要なもの。それは「対話の技術」だと思う。

  2007.02.08

• スーパーバイズ

  ９月にアメリカ・コロラドでユニット１を終えたけいさんが、スキルフルタッチプラクティショナーとして活動を始めました。スーパーバイズの依頼を受け、ＨＰのアドバイスと臨床のスーパーバイズをお手伝いさせていただきました。けいさんのホームページはこちら　　http://nakayukui.ojaru.jp/１月末まで、３０％オフのモニター料金でセッションを行なっています。お申し込みの際には、スキルフルタッチの特性をよく理解した上でお願いいたしますね。けいさんのスーパーバイズのお手伝いをしてくださった、タイ古式マッサージ・バリニーズのセラピスト、ミムミムさんの感想はこちら　　http://blog.nuad-luukchang.com/?month=200612けいさんは、現在スーパーバイズのモニターさんを募集していますので、興味があるかたは、ぜひけいさんのＨＰをご覧になってみてください。それから重要なお知らせ！！！セッションの申し込みを送信したが送られていない、というアクシデントが多発しています。以前は、ロルファー仲間の好意で、その方のプロバイダ経由で送ることが出来ていたのですが、最近ではすっかり予約フォームが届かなくなってしまいました。お手数ですが、申し込み項目をコピー＆ペーストして送信していただけますようお願い申し上げます。

  2007.01.12

• ア〇ゾンのアホ、見習えＳ社を！

  『ボディワーク入門　ロルフィングに親しむ１０３のテクニック』、某オンラインブックストアにて、また品切れ。ユーズドに新品の２倍以上の値段がついてます。なんで、ガッツリ入手しないのかね。これまでに何度も品切れが出てます。「今回はもう売れないだろう」と思っているらしいが、「今回は」が何度も続くんだから「ま、いいか」くらいのおおらかさで大量入手して欲しいものです。そこで、『ボディワーク入門　ロルフィングに親しむ１０３のテクニック』を定価の２２００円、送料はopenpath持ちにてお譲りいたします。ご希望の方はopenpath@hotmail.comに送り先をお知らせください。銀行振り込みになりますので、振込先をお知らせいたします。さて、今日は企業の応接室でセッションしました。自由業になって早や７年目、「会社」を訪問するときは緊張します。月のほとんどはセッションルームにこもって仕事をしているので、気付かないうちに非社会的になっているのではないかと心配になります。勇気を出し、こういう機会に社会性を身につけようと自分に言い聞かせつつも、いつもと違う環境でセッションができることを楽しみに、張り切って出かけました。敬語は、使わないと使えなくなりますね。例えば「いらした」「いらっしゃった」「おいでいただいた」など、話し始めてからどの言葉が正しいのか分からなくなり「いらいら、いらした」などと言ってしまい、つまりは「イライラした」話がしたいのか「来て下さったのよ」って話がしたいのか、ちっとも真意が伝わらない話し方をしてしまい、ひとり落ち込んだりすることがあります。今日は上手にご挨拶ができたと思います。さて、応接室。シャチョウさんが使うような、デーンと構えたデカい机の上に、キャンプで使うエアクッションを敷いて簡易のマッサージテーブルを作りました。締め切り前の皆さん、お疲れの様子。２日に１日は会社に泊まりこみだとおっしゃる。机の上に乗っかっているエアマットは、会社で「合宿」する際にベッド代わりに活用しているのかも。ロルフィング、クラニオセイクラルのセッションを受けていただきつつ、しばしの休息時間を取っていただきました。いつもと違う場所でセッションをすると、自分の本来の力をより発揮しやすい気がします。慣れが少ない分、瞬間に集中できるからでしょうか。もちろん普段のセッションでも瞬間を大切にしていますが、環境が変わると勘が働き易くなるようです。締め切りのある仕事は過酷ですね。特に、これからシーズンに入る企業さんは大変です。お世話になった方の名刺には「NO HARD TACLEK,NO PRIDE」と書かれてあります。「生涯、心にラグビージャージィを来た女」を自称する方です。ああ、私も見習わなくては。私もまだまだがんばれるぞ、頑張らなくては、と思いつつ会社を後にしました。良い一日でした。

  2006.11.17

• ご報告

  先日から恵比寿にてセッションを始めております。杉並・横浜・恵比寿でフル活動中です。今後のセッション場所についての詳細はお問い合わせください。openpath@hotmail.comです。今後ともopenpathをよろしくお願い申し上げます。

  2006.11.15

• ボディワーク入門

  お待たせしました。『ボディワーク入門』第３刷が、入手可能になりました。アマゾンでは長期の在庫切れとなり、中古の品が定価より高額で出品されていました。アマゾン、紀伊國屋ブックスの他、楽天でもオーダーできます。定価２２００円＋消費税です。

  2006.11.11

• ベイトソン応用

  引き金は、変化にふさわしい大きさである必要はない。違いが違いを生んで初めて、それが情報となる。一部の切り取りが全体を呈することない。目的を持たない動きは最終地点へとたどり着かない。エクササイズ的ムーブメントセッションは、有害ではないが、有効ではない。

  2006.10.31

• ボディワーク的「クリスタルの個性と相性判断」

  ロルフィングのセッションに於いて、目に見えないものは扱わない、というのが自分に対する規則です。「ポリシー」なんていう堅苦しい考えではないのです。誰かと話をするときに、目に見えないものの話をするのはとても難しいからなんです。例えば、私の感じる「びりびり感」が相手の感じる「びりびり感」とは同じものなのか分からない。どこまで正確に、共通の「あること」について話し合えているかがつかみきれないからなんです。親しい人と二人で、あるいは親しい人たちとのグループで話しているならば、ちょっとした感覚の曖昧さは、信頼感や安心感が埋めてくれる場合があります。でも、カルチャー講座やワークショップではそれを正確にお伝え出来る自信が（まだ）ありません。感じていることを、感覚と言語で説明できないと、相手に伝えるのは非常に困難だと思います。理論という媒体を仲介にすることによって、それに沿って、お互いの経験を重ねつつ、考える・調べることがしやすいでしょう。だから、自分でははっきりと自覚があったとしても、講座やワークショップで扱えないものもあります。例えば「クリスタルの個性と自分との相性判断」。講座で練習するテクニックを利用すれば、（手持ちのクリスタルならば、という条件つきですが）目を閉じたままで「クリスタル」「ローズクオーツ」「ムーンストーン」など、かなり高い確率で当てることができます。どういう時に身に着けると有効かどうかも身体感覚を使って診断することができます。だけど、こういう感覚はどうやってお伝えしたらいいんでしょうね・・・。１時間の講習で伝えられるものなのか、それともある程度の練習が必要なのか・・・それも、始めて見ないと分かりませんね。

  2006.10.27

• 心因性の痛みとロルフィング

  ロルフィングは、リラクゼーション、治療的効果、機能の向上、身体に対する気づきなど、様々な可能性が期待できる。心理面は積極的に扱わないものの、二次的効果として鬱や引きこもりの改善を経験した。クライアント側が変化を望んでいたこと、そして変化のタイミングとセッションのタイミングが上手く噛み合った結果としての改善だろうと思う。同じく心理面（精神面）を扱うが、改善が非常に困難だと思われるケースがある。心因性の痛みの軽減を目的にしたセッションだ。心因性の痛みの特徴は（１）痛みを感じる以外にもいくつかの症状を訴える（例：抗鬱状態にあるなど）（２）痛みの程度が多様で痛みの場所が移動性である（３）ストレスを合併している（４）患者は痛みを訴えることに固執しているである。参考サイト＊http://www.bentley28.com/shininsei.htmlうつ病が根源となっている場合もある。こういったケースでは、気持ちが痛みにフォーカスされるので、セッションの変化を感じることが難しい。セッション後に楽になった部分を探すより、残っている痛みを探してしまうことが多々あるし、促されて変化に気づいたとしても痛みを訴え続ける。前回のセッション後に感じた身体変化や感覚・知覚の変化をフィードバックしてもらうことが不可能な場合もある。「痛い」をくり返し、「別の側面からご自分の身体を観察してみてください」という問いかけには興味を持たない場合がある。ソマティクスの観点から見ると、クライアントは１０セッションが続いている間は継続的に、身体的・精神的（知覚的）にもセッションに参加している必要がある。それが不可能であり、変化をロルファーに委ねるのであれば、ロルフィングではなくなんらかの治療を受けることをお勧めしたい。痛みは、セッションにおける対人関係にも大きく左右される。クライアントの精神状態が安定しているならば、別途カウンセリングを受けながらロルフィングのセッションを受けていただくことも可能だが、不安定な場合にはロルフィング以外の方法をお勧めするのが良いかもしれない。心療内科に通うなどの精神的治療はもちろんだが、鍼灸治療によって、心因性の痛みが軽減したという研究がある。心因性の痛みが原因にある場合には、構造や機能の大きな変化は望めないだろうと思う。クライアントが、無意識にその痛みを手放すことを拒否している可能性が無いわけでもなく、その見極めは、経験を積んだ心理療法家に任せる方が無難だろう。ロルファーが独自に判断するのはかなり難しいだろうと思う。それを承知でクライアント／ロルファーが共にセッションしていくのかどうかの選択は、さらに難しいと思う。個人的には、セッション前にその可能性が分った場合は他に良いと思われる治療法をご紹介するようにしている。クライアント側が、痛みが心因性である可能性を言わずにセッションを受ける場合もある。セッションの途中で心因性の痛みだろうことが発覚した場合、そしてクライアント側にソマティックな参加の意思が見えない場合、セッションの継続が可能かどうかはお互いの話し合いになるだろう。痛みが軽減する可能性が見えず、構造や機能の変化に興味が無いならば、セッションを途中で放棄する形になったとしても無駄にセッションを受けていただきたくないと思う。１０セッションは、無条件に変化を約束するものではなく、むしろ変化のための期間であると考えられる。  

  2006.10.12

• ムーブメントセッションの小道具

  ムーブメントプラクティショナーとなってから、１０シリーズセッションの中に、積極的にムーブメントを取り入れてきた。ムーブメントのみのセッションは、バレエやダンスの方、身体技法（ゆる体操や武術など）の方とのセッションに主に利用している。ムーブメントセッションの面白いところは、自分なりに工夫が出来るところ。レシピに沿って行なう１０シリーズのセッションよりも自由だ。セッションでは、あれこれ小道具を使う。画像は、小さめのクッションと、園芸をするときに、跪いた（ひざまずいた）膝の下に敷くパッド。両方とも、ワークショップがあったサンタクルズから車で３０分ほど移動したところにある「ターゲット」というお店で購入したもの。日本で言うとオリンピックといったところか。大型ディスカウントショップで何でも揃っている。クッションとパッドの両方一緒に使うこともあるし、立位で使うこともあれば、マッサージテーブルに横たわったまま使うこともある。この二つは、数ある小道具のうちの一部。このほかにエクササイズボールやテニスボール、キャンディが入っていたアルミの箱、その辺にあったペンなどなど、目に付いたものは何でも使ってセッションをしている。ムーブメントのセッションは、ソマティクスの意味合いを理解し、かつ身体的にそれを捉えることができるクライアントさんにとっては面白いが、それが難しいとストレスを感じてしまうようだ。

  2006.10.08

• ここのところ、こんな感じです。

  ばう犬が、岡山でのボディワークセミナーから帰ってきた。今回も、盛りだくさんの内容で講座を行ったらしい。岡山のレセプ先生のお招きがあり、開催の運びとなった。第１回目に引き続き、今回も楽しみに資料や小道具を作成していた。生憎セミナー２週間ほど前からひどい歯痛が続き、伴い発熱などにも悩まされていたようだが、ブログには講座や交流を楽しんだ様子が書かれていた。リンクしていただいているクリエート先生にもお会いできたらしい。よかったよかった。ばう犬不在の間に、新宿読売文化センターでの講座があった。今回のテーマは姿勢分析で、姿勢分析では何を分析しているのか、文節構造と重力、ボディワークとボディサイコセラピーの解釈の違い、軟部組織の感受性を説明し、姿勢分析を元に相互に相談をし、リリースする場所を決めて交換セッションへと移った。この日の参加人数が奇数だったため、Ｈさんとペアを組ませていただいた。Ｈさんは、私が受講生の方に呼ばれるたびに一人でポツンと置いていかれる羽目になり、本当に申し訳ないことをしてしまった。見学にいらした方にも十分な説明ができずに帰っていただいてしまった。昨日に引き続き、今日は横浜読売文化センターで講座。前回の姿勢分析を元に、交換セッションを行っていただいた。プロの方が多いクラスなので、クッションを上手に使ったり、ご自分の普段利用しているテクニックを併用したりして熱心にセッションをしていらした。横浜クラスは月曜日の１８時からという、参加が非常に難しい時間枠なために、何度も変更を申し出ているのだがなかなか実現しない。「ボディワーク入門」３版が増刷されることになり、連絡先を掲載させていただいているＳＩワーカーの方たちに連絡をした。日本ロルフィング協会の活動においていろいろあったものの、変わらず丁寧で心温まるメッセージを寄せてくださった。以前にも増してご活躍の様子が伝わってきた。意見の相違があっても、それはそれ。久しぶりに連絡が取れた方もいらして、個人的に交流が出来たことを嬉しく思った。３０代後半、体調が思わしくない時もあり、信頼を置いている、リンク先の「幸せなoppaiみたいなふくらはぎです」さんに相談にのっていただいて決心し、鍼治療に通うことにした。週に２回は通わなくてはいけないらしいが時間がなかなか取れない。とりあえず、１０月からは時間をひねり出して通おうと思う。鍼の効果はすごい。治療を受けている最中から、口中の乾きが収まった。吸玉というのを生まれて初めて体験した。腰に赤紫のあざが出来ていて、ものめずらしくて日に何度も見てしまう。鏡越しにしか見られないので残念だ。引き続き、oppaiさんのブログを読みながら、東洋医学の深さを勉強しようと思う。つらつらと書いていたら結構長文になってしまった。今日は本当に「つれづれ」といった内容だなあ。

  2006.09.25

• 生かすも殺すもクライアント次第

  セッションを上手く運ばせるのも、ロルファーを生かすのも殺すのもクライアント次第である、なんて思ってしまいました。先日、手に取った本には「伝達された情報が、大脳辺縁系（欲望と情動を司る）にとって＜快＞であるときには、大脳皮質（知的な脳で、理性や創造性の源）が良く機能する」と書いてありました。クライアントさんとの信頼関係が上手く取れて、楽しくセッションが出来るようになると、創造的なセッションが出来るし、勘が働いて「これ！」というツボ（鍼灸指圧のツボとは違います）が分ります。クライアントさんに慣れてきたということもありますが、それだけじゃない。もしかしたら、大脳皮質が刺激されていることもひとつの要因かも。ページをめくっていくと、もう一段階ありました。「脳の活性化に最も支配的な情報は、＜情＞に関するものである」と書いてある。「人は情が受け入れられ、それによって意欲があがると脳の活性も高まり、知が働くようになる」とある。情が大切・・・信頼関係や好き嫌いがセッションに大きく関与するということなのでしょう。私はこう見えて情が深いところがあるので、身体的な感覚として理解できます。このクライアントさんのために、1時間半びっしりがんばろうじゃないですか、と思ってセッションするときと、そうじゃない時とではやっぱり結果が違います。ということは、自分の努力も然ることながら、クライアントさんの肯定的な態度がセッションの助けになることは間違いない。こちらがどんなにがんばっても、クライアントさんのモチベーションがあがらないセッションも・・・あります（正直言って）。最初はセッションを受ける気力でいっぱいでも１０セッションの間に状況が変わってしまったり、通うのが大変になってしまったり、自分の意思ではないのにセッションを受けている場合などモチベーションが下がってしまっている場合もあります。クライアントさんの気持ちを持ち上げるのは難しいし、無理に持ち上げてまで続けていただくものでもないなあ。なんて思うこともあったりして・・・。セッションを続ける、続けないはクライアントさんが決めることであって、こちらから「絶対に続けるべきです」とは言えません。逆に、こちらからお断りするケースもほとんどありません。セッションする側がクライアントさんに不快感を与えた場合は、クライアントさんの知性が落ち、セッションへの参加が難しくなるでしょう。叱ったりするのは問題外です。相互に協力して、良いセッションが生まれます。あなたのロルファーさんを大切にしましょう。（今日は、ロルファー寄りの視点で書いてみました。）※参考　　「愛は脳を活性化する」松本元　

  2006.09.18

• ロルフ・インスティテュートの流行

  流行、と訳したけれど、クラスではparadigm＝パラダイム（論理的枠づけ）と言われていた。アイダ・ロルフが生きていた頃の流行は「スカイフック」だった。アイダ・ロルフの没後は「大腰筋」が長い間持てはやされ、私がユニット１の授業を受けた頃（２０００年）は、まだ大腰筋の大切さが授業でも取り上げられていた。そして、現在のインスティテュートの流行は「腹横筋」と「前鋸筋」だ。あれほど重要視されてきた「大腰筋」は話題にも出なくなっていた。腹横筋を活性化することにより、抗重力筋の負荷を軽くしながら上半身のサポートを作ることができる。前鋸筋の活性化は、肩甲帯の負担を軽くする。アイダ・ロルフがヒューマンポテンシャルムーブメントの中でロルフィングを実践していた時代は、ロルフィングは構造の変化を追い求めていた。重力の中で楽なからだを創りあげることこそが、ロルフィングの目的だった。だが、ロルフィングは、時代と共に変化を遂げている。ロルフィングのエッセンスを失うことなく（それはロルフィングの原理と、ロルフィングの１０セッションの中に脈々と受け継がれている）この時代にふさわしい文化と思想、科学を取り入れながら成長している。人間は、植物のような静の生き物ではなく、動作をする動の生き物である。そして、生活様式が変わればその構造と共に、機能も変わってくる。１００年前、３０年前の人間が、現在の人間同様に暮らしている訳はない。考えてみて欲しい。田んぼに足を抜き差しつつ前進する人間の上半身に伝わる振動は、その人間のからだ全体の機能を司る。その同じ動きを、靴を履いてアスファルトを歩く私たちに望めるはずはない。だからこそ、昨今のロルフィングは機能に着目していたといえるだろう。機能とは、構造・コーディネーション・知覚・目的をベースに起こっていくものだからだ。この世に生きている限り、流行廃りとは縁が切れないものらしい。アップデートで居たいものだ(と思いつつ、テレビからも新聞からも遠ざかっている）。

  2006.08.31

• ムーブメントプラクティショナーになりました。

  晴れてムーブメントプラクティショナーになりました。５月はキャンプをしながら授業を受け、クラスメートとの交流を深めたことが深く印象に残っています。今回の滞在では、キャロルの講義に深く感銘を受け、ロルフムーブメントの新たな可能性を見出せたことが大きな収穫のひとつでした。certificateをもらうまでの過程で、さまざまな方から助けられ、励まされました。支えてくださった方たちに、心からお礼を申し上げます。授業の最終日に、講師のキャロルが「これはボディワーカーの詩よ」と言って、素敵な詩をプレゼントしてくれました。Mary Oliverという女性が書いた"POEM"という詩です。"POEM" Mary OliverThe spirit likes to dress up like this: ten fingers, ten toes,Shoulders and all the rest at night in the black branches in the morningIn the blue branchesof the worldIt could float of course, but would rather Plumb rough matter. airy and shapeless thing. it needs the metaphor of the body,Lime and appetite, the oceanic fluids; it needs the body’s world, Instinct.An imagination and the dark hug of time,sweetness and intangibility.To be understood, to be more than pure light. that burns where no one is.So it enters us in the morningshines from brute comfort like a stitch of lightening;And at night lights up the deep and wondrous drownings of the body like a star.Class Picture.　クラスメートに比べて、なんてflatな顔。japaneseの私・・・宇多田ヒカル風に言えばI'm Japaneesy。

  2006.08.29

• 

  ムーブメント最終セッション終了

  今日は、４回シリーズで行われたムーブメントセッションの最終回だった。セッションゴールはクライアント側によって決められるので、それぞれのペアが違うセッションゴールを目指して全部で４回のセッションを行う。私とクライアントさんとのセッションゴールは「自分を取り戻す」だった。ロルフィングもロルフムーブメントも、心理的な問題は積極的に扱わずに、認定されたカウンセラーか、サイコセラピストを紹介する。または、専門家と連携しながらセッションを行っていく。今回のケースは、クライアントさんが抱えていた問題を身体的な観点から見て行きたいという希望を持って参加してくださったので、ムーブメント的観点でセッションを行った。セッションの流れは（１）自分と環境とのつながりを、空間把握能力を利用して作り上げる。（２）大地とのコンタクトを通じて自分自身とつながる（３）呼吸を通じて、自分という存在の全体性を再確認する（４）クロージャーとして、重力、空間把握能力、首と腕のコネクション、innner/outer sensationをより深く感じるとして、毎回違ったテーマで自分を取り戻す共同作業を行っていった。トレーニングでは、一切fascia（筋膜）にアプローチしないのが約束なので、クライアントさんから「首が凝っている」「膝が痛い」と訴えがある場合でも、どこまでもムーブメントのテクニックでそれを取り除いていかなくてはならない。通常のセッションで使い慣れた筋膜リリースのテクニックを使いたくなるが、それはぐっと我慢して（クライアントにも我慢してもらって）ムーブメントで緊張を解いていく。背臥位で初めて座位、そして立位とだんだんと重力の中で緊張を解く時間を長くしていく方法で、変化を特別なものとしないように気を配った。重力の感覚が十分ではなくなっていたクライアントさんなので、変化を立位や歩行で何度も確かめていただいた。 最終セッションを受けるためにクラスルームに入ってきたクライアントさんの姿勢や目の輝き、声の張りや動きの機敏さを見て驚いてしまった。重力の感覚がわかりやすくなって、歩行もしっかりしてきたそうだ。冷温の皮膚感覚も取り戻したという。最終セッションを終えて、さらに視界が広く明るくなって、これまでもやもやが晴れかかっていた頭がもっとはっきりしてきたそうだ。なんだかとても気持ちが楽になりました、と笑顔を見せてくださった。セッションの結果が出て、クライアントさんに喜んでいただくことができて、本当に嬉しく思う。日本で会いましょう、と約束して見送った。図らずも、キャロルが話していた「心理療法的な使い方」に近いセッションになったが、とても勉強になった。通常のセッションと違いトレーニングであること、クライアントさんがオープンな方だったことを理由に、少しだけセッション内容を公開してみた。

  2006.08.24

• マッチングペア

  ロルフムーブメント第３セッション目。ロルファーとクライアントが一緒に歩きながら歩行のオブザベーションをしているのを見ると「なんてうまくマッチングさせたんだろう」と関心してしまう。ヒッピーのエイミーには、エサレンインスティテュートで屋根の修理をしている、スキンヘッドの女性。優等生のヘザーには、知識豊富な地元のロルファー。ドイツ人でアメリカ国籍のパティーナと、スポーツコーチになったばかりのヒスパニックのフィルはどちらも意見を言うのが大好きなので、ドイツなまりとヒスパニックアクセントの英語で大声でディスカッションをして、周りに「シーｯ！」と注意される。マッサージセラピスト暦１６年のジルには、さまざまなマッサージテクニックを学んできたマッサージセラピスト。これまた優等生で権威に対して丁寧なトニーには、哲学を学んでいる年配の男性。私のクライアントはアメリカに長い間住み、マッサージや東洋的アプローチを勉強している日本人女性。セッションは二部屋に分かれて行われるので、全員のクライアントを把握しているわけではないが、オブザベーションしながら「マッチンペアだなあ」と関心してしまう。職業やバックグラウンドは申し込みの時点で把握できた人もいるので驚かない。だが、実際に会ってみないとわからないような、クライアントの持つ雰囲気、動きや空間把握の傾向がおもしろいほどマッチ（またはミスマッチにマッチ）していて、このロルファーにはこの人だよね、と思わずにいられない。明日は受講生同士で交換セッションの予定。

  2006.08.22

• ムーブメントのトランスフォーメーションステップ

  昨日から暖かく、クラスルームのヒーターは朝から静かだ。今日はクラスメート同士のエクスチェンジセッションが、午前、午後とで２つあった。脊柱と呼吸の関連性について学び、その関連を利用して脊柱の緊張をリリースしていくテクニックを、座位と背臥位で行った。ロルフムーブメントはクライアントのセンセーション（感覚）を呼び起こしつつ進んでいく。単純に「リラックスさせてください」という誘導では不十分だ。クライアントとしてセッションを受けながら、どうしたら、クライアント側がより積極的に、最小の努力でリリース感覚を得ることができるのかと思いあぐねていた。そして、クライアント側が積極的にセッションに参加し、自身が内部感覚をしっかりと知覚するための「how to find your inner sensation -4 steps-（リリースのための４ステップ）」を思いついた。内部感覚を持ちつつセッションを受けていただくことにより、自律神経の反射ではなく、大脳皮質が関わる動きへと、これまでの動きがトランスフォーメート（変化）する。クライアントがその変化を自覚することにより、変化を起こすのは自分自身だという自身と理解が生まれるはずだ。４ステップをここに公表するのは控えようと思うが、帰国してからの臨床に役立てようと思っている。クライアント側がどんなリアクションを見せてくださるのかが、今から楽しみだ。

  2006.08.19

• ロルフ・ムーブメントの可能性

  キャロルの講義を聴くのが楽しくてしょうがない。「ボディワーク入門」の執筆中に、ムーブメントについて解説する必要ができた。ムーブメントのティーチャーに、いくつか重要な質問をしたのだが、納得できる回答を貰えず、ムーブメントの裏づけとなる理論を文献で探した（これまでこの分野を研究してきたばう犬の功績が大きい）。そこで、ムーブメントは脳の働き及び認知と深く関わっていることを確認した。以前のブログで、ボディワーク（ＳＩ）の可能性として＜治療＞＜リラクゼーション＞＜リハビリ＞＜ソマティックプラクティス（身体教育としてあった）＞が考えうるだろうと書いた。キャロルの講義は脳神経と皮膚の関連から始まり、ＰＴＳＤの治療法としてムーブメントが利用できる理論へと到達していった。脳の働きと関係性（対人関係）の関連を紐解き、ロルフ・ムーブメントにより、新たに＜心理療法的治療＞が行われる可能性が示唆された。それも、バーバル（言語）ではなく、ノンバーバル（身体）を通じて。コミュニケーション（状況把握）のために言語の介在は必要とするが、クライアントは自分のトラウマについて触れる必要はない。そういった意味では、安全な対処だと思う。クライアントは自分の身体に起こるセンセーション（感覚・知覚）を追っていく。例えば視覚化や感覚化、聴覚化は行われるが、心象風景を求めるのではなく身体内部を知覚するのだ。難しいのは、心理学やカウンセリング、ボディ・サイコセラピーのバックグラウンドがないと、ボディ・サイコセラピーとセンセーションワーク（ロルフ・ムーブメント）を混合しやすいところだろう。むしろ、心理分析的な解釈は、巷の心理占いなどの影響もあり、クライアントにとって親しみやすいし、ワーカー側にとってもそうではないかと思う。現に、自分の考えの投影や（あなたは孤独な人ですね、私はあなたと居て孤独を感じるわ）、メタフィジカルな捕らえ方（物事には必ず意味があり、あなたの痛みは＊＊に因るんじゃない？）といった会話が日常的に行われる昨今の風潮を考えると、ワーカーの理解度が問われるワークになるだろうと思う。私の「ロルファー自身が、そしてクライアントが、ロルフ・ムーブメントとボディ・セイコセラピーを混同しないように、的確な情報を公開したいんだけれど」という質問に答えてくれた、キャロルとの会話を記そうと思う。”therapist does not interpret.it is more about having client participate clients' own sensation.it is not about doing drama.it is about to contain sensation enough to make physiological change.when they discover "set point of nervous system" ,then the transformation occurs”キャロルの教えてくれるロルフ・ムーブメントは奥が深い。アイダ・ロルフや他のムーブメントティーチャーの教えをただ応用するのではなく、キャロル自身が研究を重ね、納得した、その大切な知識を惜しげもなく私たちに教えてくれているからこそだ。これまで、「なーんだ、ムーブメントなんてこんなもんか」と嵩をくくってしまっていた自分を反省した。天狗の鼻をへし折られてへこむどころか嬉しかった。キャロルは、クラニオセイクラルセラピーのセッション料金を３年間請求しなかったという。決して腕が良くなかったということではなく、自分が納得できるまで、十分に時間を取ることを選んだということだ。キャロルの仕事に対する姿勢に感銘を受け、ワークショップが終わって帰国したら、自分が納得できるまで、ムーブメントの臨床をしてみようと思った。どのボディワークでも、セラピーでも、治療法でもそうだと思うが、ワークショップを終了した＝仕事として利用できる　ではない。もっともっと勉強がしたい。キャロルに会う度に刺激を受ける。それは、お金では得ることができないギフトだと思う。*********************************************先日８月１０日に、日本で開催されたユニット３（ロルファーになるためのトレーニングの最終段階）が終了し、新たにロルファーが生まれた。ご卒業おめでとうございます！！長い道のりだったと思います、心から、お祝いの言葉を送らせていただきます。新ロルファーの中には、元クライアントさんや、元カルチャー講座の受講生の方もいらっしゃる。私の意見に惑わされずに（これは私自身のやり方なだけですから）どんどんセッションを行い、活躍なさってください。応援しております！

  2006.08.18

• セッション開始（ロルフムーブメントとは？）

  今朝のクラスルームは寒かった！８月半ばだというのに、ヒーターをオンにしたくらいに寒かった。太陽が出ると、日向はジリジリと暑い。だが吹いてくる風は冷たい。なんとも温度の調節が難しい。今日からクライアントモデルとのセッションが始まった。私のクライアントさんは、アメリカ在住２５年目の日本女性。英語の方が楽に話せるということで、英語中心でコミュニケーションしながらのセッションとなった。セッション内容に関しては、クライアントさんの許可を得てからアップしようかと考えているが、個人的には、ブログで「こんなセッションをして、クライアントさんがこうフィードバックして、こんな結果になりました」とプライベートセッションを詳しく公にすることに抵抗があるので、公表するかどうかはわからない。今日は、クライアントさんに「ロルフィングってどんなものですか？ロルフ・ムーブメントってどんなものですか？」と聞かれたが、よくある質問だと思う。ブラジルのムーブメントティーチャー、Monica Caspari氏は以下のように説明している。○構造をメインにする「ストラクチュアル・ワーク」（＊１）は組織を自由にするが、ムーブメントワークは固定された動きのパターンを自由にしていく。○１０シリーズのセッションは理想的なライン（＊２）が現れるのに必要な条件を提供し、ムーブメントはそのラインを活かす。○ロルフムーブメントは治す、正す、またはクライアントを修正したりすることはない。だからといってクライアントが生活していく上で、もっと安定し、柔軟性を持ち、流動的であり、活気を持ち、統一感を持つための、さまざまな可能性を作り上げないということではない。（＊１）ストラクチュアル・ワーク・・・この場合は、１０セッションで構成される、ロルフィングセッションのことを指すと思われる。（＊２）理想的なライン・・・ロルフィングでは理想的なラインといわれるものが幾つかある。代表的なものは、横から見たときに「耳・肩峰・大転子・腓骨頭、外果」が一直線上に並ぶラインがある。これ以外にも、水平を構成する隔膜群も含まれるだろうし、セッション８、９のゴールを表す人体モデルに見られるライン（ばう犬のブログの画像、左上部参照）と想定することもできるだろうと思う。

  2006.08.16

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  再会（キャンプの友と）

  今日からクラスが再開しました。昨日までは、またintenseな日々が続くのかあ、なんて少し面倒くさく感じていたのですが、バディ＝buddyと言ってもいい位の絆を感じているクラスメートと再会したら、もう嬉しくて嬉しくて！実は、５月のトレーニングでは、３人のクラスメートと共に、２週間のキャンプ生活をしたのです。ナショナル・ステート・パーク（国立公園）に、女性４名でテントを張って、ランタンの元で料理をして、寝袋に包まって眠り、朝は３分／２５セントの簡易シャワーで寒さに震えながらシャワーを浴びて。２週間、寝食を共にし、クラスメートの噂話をしたり、恋愛談義をしたり、仕事のこと、将来のことなど、毎晩のようにビールやワインを飲みながら話しました（４人のうち２人はベジタリアンですが、お酒は解禁でした）。アメリカの女性は強い！キャンプ生活をしながらも、「たった今、おウチから出てきたの」という風情で、小奇麗な格好でクラスに向かいます。そして帰ってくると、頭にヘッドライトで料理。大自然の中でキャンプ生活をしながら授業を受ける、端から見たらありえないような生活ですが、素晴らしい日々を過ごしました。こんな感じのキャンプ生活です。なかなか本格的でした。前回はほとんどブログの更新が出来なかったのは、ドライヤーすら使えないキャンプサイトで生活していたからだったのですが、今回は落ち着ける滞在先で、こうして更新しています。前回キャンピングした３名は、今回もキャンピング中。クラスが終わって「じゃあね」と別れるのがとても寂しい気がします。３人も、冗談交じりに「キャンプは良いよ、おいでよ～、mizuhoが居なくて寂しいよ」なんて誘ってくれます。明日はクライアントモデルとの、最初のセッションになります。ノートを読み返したり、渡された資料に目を通したりしています。ロルフ・ムーブメントそのものについても、これから触れていけたらいいなと思っています。

  2006.08.15

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  サンタクルズに到着です。

  本日オーシャンタイム（西海岸時間）９時１５分に、カリフォルニア州のサンフランシスコ国際空港に到着しました。二部構成で行われるロルフ・ムーブメントの、後半トレーニングに合わせてお盆の最中に渡米しました。成田までの道のりは帰省ラッシュで込み合っていましたが、空港は通常と変わらない程度の込み具合。この時期の航空チケットの金額は、なんと、約１７万円！ガソリン代の値上がりもあり、通常期の約２倍の値段です。思えば前回のムーブメントのトレーニングも、ゴールデンウィークに重なり通常よりも高い航空チケットを購入する羽目になりました。学びのタイミングは逃したくないし、勉強に使うお金は惜しくは感じませんが、本音はヨーロッパ周遊旅行や、コタキナバルやマチュピチュなどの秘境探検してみたかったな。サンフランシスコ国際空港でレンタカーをピックアップし、国道１０１（南）を通って滞在先のアプトス（サンタクルズ郊外）に行く予定が、どこで道を間違えたか、観光に最適なシニックロードと呼ばれるアップダウンの多い山道を通る羽目に。途中、海岸沿いを通りました。風が強く、気温もそれほど上がらなかった一日でしたが、ビーチに集まった人々は思い思いに夏の日を楽しんでいました。このブログをアップしているアプトスはサンタクルズよりさらに肌寒く、長袖のTシャツでもいいくらい。土日が終われば、トレーニング再開です。終了後には、晴れてロルフ・ムーブメントプラクティショナーになります！

  2006.08.12

• ぜひご参加ください。

  そろそろ夏休みの計画を立てている方もいらっしゃるだろうと思う。自由業の私は、夏休みという感覚が薄い。ボーナスでももらえば使い道に「温泉旅行」とか「海外旅行」とか考えるから、お休みを取ろうという意欲も出てくるのだろうけれど・・・。８月はムーブメントの資格取得のためにカリフォルニアのサンタクルズに２週間ほど滞在する。でも、研修中は月曜日から金曜日、９時から１７時の間ずっと勉強しているわけだし、バケーションの気持ちにはなれない。９月に入ったら、どこか行きたいなあと考えているところ。９月なんてまだまだ先と思っていると、あっという間に年末になってたりして・・・さて、今年も「ボディワーク入門セミナー」を開催します。土曜日・日曜日の開催ですので、どうぞ奮ってご参加ください。２００６年７月２９、３０日開催OPENPATH 主催「ボディワーク入門セミナー」のお知らせ７月２９日（土）　ボディワーク入門（１）時間 :　１０：００～１７：００場所 :　井の頭線　高井戸駅下車３分講師 :　小川隆之　斎藤瑞穂　受講費 :　１５,０００ 円７月３０日（日）　ボディワーク入門（２）時間 :　１０：００～１７：００場所 :　中央線　高円寺駅下車７分講師 :　小川隆之　斎藤瑞穂　受講費 :　１５,０００ 円◆ボディワーク入門（１）「触れる」をテーマにしながら、ボディワークのテクニックを習得していきます。体験学習を多く取り入れ、楽しみながら学べる構成になっています。カリキュラム：　筋膜について／筋膜の触察法／筋膜を変化させる／触察によって心の動きを知る／重要な身体各部位への働きかけ／他　◆ボディワーク入門（２）「観る」をテーマにしながら、ボディワークのテクニックを習得していきます。体験学習を多く取り入れ、楽しみながら学べる構成になっています。カリキュラム：　重力について／姿勢分析／歩行分析／ムーブメント・エクササイズ／他＊　いずれのカリキュラムも、初心者の方、身体に興味のある方、各種手技・セラピー経験者の方を対象としています。会場につきましては、お申し込みいただき次第、お知らせいたします。お申し込みは openpath@hotmail.com 、もしくは tel & fax 03-5936-3071 ( 9:30～20:30 )

  2006.07.10

• 「真正生命発生原則」、生物はすごい！

  読売文化センター横浜の教室の前に、居るはずが無い方がいらっしゃる！以前、講座に参加してくださっていたswimmyさんではありませんか！成田からリムジンで着いたばかり、しかも大きなスーツケースを抱えて、わざわざ顔を見せに来てくださったんです。嬉しいなあー！つかの間の再会だったけれど、年末にまたお会いすることを約束して、クラスをスタートした。今日、電車の中で読んでいたのは、発生学や口腔外科学に関して著書や論文を書いていらっしゃる西原克成氏の「真正生命発生原則」。個体発生と系統発生の関連性を、氏の研究を元に論理付けている論文だ。個体発生は、系統発生と同様の経路をたどって成長（進化）していく、としているが、進化に関連して「重力」「力学」「結合組織」の重要性が見えてくるのがとても興味深い。氏は脊柱動物を「骨化の程度に関わらず骨性の脊柱をもつ脊索動物」としている。例えば、到底脊柱を持つとは思えないホヤ、ヒトデ、ナマコも脊柱動物に分類される。骨化の程度にこだわらないため、コラーゲン質を持つものや、ハイドロキシアパタイトを持つものが含まれるためだ。また呼吸器にも注目し、進化過程で見られる形態の変容を追っていくことで個体発生と系統発生の関連を強調する。Haeckelは原索類から無顎類、有顎類、両生類、爬虫類、哺乳類という進化の過程を「系統発生学」と名づけた。この進化は、力学的（行動様式の）変化によって起こった。Haeckelはこの行動様式の変化による進化と個体発生の進化の類似点を提唱した。脊柱動物の個体発生における卵割→原腸胚→神経胚→鰓腸胚→胎児→出産・成長と酷似していると主張する。西原氏は、この革命を更に追求し「用不用の法則」（原索類の遺伝子重複により進化した）で検証した。この法則が言わんとするのは、原索動物の感覚器系、中枢神経系、呼吸器系、筋肉・骨格系などなどがどのように変容するかを正確に比較観察することによって、系統のなぞが解ける、ということだ。この論文では、＜骨格＞＜爬虫類と哺乳類＞＜内臓頭蓋系＞＜心肺の発生＞＜骨髄・組織免疫系＞の５つの項目に渡り、実験結果の比較検討が成されている。個々の臨床と結果の説明はここでは割愛するが、先に挙げた「重力」「力学」「結合組織」と発生との関わりの深さが理解できる。この論文に興味をもたれた方には、同時にブルーバックスから出版されている「生物は重力が進化させた」西原克成著を読むことをお勧めする。ふんだんに図が使われているので、理解が早い。文章も比較的読みやすく、内容も面白い。こちらを先に読むと、論文が理解しやすいかもしれない。「真正生命発生原則」久しぶりに、西原先生のすごさに感銘を受けながら読んだ。

  2006.06.19

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