☆東京市場*来週の展望!(1月第4週)その2
《東京市場*来週の展望》(1月第4週)その2■2014年の新年相場は波乱のスタート先週の日経平均は下落。2014年の新年相場は波乱のスタートとなった。日本が休場中の2日の海外市場がユーロ急落を主因に波乱の展開となり、連休明け6日の大発会では日経平均は大幅に下落。また、先物市場では欧州系の売りが目立つなか、昨年末にかけての9連騰をけん引した値がさ株への利益確定売りが日経平均を大きく押し下げた。その後、懸念要因だった欧州系の売りが一服するなか16000円を回復する局面もみられたが、週末のオプションSQでは12月のメジャーSQ同様に波乱のSQに。週末の米雇用統計の発表も控え、方向感の定まらない状況だった。■米QE再拡大思惑でドル売り・円買いの流れ今週は、10日発表の12月の米雇用統計の結果を受けてのスタートとなる。非農業部門雇用者数が前月比7.4万人増と、市場予想の19.6万増を大きく下回った。一時的との見方がされてはいるが、米連邦準備理事会(FRB)は必要があれば、量的緩和(QE)を再び拡大する方針を明確にしている。天候が影響した可能性があるが、1月も大寒波の影響が警戒されるため、為替市場ではドル売り・円買いの流れが意識されそうだ。また、米国で決算発表が本格化してくる。今週はJPモルガンやゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカなど金融の決算が予定されている。次第に業績を手掛かりにした物色に向かうことになりそうだ。日経平均は一先ず25日線レベルまでの調整を経て、リバウンドが試されるところ。とはいえ、昨年末の大幅上昇によって水準訂正をみせた後だけに、しばらくはポジション調整に伴う需給変動から方向感を探る展開が続く可能性もある。■米QE再拡大への可能性さらに、米決算の本格化によって米国株の流れに振らされるなか、先物主導によるギャップ・アップ(ダウン)が出やすい状況でもあろう。日経平均は25日線をサポートとした反転が期待されるが、ギャップ・ダウンで割り込んでくるようだと、アイランド・リバーサル形状(上昇中なら天井のサインとなりやすい)を残す可能性は意識しておきたいところ。そのほか、米国では14日に12月の小売売上高、15日には米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表される。12月はクリスマス商戦の影響から期待できそうだが、足元の寒波によって経済への影響が警戒されやすい。再びQE縮小の時期が後退するとの見方向かわせることにもなりそう。また、中国についてはそれ程警戒されていないようだが、足元で日中政府間の交流事業が延期するなど、安倍首相の靖国参拝の影響も意識しておく必要がありそうだ。■個人主体の物色意欲は強い一方、日経平均は不安定な値動きをみせているが、東証2部指数、ジャスダック平均、マザーズ指数などは相対的に強い動きをみせており、NISA(少額投資非課税制度)開始による新規資金流入期待などから個人主体の物色意欲は強そうである。先物の動きに惑わされず、目先は決算を手掛かりとした個別対応になりそうだ。そのほか、16日には黒田日銀総裁が全国支店長会議であいさつをする。投資家が運用リスクを積極的に取る昨年後半の流れが停滞しているなか、日本銀行の追加金融緩和などへの期待の高まりが下支えになろう。