☆東京市場*今週の展望!(7月第2週)
《東京市場*今週の展望》(7月第2週)■日経平均は3週連続上昇先週(7/1-5)の日経平均は上昇。週間ベースでは3週連続での上昇となった。週初は日銀短観での市場予想を上回る改善が材料視され続伸して始まると、2日には終値ベースで5月29日以来の14000円を回復。前週の期末のドレッシング買いで大きく上昇した反動や、中国の弱い経済指標を受けて利益確定の流れが強まる局面もみられたが、円安基調のなかで主力の輸出関連などがけん引した。また、米国が独立記念日を控えていることで商いが細るなか、ポルトガルやエジプト情勢への警戒もあってこう着局面もみられた。しかし、参院選公示よって政策期待の高まりもあってか、下を売り込む流れとはならなかった。週末にはポルトガル懸念が後退したほか、イングランド銀行(英中銀)や欧州中央銀行(ECB)が緩和政策の継続を示したことが好感され、日経平均は4週連続で週末に大幅な上昇をみせている。■FOMC議事録に注目、日本はアベノミクス効果表れるまずは、独立記念日明けの米国市場の動向が、週明けの東京市場のスタートに影響を与えよう。注目された6月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月から19万5000人増加し、市場予想の15万5000人増を大幅に上回った。株式市場ではNYダウが15000ドルを回復し、為替市場では円相場は反落し1ドル101円台に乗せてきている。また、今週(7/8-12)は連邦公開市場委員会(FOMC)議事録、バーナンキ連邦準備理事会(FRB)議長講演、日銀の金融政策決定会合、ユーロ圏財務相会合などが予定されている。米雇用統計を受けてFRBが早期に金融緩和の縮小を始めるとの観測が強まるなか、FOMC議事録が相場を大きく振らす要因になりそうだ。そのほか、エジプトのクーデターの影響などが上値の重しとなる可能性はある。もっとも米国で年内に着手される予定の量的緩和の縮小で資金流出が警戒されるものの、5月の急落局面において相当織り込まれていると考えられる。一方、日本は量的緩和拡大のなか、米国の不安定な局面に対して底堅さが意識されると考えられる。日銀は、国内各地の景気情勢をまとめた7月の「地域経済報告」、いわゆる「さくらレポート」で、東北を除く全国8つの地域で景気判断を引き上げた。6月調査の日銀短観では予想通りに大幅に改善し、大企業中心とはいえ、アベノミクスの効果は着実に表れている。9月予想は1ドル91円20銭で想定されており、このままいけば9月調査は上方修正される可能性が高いだろう。■ねじれ解消で外国人買いに期待また、参議選がスタートし、ねじれ解消が焦点となるなか、選挙後の安定政権による成長期待が資金流入を一段と強めてくる要因となる。市場の関心としては、ねじれ解消を受けて海外勢がどう動くかであろうが、自民圧勝となった2005年9月の「郵政選挙」では、外国人買いが加速していた。また、豪州で最大の資産運用ユニット、AMPキャピタルは、安倍首相が7月の参院選で勝利すれば、年末までに日本株は20%上昇すると予想し、日本株を買っていると報じられている。個人の材料株物色も活発であり、より出遅れている銘柄の底上げの流れが強まる可能性がある。テクニカル面では日経平均は先週、一目均衡表の雲下限を突破し、さらに下限からの上放れをみせてきている。雲上限は14600円辺りから週末には13890円辺りまで切り下がりをみせてくる。そして雲がねじれを起こすため、トレンドが強まりやすいタイミングと考えられる。テクニカル面では参院選の結果前に、ねじれをクリアしてくる展開になりそうだ。