☆西武ホールディングス*上場の想定株価は2300円、1860億円調達へ!
☆来月4月23日に東証に新規上場する西武ホールディングス (HD)が、株式の想定売出価格を1株2300円に設定したことが明らかになった。この価格を基に試算すると、株式を放出する投資家は1860億円を市場から調達することになる。 この価格が投資家向けの目論見書に記載される。事情に詳しい関係者2人が匿名を条件に明らかにした。東証は19日に西武HDの4月23日付の上場を承認した。発表資料によると、売り出し株式数は8086万株で、うち国内に4851万株を振り向ける。投資家の需要調査を経て、4月14日に最終的な売り出し価格が決定する。 西武HDの前身となる西武鉄道が2004年12月に有価証券報告書の虚偽記載で上場廃止となって以来の資本市場への復帰となる。05年5月に株主のみずほコーポレート銀行(現・みずほ銀行)の副頭取、後藤高志氏が社長に就任し、上場を経営の最重要課題として取り組んでいた。米投資会社サーベラス・グループは06年に1000億円を出資した。この時点で1株を900円強で取得した計算。 サーベラスは12年、鉄道の一部路線廃止、プロ野球球団の売却などの検討を西武HDに求めて対立し、昨年3月にサーベラスが1株当たり1400円で株式公開買い付け(TOB)を実施したが、約3%の追加取得に留まり、目標に届かなかった。この時点でサーベラスの持ち分は35.5%。今年に入り、サーベラスが上場を容認したことから1月15日に東証への手続きを申請した。 【時価総額】 上場後の時価総額は、想定価格を基にすると7869億円となる。これは国内鉄道事業者としては3位のJR西日本 の19日終値ベースでの7976億円に次ぐ4位の規模。JR3社を除くと最大の東京急行電鉄の7518億円を上回る。 東証の資料によると、筆頭株主のサーベラスは上場時に約5300万株を放出する予定で、昨年末時点の発行済み株式数の15%強にあたる。試算によるとサーベラスは上場後も約20%の株式を保有し、筆頭株主にとどまる。サーベラス東京事務所は、西武HDの案件はニューヨーク本社が決めているとして、コメントを控えた。有価証券報告書によると第2位株主はコクドの持ち株会社NWコーポレーションで、15%を保有。 サーベラス以外に株式を放出するのは米シティグループの子会社、UBS証券、農林中央金庫と日本政策投資銀行で、サーベラスとの合計で発行済み株数の約24%を売り出す。西武HDは持ち分を売却せず、新株も発行しない。 【過去最高益】 西武HDが2月13日に発表した13年4-12月期の連結決算は純利益が前年同期比39%増の198億円だった。4-12月期としては、2年連続で過去最高を更新。主力のホテル・レジャー事業が収益で大きく寄与したほか、利益面では鉄道、不動産事業それぞれがプラスとなった。 西武HDは承認の発表を受けて「上場予定日へ向け、上場の制度・諸規則等に基づいて公正・適正に手続きを進めてまいります」とのコメントを電子メールで発表した。 《新規承認》 『西武ホールディングス』東証所属未定(9024) (都市交通・沿線事業、ホテル・レジャー事業、不動産事業、建設事業、ハワイ事業を営む子会社の経営管理、及びそれに付帯関連する事業)募集株数;80855400株(単位100)<808554単位> 主幹事;みずほ証券 幹事;UBS、野村、三菱、日興、大和、岡三、むさし、マネ仮条件;4/7 BB期間;4/8~11公開価格決定日;4/14上場日;4/23