遊人学舎

[自然、見ぃ～つけた！] カテゴリの記事

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  山でであう危険なモノ

  間伐作業をしていたカラマツ林でひっそり咲いていた山芍薬。「何の花ですか？」と聞いたら、隣のメガネをかけたスポーツマンタイプのお兄さんが「やましゃくやく」と教えてくれた。調べてみるとボタン科ボタン属の多年草で、花言葉は「はにかみ」。そう言われてみるとそんな気がしないでもない。今日はこの間書いた“山でであう危険なモノ”の話の補足。危険なものは蜂、熊、マムシ。中でも蜂が要注意と書きました。でも「蜂よりクマの方が恐いでしょう！」とか「マムシって聞いただけで身の毛がよだつ」とおっしゃる方もいることでしょう。だいたい人が多人数で山に入れば、クマや蛇はよけてくれます。熊は本来、臆病な動物なので、人が「ここにいるよ～」と鈴をならしたりして合図してやれば、まず出てくることはありません。でも、昨年襲われたご夫婦は鈴をつけていたとか？こうなると手の施しようがないけどね。あくまでも本来は、人前に出てくるのを好む動物では無いようです。マムシも長靴や登山靴で歩いていれば噛まれることはないし、万一、噛まれるようなことがあっても、傷口を吸い出して、その上を布きれできつく縛って病院で手当をすれば死ぬようなことはありません。そこで恐いのが蜂。スズメバチなどは２，３カ所刺されると死に至ることがある。蜂は黒い服を着た人を天敵の熊と思って襲って来るとのこと。それで気をつけないといけないのが黒い服。そして香水。大好きな花と思ってやってくるのでしょうか。「男を寄せようと香水を付けたのに、蜂を寄せ付けちゃうんだ！」と隣にいた口の悪い人が言ってました。ワタシではないですよ！

  2005.06.06

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• よくぞ大事に至らなかったもんだ

  戸隠奥社から車で林道に入り、しばらく走るとゲートで道路が塞がれていた。その手前に１０台ほどの車が停まっている。ここは黒姫山への登山道でもあり、登山者はここから道路を歩いて登る。やまぼうしのスタッフは森林整備のため、ゲートのカギを預かっていてゲートを開けて作業場所近くまで車で入り込んだ。そこには先着メンバーが我々の到着を待っていた。集合地、戸隠奥社の出発時間は９時半の予定だったが、前日からの宿泊者が多く出発時間を切り上げたようだ。奥社に向かうワタシの携帯電話がなったのが午前９時。「みんなは先に出発しました。」と当日の参加者を待っているスタッフ加賀見さんからだった。現地で大まかな作業の流れとチェーンソーの仕組み、使い方の説明を聞いたあと、間伐作業をする森の中に入っていった。作業場所にはヤブ蚊がいっぱい。手袋を外すとすぐに血を吸いにやってくる。原さんの実演を見て説明を受けた後、１０人程度が３つの班に分かれて、それぞれの作業場所に着く。ここで更にチェーンソーを使うときの注意を聞いたあと、みんなで交代にチェーンソーを持ち間伐作業に挑んだ。ワタシは家で薪ストーブを使っているので、チェーンソーを使って木を伐っていたけど、チェーンソーの使い方も全くの我流。作業中に長靴に穴をあけたこともあった。よくぞ大事に至らなかったものだと今更ながら不幸中の幸いに安堵している。やはり基本が大事なのだ。

  2005.06.05

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• そこで参加者は、樹高と胸高直径の測定に取りかかった

  ６月４日、５日の２日間、やまぼうし自然学校の「林業　理論＆実技」の講座が開催された。４日は戸隠神社宝光社近くの基幹集落センターに集合。ここで信州大学植木達人教授の林業に関する講義を聴いた。朝９時半に開講。家を出たのは８時半過ぎ。ちょっと焦ったが、時間ちょうどに到着。演台ではスライドの調整をしていた。講義が始まると小鳥のささやきが聞こえる。ハルゼミの鳴き声も賑やかだ。そんな中で日本の森林の特徴についての話が始まった。日本は南から暖流、北から寒流の影響を受け、年間降水量は１８００ｍｍ。そのことが植物の種の多様性をもたらしている。う～ん。聞いたことがあるぞ！あれは小学校だったかな？それで日本の樹木は８００～１０００種類あり、ヨーロッパに比べて格段に多い。日本ではかように樹木が多い。だからこそ地域の環境に合わせた取り扱いが重要なのだ。にもかかわらず日本の戦後の林業政策は画一的におこなわれ、その弊害が出ている。そうなのだ。戦後の日本は経済優先で、早く材になるカラマツやスギの木をこれまであった広葉樹を切り倒し、将来その山をどうするのかという構想もないままに、広葉樹林をお金になりそうな針葉樹林に置き換えてしまった。話の途中で建物のまわりがにわかに暗くなる。風が吹いて雷鳴がとどろき、雨がいっせいに降り出した。すぐ近くまで雷がやってきている。自然がすぐそばに迫っているのを感じる。しばらく降ったあと、雨はやみ、やがて何事もなかったかのように明るい光におおわれた。木の成長、植林、間伐、地域による林業施策（施業）の違い。話は微にいり細に渡り、聴衆の関心を呼び覚ます。伝えたいことが多すぎて時間が足りない。教授からの講義の進め方の問いかけに「試験に出るところだけでいいですよ」とのリクエストも出たが、目的に応じた、将来を見通した施業の重要性が植木教授の伝えたかったテーマだと思う。そして午後の後半からは実技編。丸山講師による森林調査野帳の作成だ。木の高さや直径のはかり方なのだけど、これまで「高いなぁ」「低いなぁ」「太いなぁ」「細いなぁ」と思ったことはあっても、「何ｍの高さだろう」とか「直径はどのくらい？」なんて高さや太さを単位で気にしたことは無かった。でも、分かれば面白い。この地域での標準の高さや太さはこれくらいなのに、このあたりの木が大きいのは（小さいのは）どうしてなんだろう？ということを具体的に考えるのは、木と地形や地質の関係を知る大きな手がかりになるかも知れない。そして参加者は、初めての樹高と胸高直径の測定に取りかかった。

  2005.06.04

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• アカシア花粉症？

  夕方、事務所でホームページを見ていたら、Ｏｔｔｙさんのサイトで「シラカバ花粉症」と書かれていた。えっ、シラカバが？スギ、ヒノキ、カヤなんかは知っていたけどシラカバもアレルゲンなのか！そう言えば例年、５月になると花粉症は治まるのに、今年はなんだか治りが遅い。事務所の人から「ニセアカシアの巻き枯らしに行った次の日から、くしゃみが良く出てましたね」と言われた。するとワタシはアカシア花粉症？！そこでさっそく花粉症を調べてみたら…ありましたよ～♪アカシア。ウメにサクラにモモに、なんと日本で報告された樹木花粉アレルギーは２３種。これ以外に草花もあるし、するとワタシは１年中鼻みずグシュグシュなのかなぁ…。

  2005.06.02

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  山のめぐみ　一角獣のツノ？

  先日、浦倉山に登ったとき鉱山事務所跡で道を失った。「左、奇妙滝、右、遊歩道」の道標がある。別の大きな看板には四阿山（浦倉山）への地図が載っている。でもこの位置からはどちらに行けばいいのかが明確ではない。ガイドブックには「ここから急坂を上る」となっているのに、どちらも下りになっている。手元の２５０００分の１の地形図でも判然としない。それで何度も行ったりきたり、挙句に正面の山にも少し踏み込んだ。最終的には遊歩道の方に進めば別の道が見つかったんだけど、表示が「右、遊歩道・四阿山」となっていれば良かったのにね。その山に踏み込んだとき、少し登るとカモシカのため糞。野生だねぇ。これは登れたもんじゃないとすぐにあきらめ、もと来た道に引き返した。そのとき、足元に見えた奇妙なモノ。ツノ？かと思ったけど、ツノで思い出すのは一角獣か鬼、日本に実在する動物なら牛かヤギ？どれも見当はずれみたい。そこで牙かと考え直した。牙のある動物といえばイノシシ？この大きさととがり具合。どうやらイノシシの牙みたい。でも、どうやって？なんでイノシシの牙がここに落ちているんだろう。牙が生え変わるなんて聞いたこともないし‥。ひょっとして何かと闘って牙が折れて落ちていたんだろうか？謎がなぞを呼ぶ。

  2005.06.01

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• テレビカメラは嫌いや！

  仕事で松本に向かった。高速道路を走っていると山の中に白い部分が目立つ。杉やカラマツの木の中にニセアカシアが羽振りをきかせ出しているのだ。これまではあまり気にならなかったけれど、意識をしているからかニセアカシアの元気ぶりには驚いてしまう。日本の植生に大きな影響を与えなければ良いのだけれど…。日曜日の里山再生の試みに参加して、ニセアカシアの旺盛な繁殖力と農作物への影響を学んだけれど、知ることが次の行動力につながっていく。知らないことが多すぎるなぁ。この日、二つの取材班がやってきていた。前河研究員の話にカメラを回し、参加者の発言にもカメラを回していた。最近の人たちはテレビカメラの前でも緊張しないようだけれど、ワタシなどはからっきし意気地が無くて、カメラが近づくと緊張してしまう。頭の中が真っ白だ。長野市は県庁所在地だし、イベントがあるとけっこう色んな放送局がやってくる。主催者はマスコミに取り上げてもらい、みんなにすこしでも関心を持って欲しいからマスコミに通知をする。それで公が主催するイベントなどには必ずといって良いほどマスコミがやってくる。そしてこの日もやっぱりやってきた。「せめて自分のところには来ないといいのになぁ」と思いながらイベントに参加したが、思いははかなくワタシが作業をしているところににやってきた。参加者５人ならやってきても仕方ないか。インタビュアー１人、カメラマン１人、カメラマンのアシスタント１人。「どちらから参加されましたか？」「どんな点が難しかったですか？」「自然と共生して行くためにはどうしたらいいと思いますか？」etc.etc.インタビューされてもそちらの方を向けない。そっぽを向きながら緊張して答えている自分がいる。いややなぁ。取材されていたので、ひょっとしたら出てるかも知れません。どちらもＳＢＣ（信越放送）６月１１日（土）午後６時１５分　エコロジー最前線６月１３日（月）午後７時５４分　なるほど長野そっぽむきながら答えている人がワタシです。

  2005.05.31

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  ニセアカシアの皮はぎ

  きれいに皮をはいだニセアカシアの木。２ヶ月もすれば枯れるという。長野県環境保全研究所主催の「ニセアカシア林の林層転換～里山再生の試み～」に参加した。アカシアと言えば西田さち子さんの「アカシアの雨がやむとき」を思いだすけど、あの歌に出てくるアカシアの木がこのニセアカシアの木のようだ。日本に持ち込まれた頃はアカシアと呼んでいたが、その後、本来のアカシアの仲間が導入されるようになり、区別をはっきりさせるために、種名を日本語になおして、こちらをニセアカシアと呼ぶようになった。この季節に花をつけ、甘い香りで蜂を呼び繁殖する。長野県でも犀川、千曲川の川原に林立しており、なじみの風景だ。でもこの川原も本来は柳などの木が茂っていたはずだけど、ニセアカシアの強い繁殖力が他の木々を駆逐していった。ニセアカシアは北米東部を原産とする木で、１８７０年代に日本に持ち込まれた。成長が早いことから砂防や街路樹などの緑化樹種として植えられた。かなり以前からの帰化なのですっかり土地の風景にとけ込み、薪や養蜂、花房の天ぷらと言った形で利用されてきた。ところが…、安易な樹種の導入が、地域固有の種多様性や生態系の破壊をもたらした。最近は果樹が収穫期に黒い斑点が出来る炭疽病の発生源であることが分かり、駆逐の動きも出ている。この日したのは立ち枯らしという作業で、木の周囲の皮をはぐことで木を枯らす。そしてエノキやクヌギの苗を移植しニセアカシアからエノキ、クヌギの林に変えていく。一度に伐採しないし、枯れるまでには２ヶ月程度かかることで、ここに住む動植物にも急激な変化を与えないという効果がある。一日、ナタで皮はぎを続けたので手のひらと腕の筋肉が痛い。

  2005.05.29

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  古代の飯縄高原

  大座法師池にたどりついた。錦鯉がおよぎ、鴨が飛び交っている風景は、なんとも穏やかな観光地というイメージだ。でも、栄養分の多すぎる大座法師池は、県内で水質の悪い湖ＮＯ１という不名誉を浴びるという問題を抱えている。大座法師池に浮かぶ浮島は、ため池をつくったとき張り付いていた泥炭が浮き上がって出来た。根がないので風に吹かれて動いている。ため池は堤をつくって水を溜めたが、その前は湿地になっていたと考えられる。飯綱高原上には，上ヶ屋遺跡（後期旧石器時代の石器，剥片などを発掘），逆谷地遺跡（縄文早期の落とし穴）といった代表的遺跡が分布することが知られており、約２万年前の旧石器時代には古代人がキャンプサイトとしてここで生活し、獲物をとった。 そして、この地は野尻湖まで続き古代人が行き来していた。４万年前には、ナウマン象、オオツノジカが大地をのっしのっしと歩き、人が石器を持って追いかけていた。かつては善光寺平よりも人の活動域であり、原始人の活動しやすい場所だったようだ。野尻湖、ナウマン象と聞いて、ボクの思いは大阪時代にさかのぼる。共働きだった若い夫婦は子どもを保育所に預け、仕事にでていた。３人目の男の子は産後２ヶ月目からたんぽぽ共同保育所に預けた。そこでは子どもたちもボクたち夫婦もいろんな経験をさせてもらった。たんぽぽ共同保育所はただ子どもを預かるだけの保育所ではなくて、親もともに育ちあうことを課題としていた。当時元気な盛りだったボクは、時間的にも余裕があると思われたのだろう。父母会長の大役を仰せつかった。そこではいろんな書籍を紹介してくれた。当時、子どもたちの発達に目を向け、先進的な取り組みをしていた埼玉県のさくら・さくらんぼ保育園の斉藤君子さんの本を教えていただいた。裸足で泥の中に入る子どもたちの姿が印象的だった。そんな世界に魅力を感じて斉藤さんの世界に没頭し、著作を読んだ。そして人間の発達を研究課題としている井尻正二さんと斉藤さんの対談に出会った。それが井尻正二さん、そして野尻湖とのはじめての出会いだった。井尻さんは野尻湖発掘調査団を組織し、一般人が発掘調査に加わるという前代未聞の活動を組織しておられた。そのことを知ってから井尻正二さんの著作を読みあさった。新日本出版社から子ども向けに出された「いばるな恐竜ボクの孫」「先祖をたずねて億万年」「ぼくには毛もあるへそもある」「ドクターカックは大博士」などなどを買っては呼んでいた。野尻湖は長野県の北部の信濃町、新潟県との県境にある。今ではなじみの場所だけど、当時はそれがどこにあるのかも知らずに、過去の世界に思いを馳せていた。長野に来てから何度、野尻湖ナウマン象博物館に足を運んだだろう。ボクを長野県に引き寄せてくれたのはそんな偶然の積み重ねだったような気がする。そして長野の自然を追いかけている今の自分に不思議な因縁を感じている。

  2005.05.25

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  湿地林で見つけたエゾハルゼミ

  丸池から大座法師池に向かう途中の飯縄原の湿地林でエゾハルゼミを見つけた。セミは葉の上で静かに休んでいた。セミは夏に出てくるもんだとばっかり思っていたからびっくり。研究所の人にエゾハルゼミだと教えてもらった。葉っぱを付け根から取り外すと、驚いたセミは飛んで逃げていった。まだ生まれてから日がたっていないのか、力のない飛び方だった。鳥に食べられるなよ！ 丸池は１５６７年に築造されたため池だ。大座法師池から東のため池は浅川に流れ、この丸池の水も浅川に流れる。檀田、三輪、吉田といった浅川流域の灌漑用水になっている。ため池は、江戸時代の初めにつくられたところが多い。戦国時代が終わり、新田開発が盛んになった。浅川は扇状地で水が乏しい。現在６つのため池を土地改良区が管理しているが、受益者は年々減少している。米の生産自体がへってきたこともあり、ため池の水も水田灌漑用は減っているが、自然環境の保護、レクリエーションとしての重要性が指摘されている。蜂と農産物の話があったが、そんなことは考えたこともなかった。蜂が減ると農作物に影響がでるという話だ。長野のリンゴ農家は自然のままの受粉がほとんどで、多くは野生のもので受粉して実がなる。蜂が減少したら、自然受粉の媒介者がいなくなってしまう。すなわちリンゴの生産が減るという理屈。虫の存在が無視できない（いかにもオヤジだ！）。もちろん、データで検証できているわけではないけれど、周囲の立地にも目を向けるのが重要。これは納得できるよね。飯縄スキー場から上は国立公園で保護の対象になっている。カラマツの新緑のから上は亜高山帯でダケカンバが芽吹きを今か今かと待っている。花バチのヒメマルハナバチはヤナギランの花を好み、花粉を媒介する。高いところにしかいない蜂。そこからしたにいる蜂は本州ではハイイロマルハナバチ。牧草地の開拓地を主なすみかとしている。しかし、落葉広葉樹林は人口の針葉樹林帯にかわり、草原にしかいない蝶は衰退していく。森林に適したものと草原に適したもの。標高の低いところはあたたかいので生物の種類は多いが、生息場所を求め標高の高い寒いところに移動する種もある。多様な環境が多様な生物が生きるのに必要で、適材適所を保障する。飯縄高原もかつては低木、草原の地域でカラマツの芽吹きはなかった。５０年の間で景色が移り変わり。昆虫や生き物が大きく移り変わっていった。

  2005.05.24

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  飯縄高原の移り変わり

  駐車場展望台から「飯縄高原というのはどういう場所なのでしょうか？鳥の目になって見渡してみましょう。」という問いかけに誘われて山を見渡した。ワタシに見えたのは飯縄山、斑尾山、スキー場、京急ゴルフ場、カラマツ、山桜の花の落ちた木。そのまんまや！鳥にはなれないかな。５分後、富樫さんが口を開いた。ここに上がってくるまでの道、浅川のループ橋や七曲がりは険しいけれど、飯縄高原は真っ平ら。かつては火山でその噴火で飯縄山は火砕流が覆い、布団をかぶせたようななだらかな平坦な形になっている。天井世界をおりなし、平らな大地が広がっている。７０万年前に出来た古い地形で山々が平にならされて大町、松本に続く。また浅川の源流域でもあり、川下から山を削って、浸食が足下まで伸びている。ここまできていないので、古い地形が残っている。途中、険しい山はなく、難所境界線が裾花凝灰岩バリア、ブランド薬師、七曲がりを越えて突如開ける平原。昔はここを境界として、暮らし、産業が別れていた。ループラインの開通でトンネルが出来、風穴があいて飯縄高原開発が盛んになった。オリンピック招致、決定、そして開発とオリンピック開催に伴う１本の道路が通ったことでどんなに変わったかの例だ。飯縄山の標高は１９１７ｍ。地元では１９１７（ひくいな）と覚えるとか。でも火山の爆発前は２６００ｍほどあった。すそ野からの線をのばすとそのくらいの高さになるらしい。そうするとひくいななんて言ってられないね。＼(^_^)／ワタシが長野にやってきた頃、長野市から飯縄、戸隠に向かう道路は七曲がりがメインだった。途中、雪よけのスノーシェイドがあって、急勾配の急カーブを登っていった。そこを越えれば勾配は緩やかになり、高原にやってきたとの思いを強くしたものだ。大座法師池から戸隠高原に向かう道は有料で料金徴収所があり、何度かお金を払ったのも昔の話。浅川ループラインが開通するまでに使っていた中曽根集落を通る道は地元の人にしか知られていないような道でのんびりとした道だった。それでループラインが開通するまでの飯縄高原は近くにあってもどこか遠い場所というイメージがあった。展望駐車場からみえる住宅地。ここもかつてはほとんどが別荘だった。それが道路整備で定住地として開発された。そうなのだ。カミさんの知り合いもこちらに定住地を求めてやってきた。環境はいいし長野市にも車で通えば通勤圏だ。いまは条例やガイドラインで開発に規制がかけられるようになったが、以前は無秩序な開発が行われていた。

  2005.05.23

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  明日晴れたら、山に花を見に行こう。

  ヒノキの苗植えを無事に終了した（講師のみなさんありがとうございました）。終わりの挨拶のあと、ひとりで研修林に入って図鑑と首っ引きで林の中の樹種を確認した。そこで引きつけられたのがやまぼうし。やまぼうし（山法師）という名前がなんとも粋で以前から気にかかっていた木だ。名前の由来は頭状花序を頭に、白い総苞片を法師の頭巾に見立てたところから。近似種のハナミズキは街路樹として長野にも至るところに植えてあり、春先に白やピンクの花（総苞片）をつける。ハナミズキはアメリカヤマボウシの別名もある。今朝、５時に目が覚めたので街に車を走らせて（どんな花が咲いたかなぁと縄張りの確認）からハクの散歩に向かった。ハナミズキの木はもう大半の花を落としていた。ヤマボウシという名前も良いけど、ハナミズキ（花水木）という名前もロマンチック。「これが鼻水木という名前だったら街路樹にも選ばれなかったかも知れないなぁ」なんて意地悪な想像をしていた。街にはアヤメが今を盛りと咲いている。庭にはコデマリ、ハルジオン、スズランが花をつけだした。レッドロビンの花が花火のようだ。言葉通りに花盛り。明日、晴れたら山に花を見に行こう。

  2005.05.20

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  ヒノキはＸ、サワラはＹ

  “なんだか記録しているだけの写真だなぁ”自分の日記を見ていてそう思った。写真を使っている人たちのサイトはもっと凝っていて、写真を効果的に使っているのにと反省。ヒノキはＸ、サワラはＹ。おまじないのような言葉だけれど、これはそれぞれの葉裏の様子を示している。この日、葉裏を太陽と反対方向に向けて苗を植えるとの説明があった。そのときに教えてもらったのが、ヒノキはＸ、サワラはＹ。ヒノキの苗で緑色の濃い方が表、白い方が裏なんだけど、手にとって近づけてみると、ヒノキの葉の裏には白でローマ字のＹの文字が刻まれている。これはびっくり。実際に手に取るとよく分かる。今度はサワラで確認してみよう。地拵えにもいくつかの種類がある。私たちがやったのは全面の低木類を切り払う全刈地拵えというやり方。こうして整えた土地の上に講習生は１人４本の苗木を植える。植え方にも正方形植え、正三角形植え、ジグザグ植え、列情植栽などというものがあるけど、一般的には正方形植えが多い。そして植える密度にもいろいろあるのだが、標準の３０００本（１ｈａあたり）とした。これは正方形植えの場合、１，８平方メートル（１坪）に１本植える計算になる。そして斜面が６度の傾斜を超える場合は補正をしないといけないけど、そうするとおよそ１５０ｃｍの間隔となる。いよいよ難しくなってきたぞ！地拵えをした斜面全体を見回し、鍬の柄をつかっておおよその長さを測って、棚下から基本になるラインを決める。そして２人１組になって、適当な苗間、列間に穴を掘り、苗木を植えていく。ところが…これがなかなかうまくいかない。まっすぐに穴を掘ったつもりでも歪んでいるし、下から穴を掘るので、棚下にあけた穴は揃っていても、棚上の方では隣の穴との位置がやけに狭い。切り株が残るところでは植えられずにどうしたものかと迷ってしまう。穴を掘ると言っても、位置を決めてそのまま掘ってはいけない。森にはこれまでに倒れた木や木の皮、葉、草などの残骸が腐葉土になっている。これを左右に振り分けるとやがて黒土が出てくる。そこで苗木を植える深さまで穴を掘るのだ。苗を持ち、地面に埋める位置と地上に出す位置を決める。その位置に指でつまんで苗を持ち、根を広げるようにして太陽を背に植えてから、土をしっかりかぶせていく。苗はすこし寝かせ気味にする。植え終わると苗の周囲の土を踏み固め、根付かせる。苗を植えるのに水は使わない。自然の状態で土には水分が含まれているし、水をやると自分で根をはる力が弱くなる。「木はいばって植えろ」という言い伝えがある。いばってと言うのは方言で傾けてと言う意味。傾けると苗はまっすぐ伸びていこうとする。添え木もいらない。要するに自分で生きていこうとする自然の働きを促進することが大事で、過保護は苗のためにならないのだ。なんだか今の時代の子育てを指摘されているようだ。

  2005.05.18

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  さあ、いいかね。せえの。よいしょ！！

  昼休み。外回りのついでに辰巳公園により、水鳥の池の周りを散策した。ここは野鳥観察のために市が管理している池で、観察スポットがつくられている。池にはマガモ、カルガモ、コガモなどが気持ちよさそうに泳ぎ、岸辺ではハトが歩いている。そして魚釣り禁止の立て札が池の周りに幾つも立っている。ワタシはトチノキの近くにあるイスに腰を下ろした。ところが…、こちらから、ちょうど反対側のところで、上下を魚釣りウェアに決めた若者が堂々と魚釣りをしているではないか！「なんなんだ！」傍若無人の振る舞いに眉をひそめた。若者は悪びれることもなく池の中に長靴で入り、釣り竿を振り回す。真ん中の島にいた水鳥たちがあわてて場所を変える。若者は池を一週しながら、池に竿を振り下ろす。ワタシはトチノキをスケッチしていた。しばらく経ってからその若者が目の前のところまでやってきた。よく見ると腕には腕章が着いている。「外来魚調査中」。そうだったのか。そう言えば同じような立て札が管理棟近くにも立っていた。堂々としているわけだ。それでワタシは安心して、スケッチの続きを描きだした。さて、林業作業体験講座のつづき。苗の植え付けと言っても、穴を掘ってすぐに苗の植え付けが出来るわけではなくて、まず、倒木や枝、木の根っこなどの整理をしなくてはいけない。これを斜面に対して棚をつくるように狭い面積に積み上げていく。大まかにまとまれば今度は細めの丸太を利用して、地面に残った木ぎれを下に向かってはきおろしていく。棚下にたどり着く頃には木のまとまりになっているので、丸太を下に差し込み、「さあ、いいかね」とひとりが声をかけ続いて「せいの」、「よいしょ」と声をそろえて力を入れる。この作業をまぐりという。 せいの！ よいしょ！写真は講師の人たちの模範演技。まわりで見守る受講生も一緒に声をそろえた。こうして木ぎれを集めると、手で拾い集めるよりも短時間でたくさん集めることが出来る。さあ、もうすぐ苗の植え付けだ。

  2005.05.17

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  何事も基本に忠実に

  山仕事の服装については、先月第１回目で講義があったけど、午後から出発に当たって実地の説明を受けた。ワタシは下は山歩き用のズボンに軽登山靴。上は吸収性の良い長袖シャツの上に布製のジャンパー。そして頭にはタオルをまき、手には軍手をはめて集合した。腰のベルトにはナタとノコギリを携行している。「これで問題なし、大丈夫」と思ったけど、すこし問題なのが軍手。軍手は手の保護には適しているけど、滑りやすいので革手袋の方がより良いとのこと。ちなみに裾じまりの良い長袖、長ズボンが基本で、足下は一般的な山歩きでは長靴や安全靴が適している。もちろんスパッツなどをして裾じまりを良くすれば山用の靴でＯＫ。運動靴は安全性に問題があるので不可。山仕事ではヘルメットを着用するので、手ぬぐい、タオルなど汗を防ぐために頭に付けても良いけど、帽子の上にヘルメットをかぶるのは安全基準上問題あり。例えば業務で山仕事に出ていたとして、山仕事に適した服装、装備をしていないと「どんな格好をしていましたか？」と確認され、労災や保険が適用されない。くれぐれも山の装備には気を付けましょう。やはり何事も基本に忠実に。そうした基本的な注意をうけ、受講生は森に向かうのだった。

  2005.05.16

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  いよいよヒノキを植えるのだ

  朝まで降っていた雨も降りやんだ。総代会も無事終了したので、肩の荷を下ろして迎えた朝。じゅうぶん寝たけど、前日しこたま飲んだので、まだ頭が重い。曇り空はやがて青空に、今日の林業作業体験講座は、地拵えをしてからヒノキの植栽と山菜の学習。午前中は室内で森林作業の手道具、地拵え、植栽方法、山菜についての講義を受けてから昼食。午後は１５人づつくらい３グループに分かれて、研修林で実際の山菜を見ながら食べ方や見分け方の説明を受けた。そこでオオバギボウシが植えてあった。茎が大きい植物で茎が大きくなってから、肉を包んで食べるなどするとおいしいとのこと。通常はぎぼうしと呼び、木曽地方ではうりっぱという名前。どちらかと言えば豪雪地帯のものが大きくておいしいらしい。講座の参加者はワタシのような初心者だけではなく、森林組合で勤める人やペンションのオーナーなどもいて、みんなけっこう詳しい。ひとしきり説明を受けた後、本日のメインイベント、研修林ないにあるギャップで地拵えをして、いよいよヒノキを植えるのだ。

  2005.05.15

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  自然はいつも危険と隣り合わせ

  ５月７日、地元新聞は駒ヶ根市内でバイケイソウかコバイケイソウで肉を包んで食べた人が食中毒で亡くなったと報じた。これは山好きにとっては衝撃的な事件で、戸隠自然観察会の参加者はけっこうショックを受けており、植物園でのコバイケイソウの紹介に反応した。バイケイソウとコバイケイソウは湿地などに生える野草で、有毒なアルカロイド類を含んでおり、人間が食べれば嘔吐、血圧低下、手足のしびれなどが起きる。新芽は食草のオオバギボウシとよく似ていて、これと間違えて食用にしたらしい。オオバギボウシは山の沢ぞいなどの水辺や、湿り気のある土地にはえる。 葉や茎を食用にし、若い葉は、広がらずに巻き付いたようにはえる。若葉はおひたし、酢味噌あえ、塩漬け、天ぷらに。葉は味噌汁の具、油炒めにして食用とする。 長野県食品環境課によると、バイケイソウおよびコバイケイソウによる県内の食中毒被害は、１９７６年以降２件、９人。死亡事例となると「全国でも極めてまれ」としている。まだまだ駆け出しのワタシは、フキノトウなどのわかりやすい山菜しか採らないけれど、似たような植物はけっこうある。例えば我が家ではスイセン（有毒）とニラ（食用）を庭に植えている。違う場所に植えているので間違えることはないけれど、同じ場所にあれば、やせたスイセンと太ったニラは間違いやすい。自然はいつも危険と隣り合わせだけれど、最善を尽くすために自然から学びたい。

  2005.05.11

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  ウグイスも、男はつらいよ！

  写真は見にくいけど、カイツブリのさかだちと小ガモが写っている。森林学習館の前のスギの木のてっぺんでキセキレイがチチチチ（父、父）と鳴いていた。手前のミドリ池では小ガモ、カルガモ、カイツブリが」泳ぎ、散策用の木道を歩けばミズバショウのなかでアオジの散歩。そのまわりの木を飛び歩くキビタキも見た。しばらく歩いたところにある枯れ木ではキバシリが営巣していたし、アカゲラが地面に降りている姿も目撃した。戸隠が野鳥の森として有名になったのは、昭和８年にＮＨＫが生放送で野鳥の声を全国放送してからだ。全国１３カ所（阿蘇山、富士山、八甲田山等々）で１時間でどこでいちばんたくさんの野鳥が鳴くかという調査をし、ダントツに種類が多かったということで戸隠が選ばれた。それから戸隠に行かずして野鳥は語れないというほどの野鳥観察のメッカになった。野鳥が多いということは木の種類が多いということでもある。そこで話はウグイスの嫁探しに移る。春先にオスのウグイスはいい場所を見つけて巣をつくる。そして嫁さん探しをするのだけれど、相手を選ぶ権利はメスにある。エサの多い場所、稼ぎの多いオスのところでメスは営巣する。いい場所を見つけたウグイスのオスは一夫多妻で、稼ぎの悪いオスは嫁さんが来てくれないのでいつまでも啼き続けている。老鶯（ろうおう）という言葉があるそうだが、稼ぎが悪く嫁をもてないオスに当てはめたことばだそうだ。ウグイスの世界もなかなか厳しい。ウグイスに生まれなかったのはもっけの幸いかもしれない。

  2005.05.10

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  皆さん逃げて下さ～い。私はここに残りま～す。

  冬眠から目覚めたクマは、最初にザゼンソウやミズバショウを下剤代わりに食べてお腹をすっきりさせる。そして、その後にふきのとうなどの野草を食べる。森林植物園は湿性植物の群生地で冬眠から目覚めたクマが集まってくる。この植物園では６，７頭の個体が確認されている。夏に来年の花芽を付けるヒメザゼンソウは、とりわけクマたちの大好物でこれによってくるそうだ。ここでクマに出会った場合の対処法の話があった。仲間と数人で歩いていてクマに出会ったら「皆さん逃げて下さ～い。私はここに残りま～す」と叫ぶ。クマは動くものに興味をもつ、特にコグマはその傾向がつよいので叫んだ人は難を免れるというわけ。もちろん、これは冗談です。本当はコグマに出会ったら、その１０ｍの範囲内に母グマがいるので、間違っても近寄ってはならない。静かにクマに背中を見せないようにその場からうしろずさるというのが正解だけど、その場になると怖さが先に立ってそれはなかなか難しい。 ミズバショウは里芋の親せきで、根の先に玉を付けている。花が３０ｃｍくらいだとすると、その下には１ｍくらいの深い地下茎をはっている。花が落ちたあとのミズバショウは大きくなることで、よりたくさんの太陽の光を受ける。そして得られた栄養をその根の玉に蓄え、次の年に花開くときのエネルギーにする。そんなミズバショウも湿地帯の水がいったん枯れると小さくなって、やがては溶けたようになくなってしまう。可憐なイメージがあるけれど、たくましさを兼ね備えた花だ。

  2005.05.09

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  み～んな森に生かされている。

  先日、戸隠を訪ねたとき、森林学習館でボランティアが５月から自然観察会を開催するとあった。甥が軽井沢にいる友人を訪ねたあとに長野に来ると言っていた。約束の９時１０分過ぎに長野駅東口で甥をひろい。彼を車に乗せて戸隠森林植物園に走った。植物園森林学習館には１０時１０分前に到着。時間に集合した参加者は約３０人。さっそくミドリ池前で説明を受けた。内容は木や山草の食性。戸隠の野鳥、動物、山岳信仰、修験者の最終研修地戸隠、仏教、信玄と謙信のたたかい。明治政府による仏教弾圧。とにかく間口は広く内容は深い。参加者も色んなことに造詣の深い人が多い。とにかく話を聞いている方としては面白かったけど、こんな説明能力が求められるのならワタシにはガイドは無理だなぁと思い知った次第。でも聞き手としてはこんなに面白くて、しかも午前中２時間で保険料混み２００円は安すぎる。これも森林に対する興味を増やしてもらうための思いなのだろう。ひとしきり植物を見、野鳥の解説をしていただいた。機会があれば次回もまた参加したい。ありがとうございました。 川の魚は水棲昆虫や水草を、大きくなるための半分以上のエサとするが残りの４５％は木から落ちてきた虫たちを食糧としている。逆に小鳥のお腹の30%は水棲昆虫が入っている。水の中と木はお互いに生物を育てあう環境にある。魚も鳥もそして動物や人間もみんな森によって生かされている。

  2005.05.08

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  恐竜公園のスミレ

  児童文学作家で「キムの十字架」などを出版されている和田登さんが「きょうりゅう公園たんじょう物語」という本をPHP出版から出しておられる。恐竜公園は長野に来た当時、まだ小さかった子どもたちを連れて良く出かけた。ＦＲＰでつくられた恐竜が茶臼山の斜面に何体もおかれている。子どもたちはその恐竜にのったりさわったり、喜々として遊んでいた。その当時は何も知らずに遊んでいたけど、調べると「弘化四年(1847)の善光寺地震によって山が緩み、50年ほどたった明治三十年(1897)ころから次第に土砂が動き大正末期から昭和初期にかけて、地滑りが活発になった。 」とのこと。「きょうりゅう公園たんじょう物語」は、その地滑り跡地につつじを植え、恐竜公園をつくるまでの物語だ。つつじの季節にはまだすこし早い公園には、子ども連れの親子が数人。そんななか樹木観察を楽しんだ。 スミレは種類が多く、同定するのが難しい。このスミレも図鑑やホームページで調べたけれども判断できなかった。

  2005.05.07

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  森のそうじ屋さん

  もりのまなびや　戸隠森林植物園森林学習館庭の手入れをしていたかみさんが「おとうさん、みてみて」と声をかけてきた。玄関のコノテヒバの木でテントウムシが交尾していた。すぐに離れてしまったけれど、探してみるとテントウムシはあっちこっちにいる。「山にいかなくても自然観察出来るよ」とかみさん。もちろんそのとおりだけど、と思いつつも山あるきの支度。戸隠山は信仰の山だ。天照大神（あまてらすおおみかみ）が素戔嗚尊（すさのおのみこと）の乱暴を怒って天の岩戸に隠れ、こまった神様たちは天照大神に出てきてもらうために手段を講じる。そして出てきた天照大神を岩戸に戻さないようにするために、天手力雄命（たじからおのみこと）が岩戸を放り投げた。それが現在の戸隠山のはじまりと言われている。険しく人を寄せ付けないイメージがあり、そんな神話も納得できるような気がする。鏡池から周回道路に入ると人はもうまばら。キクザキイチゲが今をさかりと花を咲かせている。鳥の鳴き声に耳をすませる。天命稲荷でおにぎりとラーメンで昼食。バードウォッチングの人たちがフィールドスコープや双眼鏡を手に散策している。雪解け水が湿原を流れ小川をつくる。小川でククルッと鳩の鳴くような声。確かにカエルだと思うけれどなんだろう。森林学習館に入ると、色んなカエルや鳥の鳴き声が聞ける。確認するとヤマアカガエルのようだ。学習館の中には色んな体験コーナーがある。地面をくりぬいたようなところがあって森のそうじ屋さんとある。“森の中にたった人の片足の地面には１０万匹の小さな生き物がいます。その土壌生物は葉を分解し、土を耕す仕事をします”との解説が付いている。戸隠森林植物園森林学習館には森に関するいろんな仕掛けがある。休みにふらっと出かけるのに面白い。

  2005.05.04

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  カタクリ粉、本当はジャガイモ粉

  カタクリ粉５～６月に鱗茎（りんけい）を掘り取り、外皮を除いて砕き、すり鉢でさらにこまかく砕いて水を加える。さらに木綿袋でこし、白く濁った水をそのまま放置して、デンプンが下に沈んだら、うえの澄んだ水を捨てる。この作業を数回繰り返して、乾燥したものが片栗粉（良質のカタクリデンプン）になる。 現在の片栗粉は、ジャガイモから採ったデンプンを使用しているので本当はジャガイモ粉だ。 大阪の姉一家が白馬にやってくるというので、連休で帰ってきている娘とかみさん３人で出かけた。途中、休憩に入った中条道の駅は大にぎわい。山菜や野草の出店も出ていた。それでも渋滞にはまることもなく白馬まで１時間もかからずに到着。ペンションに姉の家の車がなかったので白馬五竜に足を伸ばした。五竜につくと「カタクリまつり」の看板。車を停めて立ち寄ることにした。スキー場は５月半ばまで営業とのことだが、雪は少ない。それでもスキー客もあり、イベントもやっている。カタクリ苑まではゲレンデ入り口から歩いて１０分。途中、スイセンやキクザキイチゲ、チューリップが咲いていた。順路からすこし離れたところにザゼンソウ、ミズバショウが見える。いよいよシーズンだなぁ。そしてミズバショウの池をバックに母子２人の写真を撮った。先日、牟礼に行ったとき矢筒山でみたカタクリは小さかったけれど、こちらのは堂々と咲いていた。午後６時前、ペンションに戻り、しばらくすると温泉に行っていた姉たちが帰ってきた。６時からはこのペンションでコカリナコンサートがあるので、元気な顔をみてあいさつもそこそこに帰ってきた。国道１９号との合流点から瀬脇交差点を過ぎたあたりまでは渋滞。おかげで家にたどり着いたのは午後７時半すぎ、腹を空かせた次男が「死ぬぅ～」と待っていた。

  2005.05.03

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  つがいのキジが飛んでいった。

  山歩きの楽しみは自然発見の楽しみで、もちろん植物や動物に会いに行くこともあるけど、何に出会えるか分からないおもしろさもある。丹霧郷の帰りに豊野方面への山道を下るとバサバサッと音がした。見るとワタシの気配に驚いたつがいのキジが羽ばたいて飛んでいった。人も来ないし、天気はいいし、「気持ちええなぁ」と２羽で虫でもつついていたのだろう。悪いことをした。新緑の木々を見ているのは面白い。ナラは分かるけど、あの木はなんだろうと品定めをしてみる。このあたりに入り込む人は少ないのだろうか。タラノメがあちこちで芽を出している。そんな時だった。足もとでぶにゅっとした感覚。「なんか踏んでしまった」と足元を見ればまむし。干からびていなかったので、死んでからそんなに時間はたっていないのだろう。でもたくさんの蟻がたかっている。土の上なら分解は早いけどコンクリートの上ならそうも行かない。どんな虫たちが分解してくれるのだろう。しばらく歩くと小さな死骸。こちらはペシャンコになっていて、死んでから時間は経過しているようだ。 空を見上げればサシバが気持ちよさそうに上空に飛んでいた。

  2005.05.02

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  今夜のおかずはふきったまのてんぷら

  黒姫童話館には昨年、４月から５月にかけて何度も通った。そのついでに黒姫山の中腹も散策し、ふきったまをしこたまかき集めてきては、天ぷらやふきたまみそにして食べた。明日は“みんなで山歩き”。人を誘っているので、すこしは状況が分からないと格好がつかない。それで駐車場から、コスモス園、望湖台、黒姫童話館、御鹿池へとコースをたどる。長野から黒姫に向かう途中は晴れていた。黒姫の麓から山頂が見えていた。ところが駐車場に着いた頃から雲行きがあやしくなった。ガスが出てきたのだ。駐車場のソフト売り場の人が掃除をしていたので、望湖台を確認。「さっきまで見えていたのに…。」そうです。さっきまで見えていたです。コスモス園を横切って高台に向かう。カワラヒワやツグミ、カシラダカといった鳥たちがさえずっている。途中、ふきったまがあちこちで顔をのぞかせる。雪解け水がごうごうと小川に流れ込んでくる。最初、見えていた望湖台もガスにまかれて見えなくなる。「今日は中腹までだから大丈夫」となめてかかっていたけれど、傾斜はけっこきつい。久しぶりの登山に体が驚いている。登山道は途中から昨年来の雪が覆い、やがて地面は隠れて、雪だけになる。まわりがガスに覆われた中でのこの景色はまるで冬のようだ。少々不安になりながらしばらく歩くと、ようやく望湖台に到着。そこから今度は御鹿池を目指す。標識がなかなか見あたらないがかまわずスキーリフトの下を下っていく。このまま歩けば、遭難することはない。途中、雪の重みで折れた枝を何本も見た。厳しかった今年の冬に思いをはせる。迷いながらも御鹿池に到着。野鳥が歓迎してくれる。ベンチに腰掛けておにぎりを食べ始めるとガスは雨に変わり、次第に雨脚が早くなってきた。そして私は御鹿池に落ちる雨の滴をじっと見ている。いよいよ、明日は“みんなで山歩き”、現在６人が参加予定です。お楽しみに。

  2005.04.29

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  なんと、豊満な…！

  写真は菅平湿原を歩いた時に見つけた木についたふたつのコブ。実物はお尻のように見えたけど、写真では女の人の胸のように見える（´△｀；）。説明では、「虫こぶは菌類が木の中に入ってこないように防御している。葉につくのも虫こぶです」とあった。虫こぶを専門に研究している人たちもいるようだけど、なんだか興味をそそられる。今度、黒姫で探してみようっと。樹木調査隊

  2005.04.26

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• やっぱり、健康でなくっちゃね！

  仕事で伊那に向かう。岡谷を過ぎた頃からだろうか。伊那IC渋滞１ｋｍの表示が出ていた。「何で伊那が渋滞？」同行の丸山さんに聞くと「高遠のサクラですね」とのこと。そうか！長野に着てから高遠のサクラの評判は何度も聞いた。都心からもこの季節たくさんの観光バスが出る。きっと、そのせいだ。「どうしよう？手前の伊北インターで降りて地道を走るか？」でも地道も混んでいたら目も当てられない。組合員に納品の約束をしたのが１３時。現在は１２時。混んでいても時間に遅れる事はないだろうと伊那ＩＣで降りる事に決めた。車は伊那インター１ｋｍ手前に到着。混んでいない、スムーズだ。車は５００ｍ手前に到着、問題ない。料金所手前で車が渋滞とはいっても２００ｍも混んでいない。渋滞も平日はこの程度だたいした事はない。しかし、高速を降りてから高遠に向かう道路には列。私たちはその道をよけて西春近に向かった。今日は久々の外出でした。それにしても町ではいろんないろの花が咲いている。町で見る花の彩りがとっても楽しい。そうそう、国道を走っていると桜並木に風が吹いた。花びらがいっせいに舞い降りてきて、自動車のフロントガラスにも降り立った。なんだかとっても嬉しいひと時だった。先日、開花予報のサクラのソメイヨシノは東京生まれという話をしました。ところがこのソメイヨシノからだが弱いらしい。幹はコスカシバという穿孔虫によってでこぼこに穴をあけられるし、枝葉は天狗巣病でがたがたになる。親のエドヒガンはソメイヨシノより花は小型で数も少ない。花のピークにはもう若葉が伸び始めてる。一方のオオシマザクラも天狗巣病には弱くない。結論は美しさを求めて、改良を重ねてきたソメイヨシノは美しさのために野生を失い、病原微生物に対しての抵抗力をどこかに置き忘れてきたらしい。一つの基準で、よい性質のみを求めたひずみ。「みんなちがって　みんないい。」　金子みすずさんは　そう言っている宮沢賢治さんは「このなかで、いちばんえらくなくて、ばかで、めちゃくちゃで、てんでなっていなくて、あたまのつぶれたようなやつが、いちばんえらいのだ」と言ったけれど…　意味ははおなじ。美しいだけではダメなのだ。やっぱり健康でなくっちゃね！ヽ(＾▽＾)ﾉ

  2005.04.19

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• ノドはからから、何度も目を覚ますはめとなった

  昨日の日記で野鳥大好きさんから「メスが抱卵する」と教えて頂いた。あまり気にしてなかったけど、調べてみるとなかなか面白い。鳥は一般的にはメスが抱卵、タマシギという鳥は雌の方が美しくてオスが抱卵とあった。鳥は普通オスの方が美しいって言われているけど、なるほど、逆もあるんだ。抱卵しない鳥もあって、カッコウやホトトギスの仲間は、「托卵」といって、他人の巣にこっそり卵を産んで、他人に育ててもらう。これは以前にどこかで聞いたことがある。どうしてそんなことをするようになったのか気になるところですね。話はもどってカヤックの続き。川は先にある島のために二股に分かれていた。左に行く。川幅がせまくなり流れ早くなる。川岸から生えている柳の木が頭をかすめる。カヤックは自転車と同じで速度が出ると安定するが、遅いと流れや波の影響で安定性を失ってしまう。それで流れのあるところでは自然と力を入れることになる。島には木が立っているが、度重なる川の氾濫で水をかぶり、ほとんどが横倒しのような格好になり、上流から流れてきたプラスチックのようなゴミがまとわりついている。川の中の島でさえも人の影響を受けているのだなぁと思う。川がやがてひとつになる。流れに乗っていくと浅瀬に乗り上げた。腰を浮かせて手を浅瀬についてカヤックを移動させる。よっこらしょ！ようやく川の流れに戻すことが出来た。ピーヒョロと鳴き声。見上げればトンビが上空でくるりと旋回している。カワセミがきれいな体を見せて彼方へ飛んでいく。ゆったりした流れの中、カヤックは立ヶ花橋に近づいた。堤防の方に電車が見える。もう少し遅く来てくれたらあの電車に乗ることが出来たのがけど、カヤックを片づけて駅に着けば、次の電車まで１時間近くある。そこで覚悟を決めて、しばしスケッチを楽しんだ。その夜、花粉症で鼻は詰まったまま。口で呼吸をしたためノドはからから、何度も目を覚ますはめとなった。

  2005.04.12

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  カラスの勝手でしょ♪なんて言っていられない

  千曲川は新潟県で信濃川へと名前を変える日本最長の川。長野市から県境の西大滝ダムまで途中、じゃまするものはないので安心して川旅を楽しむことが出来る。日曜日は１１時頃からの出発だったので長距離の川下りは出来ない。そこで到着点を立ヶ花駅近くまでとした。屋島橋（Ｍウェーブ近く）、村山橋（須坂市）、小布施橋（小布施町）をやり過ごし立ヶ花橋をすぎて右岸から上陸するコース。橋を渡ると駅はすぐだ。行く前に西友でお弁当とビールを購入。リュックに入れて肩に背負った。空は花曇り。ときおり青空が見える。遠くに根子岳、飯縄山、戸隠山、妙高山、斑尾山、いつもとは違った角度からの景色。パドルを水にさしこみ、ひとかきするとアメンボのようにスイーっとすすむ。彼方にいたカワウ、カモ、アオサギが飛び立つ。途中、川幅が狭くなったところでは流れが早くなる。三角波が立っている。パドルに力を入れ、全速力でこぎすすめる。橋の下はけっこう流れが早くなる。橋脚に接触しないようここでも腕に力が入る。島があったので上陸。お昼ご飯の時間だ。リュックから弁当を出す。ところが…箸がない。仕方ないと手づかみ。野生児だね。(^^ゞこのあたりからだった。つまり気味だった鼻が完全につまり、口呼吸しかできなくなった。苦しい。こんな花粉の舞う日に外に出てきたワタシの誤算。分かってたはずなのに遊びの魅力に勝てなかった。口ではあはあ息をしながら、再び川下りの用意をはじめる。すこし下ると川辺の木の上でなにやら黒いものが動く気配。うん？カラス。見ると木の上に巣がある。カラスが川向こうに飛んでいったのを確認してから、カヤックを近づけてみる。雛がいるかと見ようとしたが、分からない。しばらく見ていてその場から離れようとすると、近くの木に１羽のカラスがとまっている。巣が気がかりでこちらの様子を伺っていたのか…。カラスの勝手でしょ♪なんて言ってられないなと関心する。上の写真に巣とワタシの様子を見守るカラスがいます。どこにいるか分かりますか？

  2005.04.11

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• クマはみていた

  昨年の今頃、黒姫童話館の童話実作入門教室に通い童話の作り方を教えてもらいました。講師の先生がつくった作品について、その作品をつくった思いや書き方。みんなの講評など、４回の教室だったけど、いいきっかけづくりになりました。あれから１年、ぼつぼつ次の作品にとりかからないといけない。構想はうかんでいるけど、なかなか筆が進みません。どう書こうかな…？前回、書いたのは「クマはみていた」。自分自身が１０数メートル目前でクマに出会った経験をモチーフに、主人公を小学校３年生の男の子に変えて書いてみました。それでは、はじまり、はじまり～（パチパチパチ←拍手の音）(^^１．大地の山　大地は小学校３年生。ものごころついたときにはもう、おじいさんと山に登っていた。赤姫山の森は大地の友だちだ。だから山でこわい思いをした事もなかった。でも今日は違っていた。クマにであったのも初めてなら、山を走ってかけおりたことなんてこれまでなかった。　大地のおじいさんは夏の終わり頃から体をこわしていた。いつも元気で、田んぼや畑仕事をし、時間が出来れば大地と山に登り、山の生き物のこと、食べられる野草、木の実、山のことはなんでも教えてくれた。そして、雨の日にはわら細工やつる細工を教えてくれたおじいさんが寝込んでしまった。おじいさんが少しづつ飲んでいたヤマブドウのブドウ酒や、マタタビ酒も残り少なくなっていた。　大地は日曜日、お昼ご飯を食べてから山に登った。(つづく）

  2005.04.05

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• あでっ、はだびぶば…

  朝から天気が良くて、そのわりに風が強くて、スギ花粉が町中を飛びまわっていたような一日でした。そのせいかワタシは鼻がむずむず、つまって、鼻水がおちて、目のまわりがかゆくなって、どうやら花粉症にやられてしまったみたいです。でも、水道の水を手にすくって鼻の中にすっとすいこんで２，３回繰り返すと鼻の通りもましになるよ。夜は寝る前にやると、鼻でちゃんと呼吸が出来るから、花粉症の人は一度試して下さいね。飲み込むと痛くなるから鼻の入り口をゆすぐような感じでね！ところでスギの花ってどんな花か知ってますか？何色でしょう？思い出せた？そう！黄色い花です。花粉症のシーズン到来の時にはテレビや新聞によくでてくるね。でもあんまりかわいいな、きれいなって感じじゃないでしょ。今日はそんな花のお話です。春の初めに咲く花の色は黄色が多いそうです。長野なんかではまわりの景色がまだ雪景色でモノトーンだから目立つよね。そして、やがて山の緑もみずみずしさを増してくる４月、５月。この時期には白い花が増えてくる。日差しがまぶしい夏には赤や赤紫の花の出番で、秋には黒紫。全部が全部そう言うわけじゃないけど、紫外線との関係で花の色はそんな移り変わりをするそうです。それで花にも目立つ花と目立たない花があるけど、それはな～んでか？「花がきれいで目立つのは人間に見てもらいたいから」と人間の立場からは思ってしまうけど、受粉するために蝶々や蜂や鳥たちを呼び寄せたいからなんだって。それで、野原や森の中で目立つようにと精一杯きれいに咲いて、虫たちに密をあげるかわりに花粉をはこんでいってもらう。花がきれいなのは生き残っていくための作戦なんだ。そして今日の最初の話にもどるけど、スギの花ってそんなにきれいじゃないのはどうしてでしょう？もう分かった？それはね花粉を虫たちにはこんでもらう必要がないから。受粉の方法には、きれいな花の色で昆虫を呼び寄せてその身体に花粉をつけさせて、遠く離れた植物まで運んでもらうのと、風にのせて運んでもらう（風媒）２種類があって…。風で運ばれる花粉は、飛んでいったところに受粉先があるという偶然が必要で。その偶然の出会いのためにたくさんの花粉を準備して、出会いの確率を高めるんだ。なんだかロマンチックでしょ。 長い距離を飛べば飛ぶほど、受粉のチャンスがでてくるし、簡単に地面に落ちてしまわないように軽い花粉になったんだ。賢いね！ スギはこうやって、１年のある時期に大量の花粉を風にのせて、いっせいに飛ばしていたんだ。スギが子孫を残すために必死なのも分かるけど、この花粉症なんとかならないかなぁ。あでっ、はだびぶば…（通訳：あれっ鼻水が…）

  2005.03.30

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• どんぐりころころのドングリは、森の中で生き延びられるのか

  ♪どんぐりころころ♪※注意　お仕事中はボリューム控えめに！どんぐりころころ　どんぶりこお池にはまって　さあ大変どじょうが出て来て　今日はぼっちゃん一緒に　遊びましょうどんぐりころころ　よろこんでしばらく一緒に　遊んだがやっぱりお山が　恋しいと泣いてはどじょうを　困らせたさて「どんぐりころころ」の歌のドングリは、森の中で生き延びられるのかというテーマ。どう思いますか？昨日のブナはまだ良かったんだ。だってブナの木に出来る実がブナの実だからそのままでしょ。だから苦労はなかったんだけど…。ドングリは何の木から出来ると思いますか？ドングリの木？そんなのはありませ～ん。キツツキっていう鳥の名前がアカゲラやコゲラなんかの総称なのと同じように、ブナ科のミズナラやコナラの木に出来る実を総称してドングリって言います（本当はもっと厳密な区分けがあるみたいだけどややこしそうなので、ここではかる～く流しましょう）。生物は常に自分の子孫を維持したいと願ってるんだ。そのために優秀な相手を求めてる。でも人間の場合、優秀さは北の方では真面目であったり、都会では洗練や容姿であったり、関西方面ではおもしろさであったり、南の方ではたくましさや素朴さであったりするのかも知れない。個別には、優しさ、素直さ、誠実さ、相手にひかれる理由はその人の生きてきた環境や考え方でみ～んな違う。いろいろあって良かったね！ドングリが繁殖するためには、自分が生まれた木の根元ではなくてそこから離れないとダメなんだ。植物は光合成を繰り返して大きくなっていくのは理科の時間に習ったでしょ（昔のことだから忘れた？）。そのためには太陽の光が必要。でも、親の木の根元なら、葉陰で受けられる光の量は知れているし、ひょっとすると雑草がすでに地面を埋め尽くしていて芽を出す隙間はないかも知れない。そこでドングリはカケスやネズミと契約を結び、食べられるのと入れ替えに離れた条件のいい土地でのデビューを心待ちにすると言った具合らしい。カケスやネズミがしまい忘れたドングリだけが運良くデビュー出来るんだって。池にはまったドングリが帰ってきた頃には地面一面、クマザサや他の木の芽が覆い尽くしていて、ドングリの出る隙間はなくなっているかもしれないね。このドングリに、「泣いてるくらいならその間に条件の良い場所をさがしておいで！」と叱らないといけないかな（笑）。ドングリと言えば宮沢賢治さんのどんぐりと山猫。誰が一番えらいかをめぐって争っているどんぐりにこう言って裁きます。「このなかで、いちばんえらくなくて、ばかで、めちゃくちゃで、てんでなっていなくて、あたまのつぶれたようなやつが、いちばんえらいのだ」。えらさを競っていたどんぐりたちはぐうの音も出ない。すごいよ、賢治さん！って言いたくなってしまうね。明日は「きれいな花は何のため？」です。ワクワクしながら待っててね！おまけ　ミズナラの森を探検しましょう。

  2005.03.29

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• ブナの生き残り戦略は？

  ２日目の講習会は森林の生態、日本の森林について、簡単な森林観察などの実技という３つのテーマ。前日、帰りに宿題が出された。「皆さんの思いつく森林のイメージってどんなのですか？それを考えてきて下さい」そこでワタシは考えた。犀川の河原に中州があって、そこにサギがコロニーをつくっている。多分アカシアの樹木が中心だと思うけれど、けっこう木々が生い茂っていて、雪が降ったあと、タヌキの足跡もそこで見つけた。エナガのささやく声も聞いた。サギがギャアと飛び立った。そこがワタシの身近な森だ。みんなの宿題の結果をスタッフがおおまかにまとめた。人の手が入らない原生林、植林した人工林、生き物が生活する生態系、人の生活空間の里山などに分類された。ワタシの答えも生態系かな。里山にも重なる部分があるね。日本の森の区分の仕方ってけっこう多様だ。まずは亜熱帯から亜寒帯までの気候帯による区分、多雨林や常緑針葉樹林など相観からみた区分、若齢林、成熟林、老齢林など時間の経過による区分などなど。こうしてまとめるのは自分にとっては勉強になるけど、読む人には迷惑な話なので復習はここまでにしときましょう。それでは、さっそく本題へ。ワタシは小さい頃からヒルやカエルザリガニや虫たちとけっこう仲良くしていたので、そのあたりの生態系が勉強できたらいいなと思っているけど、森林インストラクターにはけっこう木や花などの植物にはまっている人が多いそうだ。その理由が生存競争に生き残るための植物の戦略に不思議な魅力を覚えるらしい。以前、何かの本で読んだけど、講習会でも話題に取り上げられていたので、その筋の人にとってはきっと一般的な話題なんだ。それはブナの生き残り戦略の話。ドングリは殻が固かったり、たべても渋かったりで小動物に食べ荒らされない仕組みが出来ている。ところがブナの実はそのまま人間が口にしてもけっこういける。殻がないし食べやすい。ワタシもカヤノ平の森でブナの実を食べたことがあったけど、おいしかった。日本酒やウィスキーのお供にも最適だ。人間に食べられるくらいだから、リスやネズミたちも好物だろう。こんなに人気があっては食べ尽くされて、ブナは絶滅してしまう。そこでブナは考えた。さて、ここで問題です。ブナの生き残り戦略はなんだと思いますか？それはね…。ブナは６～７年に一度、大豊作の年を迎えます。それ以外の年はあまり実が出来ずに、ブナの実を多べる森の動物の数をコントロールしておいて、或る年に大豊作を迎え、数をコントロールされた動物たちには食べきれず、種の維持を図ります。他の木々は年次更新をしてるけど、ブナは一定の間隔をあけて更新しているのが特徴とのことでした。こんな話がマニアにはたまらないんだって…。でもけっこう面白いね！明日は「どんぐりころころ」の歌のドングリは、森の中で生き延びられるのかという話です。ワクワクしながら待っててね。

  2005.03.28

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  くりの木の枝の上にはクマダナ。なかなか優雅だね。

  長野県環境保全研究主催の冬の森歩き体験に参加した。内容は雪の飯縄高原をスノーシューを履いて歩きながら、動物の足跡や生活痕、樹木の冬芽を探すというもの。参加者は９人、研究所の２人が案内してくれた。研究所から京急リゾートゴルフ場脇の道を通り大池まで出、山の背を研究所まで帰って来るというツアー。飯縄戸隠にはほぼ毎週のように訪ねているけどこの日の飯縄山はきれいに晴れていた。根子岳が見える。浅間山が噴煙を吹き出している。研究所近くのカラマツは間伐が行きとどき明るい林、見上げればちゃんと青空も見える。およそ４０年前くらいに植林されたものらしいが、同じ時期に植えたとは思えないような太いものも細いものもある。ここでも競争があるようで光を求めて枝を伸ばす。位置や土壌で違いが出てくるのだろう。少しあるけばハンノキ。赤い花芽が特徴だ。オニグルミは去年までの葉の落ちた後が猿の顔のように見える。ナラの木もけっこう生えている。薪ストーブにはもってこいの木なのでボクは木の樹皮で覚えているけれどコナラとミズナラの違いがわからない。名前の通りコナラは葉が小さい。1000mより下にはコナラそれ以上のところにはミズナラとすみわけているみたいだけど、このあたりは両方が分布する。最初に見つけた足跡はテン。道路上で何やら見つけた人がいる。小さい黒い１ｃｍもないような小さな虫は雪虫。地方によって雪虫の対象は違うらしいけれどここで見つけたのはセッケイカワゲラ。こんな雪の上で一体何を食べて生きているのだろう。大池に到着してお昼ご飯。池の上は一面の銀世界。その上に残るまっすぐな一本のあしあと。キツネかな。ボクたちも池の上を歩きたいけれど、もしも氷が割れて落ちては大変なので周辺を歩き尾根筋から研究所への道を歩いた。このあたりはあと１，２ヶ月もすると雪が溶け、ザゼンソウ、ミズバショウ、リュウキンカ、ニリンソウが花を咲かせる。銀世界の山も良いけどすこし明るい色の花たちが恋しくなるね。 くりの木の上には熊だな。ここに腰掛けて栗の実をたべている。なかなか優雅だね。

  2005.03.06

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• もっと自然と仲良くなりたいねv(^^

  ようやく家の前の雪もとけてなくなったのに、昨夜また雪が降った。全国的に降ったみたいだね。朝、自動車に乗って走っていると雪におおわれた道路脇にムクドリが横たわっていた。その鳥を気遣ってムクドリが２羽、くちばしで「早く起きろよ」とつついている。自動車にでもぶつかって死んでしもうたんやろか？その先のところに用事があったので車をとめて車から降りると一羽が飛び立った。そして続いて残りの２羽も飛び立った。あれっ？死んでたんと違うんか。自動車にぶつかって脳震盪をおこしていた鳥が、人の気配に意識が戻ったのか、それとも死んだ真似をしていたのか。とりあえずは生きて飛んでいったので良かったんやけど…。朝からなんだか変わった経験をした。さて、家を出たのは８時過ぎ。行き先は塩尻市にある長野県林業総合センター。やまぼうし自然学校が主催する第１回森林インストラクター養成講座が午前９時半から始まる。昨年末にいくつか新年の目標を立てたけど、そのうちのひとつが森林インストラクターの資格取得。昨年、いろんな山に登って、木や花や鳥やキノコたちを見たけどほとんど知らなくて、この木はどんな地域にあって、どんな土壌で育ち、どんな歴史を持っていて、またそこにやってくる動物は、鳥は、昆虫は、なんてわかったらおもしろいやろうなと考えたのがその動機。これまでいろんなイベントに参加していろんな本を読んできたけど、やっぱり、その資格を目指して系統的に勉強するのが一番手っ取り早い。それでこちらの講座を受講しようと思う。で、第１回めの内容は濃かったよ～。森林インストラクターで県林務部に勤める小山さんが「森林、林業の現状と森林インストラクターの役割」と題して講義。森林インストラクターという名前になっているけれど、本来は森林インタープリター（通訳）という名前がふさわしいと話しておられたのが印象深かった。午後の講義の佐藤初雄さん（国際自然大学校代表）は「自然体験活動の今日的状況と子どもたちの未来」と題するお話。子どもと遊ぶことを仕事にし、２０数年その先頭を走ってこられた人なので経験に裏打ちされた話が楽しい。話の最初が「サンマのない子どもたち」。これはなんだと思う？“マ”には“間”の字を当てるんだ。ボクは２つ分かったよ。それは時間と空間、あとのひとつが分からなかった…、それは仲間だって。う～ん、なるほど！昔（ボクたちの若い頃）はあった異年齢集団、原っぱがなくなり、子どもは塾や稽古に追われている。そんな事を話しておられた。今、大事なのは野外活動を通して遊びながら仲間づくりをすること。そのためのスペースを提供するのだ。昔のように子どもたちが地域で遊び回れる環境をつくり、こういう団体がいらない社会にするのが夢だと話しておられた。講座はこれから月１回、土日の２日間行われる。ドンドン吸収してもっと自然と仲良くなりたいねv(^^

  2005.02.27

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  クジャク…羽を広げるのはメスへのアピール

  城山動物園は入場無料。虎やライオンやキリンや象はいないけど、猿や鳥やペンギンなどがいる。最近はここがお気に入りスポットで昼休みはここで過ごす。 クジャクのオリの前にメッセージ。羽を広げるととてもきれいなクジャクのオスですが、羽を広げるのはメスへのアピールで繁殖期にのみ広げます。８月中旬頃には繁殖期は終わりに近づき、あのきれいな羽は全部ぬけてしまいます。今の時期は残念ながら広げているとことは見れません。かわりに抜けた羽にさわってみて下さい。一番長い羽で１６０ｃｍちかくあります。とてもきれいでしょ！大切な羽ですので大事に扱って下さい。で、さわってみた。オリのすぐそばにはクジャクが一羽、「それはボクの羽なんだよ。きれいでしょ！大事にしてよね」とでも言いたげにこちらの様子をうかがっている。伊集院静さんの“機関車先生”を聞いた。【解説】瀬戸内海に浮かぶ小さな離島、葉名島の水見色小学校に新しい先生がやってきた。身体が大きく、力持ちの新任教師につけられたあだ名は　機関車先生。だが、この先生、口をキカン先生だった…。島の人々と子供達と先生との心の交流を描く。 朗読 　：長尾理保子 巻数，時間 　：全4巻，375分 価格 　：6,400円（税込） 発行 ：横浜録音図書（株）　感想は◎伊集院さんの作品はどれをとっても暖かいなと思う。戦争のこと、差別のこと、金儲けのこと、海のこと、たくさんの問題を正面に据えて書いている。ひとりひとりの心の持ちようが中心テーマ。

  2005.02.22

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  宿り木のはかりごとは実ったか？

  長野オリンピックのボブスレーリュージュ会場が今はボブスレーリュージュパークとなっている。そこでかんじき体験、自然観察会があるというので参加した。参加者は９人。スタッフが１０人。取材がＳＢＣ、信毎、市民新聞と参加者の方がやや少なめ。最初にかんじきの履き方講習。２年前飯縄山に登ったときは、かんじきをつけて歩いたのにもう忘れている。なんでも忘れるのだけは早い。なかなか覚えられないのにね。道路をすこし歩いて雪原に入る。昨夜も雪が降った。でもそれまでの雪がしっかりしているので、そんなにズボッとはまりこむことはない。スタッフが説明してくれるけど子どもたちは雪の原を走り回る。 この木はウリハダカエデ。ウリンボウ（猪の子）の模様に似てるでしょ。それがウリハダカエデの名前の由来。落葉樹は木の葉を落としているけど、木肌でもけっこう自己主張しているのがわかる。今年は杉の花粉の量が例年の比ではないというけど。その理由は…昨年の夏がとっても暑かったことによるらしい。暑さに弱った杉の木が、種の保存に危機を感じ、次の世代に残すためにより多くの花粉をまくようなシステムになっている。林でウサギとリスのあしあとを見つけた。リスは雪の上にウンチも残していて、その黄色い水便には宿り木の実も含まれていた。宿り木の実も、リスが他の木の上でウンチしてくれてたら繁殖することが出来たのにね。雪の上ではいかんともしがたい。残念でした。ひとしきり歩いて山の上にある建物で休憩。豚汁、すいとんをごちそうになった。おかげで雪の山歩きで冷えきったからだを暖めることができた。午後はスタッフの方が事前にとってきて頂いていたトチノキ、タラノメなどなどの木の枝や木の実を使ってモビールづくり。バランスを作るのが難しい。針金や釣り糸をつかって木の枝をくくりつけるがうまくいかない。ボクはウサギのダンスとフラダンスの人形をつくってモビールにつけようと思ったけど時間切れ。枝や木の実は家に持ち帰った。帰りは来た道をそのまま逆戻り。もう様子はわかっているので子どもたちが先に坂道をかけていった。

  2005.02.19

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  希少動物を救おう

  【希少動物を救おう】いま、みなさんのまわりから（地球上から）、毎日、少しずつ動物たちが姿を消しつつあります。それは、開発という名の環境破壊や、工場や家庭から出る汚染物質などにより、動物たちのすみ家がすこしずつなくなったり、すみにくくなっているためです。そこで、数少なくなった貴重な動物たちを増やそうと、世界中の動物園が互いに手を結び、長期的な繁殖計画を作り、種の保存に努力しています。シシオザルもそうした動物たちのひとつで、国際的な繁殖計画の下に、日本では大阪の天王寺動物園が中心となり、現在１３園館、４２頭が飼育されており、城山動物園もその計画に参加し、積極的に協力しています。お昼に動物園に行くとこんな看板が。前回は気にせずに通り過ぎていたのか。種の保存が維持できないことから食物連鎖が破壊されていく。そのためにそれに依存する動植物が増えすぎたり絶滅したり、自然にとって好ましくない状況がつくり出される。この間、林業総合センターの市民講座に参加したとき、長江（揚子江）の記録ビデオを上映していた。現在黄色い水が流れている長江も、もとは透明な水がとうとうと流れていた。木を伐採したことから土砂が川に流れ出し、川の水は色を変えた。森林を破壊してきたことで土は保水力を失い、やがて長江は水を枯らした。今では河口から１０００ｋｍまで川に水がない。ここでも多くの動植物が絶えてしまったことだろう。※長江（ちょうこう）は、四川盆地を水源地域とし、中国大陸の華中地域を流れる川。中華人民共和国で最長の川で、世界でも第3位。全長6380km。別名の揚子江（ようすこう）は下流部の名称であったのを外国人が誤用したもの。地球温暖化への対応策として京都議定書がようやく発効する。日本も多くの課題を与えられている。この地球でいつまでも楽しく過ごしていくために、自分たちのライフスタイルも見直さなくては…いつまでもこんなかわいい動物たちの姿を見ていたもんね！

  2005.02.15

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  ニセアカシアの林の中で…

  次男が松本でサッカーの試合があると言っていた。天気が良ければ送ったついでに、塩尻市にある高ボッチ山にでも登ろうかと考えていたけれど、前日、夜の天気予報は「松本地方は天気が崩れる」とのことだったので、もより駅までの見送りに変更した。食事をしてハクの散歩をして、昨日借りてきた本１冊を読み上げるともうお昼過ぎになっている。外を見ると青い空。こんな日に家にいるのはもったいないと犀川の河原に出かけた。風が吹いていないので、２月とは思えないほどの暖かさ。中州に足を伸ばすとダイサギ、アオサギがギャアと一斉に飛び立つ。ずいぶん用心深い鳥だ。人間にいじめられた想い出が遺伝子に刷り込まれているんだろうか。小鳥はいないかと、一昨日シジュウカラにであった木のあたりを見回したけど、姿はなかった。ニセアカシアの木の上を見上げれば大きな鳥の巣。ダイサギだろうか、アオサギだろうか。 林を歩きまわっているとようやくチッチッと鳴く声が聞こえた。２匹の小鳥が近くの枝を飛び回っている。長いシッポ、小柄な体、エナガ？よく見ると１本の木を中心にしてまわりを飛んでいる。その木の枝分かれしたまたのところに土かフンが塗り固められている。ひょっとするとここで巣作りしているの？動きを見守ろうとその近くに腰を下ろした。あやしい人間と思われたのか、ボクが立ち去るまで２匹の小鳥は帰ってこなかった。読んだ本は…森をつくる人びと（浜田久美子著・コモンズ）※木や森には心を癒す力がある。楽しみながら緑を育てる人たちの姿から、森林との新しい結びつきを描く。聴いたテープは…こうばしい日々（江國香織著・横浜カセット文庫）※ウィルミントンの町に秋が来て、僕は１１歳になった。映画も音楽も好きだけど、一番気になるのはガールフレンドのジルのことなんだ…。アメリカ育ちの大介の日常を楽しく描く。

  2005.02.13

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  ２本のあしあとがひとつになった。

  戸隠の森には色んな動物がすんでいるよ。クマ、カモシカ、タヌキ。キツネ、ウサギ、テン、イタチ、オコジョ、リス、ムササビ、ヒメネズミ、ハタネズミ、まだまだいろんな動物がすんでいる。あっ！自己紹介を忘れていたね。ボクの名前は雪太郎。この森の精霊だよ。今日はキツネの話をしようか。この森に仲良しのキツネがいたんだ。名前はコン太とコン子。２匹は山の中からやってきた。コン太の後をコン子はずっと着いてきた。だから２匹のあしあとは１本のみちすじのようだった。 でも、どうしたんだろう。２匹は違う道を歩き出した。ひとつだったあしあとはふたつに分かれた。 ２匹は長い間、違う道を歩いていた。別々になって初めて、お互いが大事だったってことに気が付いたんだ。それでどちらからともなく近づいていった。２本のあしあとがひとつになった。 ボクはそんな２匹をみて思わず“バンザーイ！”って叫んだよ。おめでとう。良かったねって！ もう２匹のあしあとはひとつのまま、ずっとずっと一緒だよ。※今日は戸隠森林植物園を歩いた。森が色んな話を聞かせてくれた。

  2005.02.12

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  まあだだよ

  ボクの家は犀川から１ｋｍと離れていない。槍ヶ岳を源流とする梓川、楢川村から流れてくる奈良井川が松本市で合流し、北は野口五郎岳から高瀬ダムを流れ大町市を通る高瀬川、この二つが犀川となって長野市に流れる。犀川は長野市落合橋で甲武信岳を源流とする千曲川と合流し、新潟県で信濃川と名を変えて新潟平野に流れ出る。朝、天気が良かったので犀川の河川敷を散策した。犀川には昨年はハクの散歩でよく来たが、今年は初めて、見るとトビが大空を旋回している。カラスも飛んでいる。河川敷の林に足を踏み入れるとギャアと鳥が飛び立った。ゴイサギ、オオサギだ。ここは増水したときには冠水するので、草やゴミが枝に絡まっている。先般降った雪もけっこう残っていた。 ツーピーツーピー、ツツピーツツピーと鳴くシジュウカラ。見上げれば４，５匹がニセアカシアの林を飛び回る。カメラを向けるとすぐに違う枝へと飛び移るので、なかなかシャッターチャンスが訪れない。シジュウカラはときおり我が家の庭にも訪れるが、いつも１，２匹、ここから遠征してきているのかも知れない。 林を歩いていると雪の上に見つけた動物のあしあと。イヌかタヌキかイタチか？アニマルトラッキングの資料を見ると、イタチのあしあとには５本指が残り、イヌはもう少しあしあとが狭いはず、そこでタヌキと決定したけど…どうだろう。 林の中を流れる川は、犀川の川水が伏流水となって途中で湧いて出てくるために澄んでいる。はやかフナかウグイか、川魚がたくさん泳いでいた。川原には大きな鳥のあしあと、ゴイサギたちのエサ場になっているのだろう。川原で風を受ける鳥。小型の水辺にすむ鳥はあまり知らない。すぐそばに近づくまで逃げなかったけれど、なんていう鳥だろう。カセットを聴きながら川原を散策。聞いたカセットは…“サラサーテの盤・鶴・冥途・旅順いつ入城式　内田百けん著”（ＮＨＫサービスセンター）。【解説】内田百けんの作品には、いわゆる「大作」と言われるものは少ないが、文学性の高い芸術作品が多い。日々の生活、人々の思い…当たり前の日常が、一語一語選ばれた言葉と文章で綴られていく。その豊かな文章表現は、力強さと微妙さが入り混じり、いつの時代にも褪せることのない新鮮さを持ち続けている。　中でも戦後書かれた「サラサーテの盤」は。ユーモアを感じさせながらも淡々と物語を進め、迫りくる鬼気を絶妙に描いた百けん文学の名作といえる。黒澤明監督の作品で内田百けんさんをモデルにしたまあだだよという映画があった。所ジョージさんも出てたけど、あれからもう１０年以上たったんだなぁ。

  2005.02.11

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  ツグミとユリノキ

  ツグミバードウォッチングのイベントには、これまでにまだ１回しか参加したことはないけど、鳥はけっこう好きだ。スズメや鳩やカラスはさておいて、長野に来てから最初に覚えた野鳥はカワラヒワだった。事務所の駐車場にキリキリキリと言うような声で鳴いている鶯色のとり、羽には黄色の太いラインが横に入っている。夏にはひまわりの種を食べに庭にやってくるのでけっこうなじみになった。冬にやってくる鳥で好きなのがツグミ。精悍な顔立ちが気に入っている。この日、昼休みに若里公園で見つけた鳥は、ヒヨドリ、ツグミ、鳩。ハトはツグミの写真を撮っているボクをエサまきおじさんと間違ったのか、いっせいに集まってきた。

  2005.02.09

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• 野鳥が庭にやってきた。

  朝、仕事に出ようとドアをあけるとバサバサっと鳥の飛び立つ音。ヒヨドリだ。毎朝、ヒヨドリはやってきて、木の実をついばみ、ボクの開けるドアの音にびっくりして「キーッ」と声をたてて飛び立っていく。最近たて続けに２回、ジョウビタキをみた。モズもよく玄関に来ている。一昨年まではこんなに来なかったのにどうしたんだろう。もう５年くらい前になるだろうか。家の薪ストーブで燃やす薪を求めて周りの人に声をかけた。そのとき譲ってくれた方が薪だけでなく、薪置き場の近くに実をつけていた紫式部の木の株をくれた。その後、木は我が家になじみ、一昨年頃からたくさん実をつけた。でもその後、枝と実をきれいに散髪してしまったので鳥は集まらなかった。そして昨年からようやく枝振りも落ち着いてきた。実もきれいに色づいた。そんな事があったからなのだろう。今シーズンは野鳥がよく訪れる。「キーッ」「チッチッ」と鳴く声を聞き、野鳥の姿を見かけた日にはなんだかいいことがおこりそうな予感がする。

  2005.01.17

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