妻と息子の一時帰省に伴う一時的な独身生活
被災地域の皆さんに比べれば、何にもない平時と同じような生活だが、私達の生活にも『計画停電』やら『買占めによる物資の不足』や『給油難民』『(列車の間引き運転による)通勤/帰宅難民』といった言葉があふれている・・・。そんな中、我が家はしばらくの間、まだ幼稚園入園前の3歳半になる息子と妻を、妻の実家のある大阪に帰省させている。なぜ そのようなことになったか、というと、日頃 底抜けに明るい息子が 震災を境にずいぶんと落着きをなくしてきたからだった・・・。余震やTVの緊急地震速報にやたら敏感になって食卓の下に一目散に走りこんで潜るようになったり、生まれてこのかた殆ど夜泣きなどしたことがないのに、最近は夜中にぐずって起きてしまうようになっていた・・・。そんな息子が、地震直後から やたらおなかの周りに直径5mm程度の少々太めの紐を幾重にもぐるぐる巻きにしている姿が目に付いた。こんな中でも きっと何か、また新しい遊びを発見したのだろう、と大して気にもせずに見ていたが、震災の津波の様子を繰り返し放送しているときに、その原因が分かったのである・・・。「○○ちゃんがねぇ、この紐でママとパパを助けてあげるんだよ。」(←いつも妻が先・・・(苦笑))「お水がザブ~ンって来てもねぇ、大丈夫なんだよ・・。そ~だよね。そ~なんだよ!」勿論、そんな紐で あの悪夢のような津波をやりすごすことなど出来ないのは自明だが、3歳半にしてなんとも健気である・・・。彼なりに一生懸命不安な気持ちと戦っているのであろうが、夜になるとやはり心細くなってしまうのだろう・・・。こうした息子の挙動の変化を見て、妻と息子の帰省をすぐに決めたことは言うまでもない。かくして、私は自宅を離れる気にもなれず、様々な節電や節約に知恵を巡らしながら、にわか独身生活を送っている・・・。※ 3/21(月)春分の日の後日談として、帰省中の息子が、今でも体の周りにぐるぐる巻きにした、くだんの紐を今でも外したがらず、寝るときには邪魔だろうと外そうとすると泣いて嫌がる、という少々ショッキングな話を聞いた・・・。やはり、こんなに小さな子供であっても いろいろと刻まれた怖さやショックというものが明確にあるのだな、と思った次第・・・。小さなお子さんをお持ちの皆さん、どうかケアしてあげて下さいね。