ルーイ紀行 最終話
ユッキーと下山をすることに。誰も気にせず自分達のペースでどんどん下山する。 まずは、滝を見に来た道を引き返す。 途中にある仏像。山頂には赴き深い仏像が祀ってあった。信心深いタイの仏教徒が今日も礼拝していた。 山中にはメープル(紅葉)が数多く落ちていて、赤い絨毯のようになっていた。さすが、この山のトレードマークにするだけあるなと思った。 下山はさすがに早い。膝には多少来るが、登るときの倍の速さで進むことが出来る。道中はずっとユッキーと様々な会話をした。やはり、自分より知識も経験も持っている人と話すのは、非常に勉強になるし何より面白い。自分の世界も広がっていくし、自分の考えも新たに考えさせられ、深まっていく。自分が進歩していくためには、こういった人たちから様々なことを学ばなければならないと思う。 一気に下山。最後の休憩所まで降りてきて、一息入れる。 横に座っていたルーイ県の違う町からやってきた子達としばし談笑。ルーイ県は他にも見所が沢山あるということを力説された。機会があったらまた来てみたい。 最後の関門も突破し13時前には下山を完了してしまった。これで後はゆったりバスか電車にのってバンコクに戻るだけかと思った。 しかし、、、、。 時間とタイミングが運悪く、ラッシュの山手線状態のバスに乗ることに(泣)。自分はバスのまさに乗り降り口に立ち、手も上げられない状態。ユッキーは自分より少し座席寄りに立つが、掴む物がなく両手を壁に押し付けて、ロッククライミング状態でバランスをとることに。足は片足の上に片足を乗せ白鳥状態(泣)。なんなんだこのバスは、、、。こんなところで最後の修羅場が来るなんて。これも人生なんだな、、、(泣、笑)。 1時間半ほど経過し、徐々に人は減っていくが、タイの方何故か後方に進もうという気がないので、前方は以前戦乱が続いている。自分も降り口の上ぐらいまで押し込まれたが、持つところがない。色々考えた末、天井に手を付き『元気玉』状態でバランスをとる。 途中極度の疲労から何度も睡魔に襲われ、数回立ったまま寝そうになり、眠りに落ちそうになったが、膝がガクッと崩れ落ち、寸前で踏みとどまった。『人間は立って寝ようとすると、膝から崩れ落ちる』ということを知った。これはこれで大きな驚き&収穫。 このバスの旅で、安全を維持する必要性から、必然的に力とバランスに関してかなり考えさせられた。まさか、バスの中でロッククライミングが出来るとはね~(皮肉)。 そんなバスの旅も2時間半ほどで終わり、何とかコーンケーンに到着。電車のチケットを50%で払い戻してもらって、バスのチケットを購入。2等であったが、350バーツもした。高すぎるとも思ったが、乗ってみると椅子は大きい、テレビはある、食事&おやつサービスはある。実質VIPと大差ありませんでした。快適なバスの旅を楽しみ、ユッキーに色々なことを教えてもらい、あっという間にバンコクに到着(コーンケーン午後6時初~バンコク午前2時着)。 色々な経験が増えた実りある旅でした。 在タイも残り2ヶ月ほど。残りの生活を充実させ、日本に帰っても趣味を極め、様々なものを攻略し、人生をより楽しいものにしていきたい。その自信はある。 今年は去年よりもさらに疾走しく。 もちろん、こんなところでとまっていられない。 ルーイ紀行 完