ホームレス中学生
今更ながら、「ホームレス中学生」を読みました。映画の番宣のようなものを見てつい気になって。ベストセラーにもなり、評判は良いのは知っていましたが、芸能人の本というのはどーも中身がなさそうで、今までもほとんど読んだことがなかったです。感想はというと、読み終わるまでの2時間ほどの間に、何度ポロポロと涙をこぼしたことでしょうか。感動をいただきました。文章も、編集者が作ったような感じはなく、(注 : 本の中には編集者が、インタビューや講演テープなどから原稿をつくり、 専門家の手で読者が喜ぶような、いわゆる売れる本に上手にまとめられ、 本人には出版許可だけもらって販売しているようなものもたくさんあるようで、 だから芸能人や有名人の本はあまり好きではないのです。)田村氏の言葉で、田村氏らしい表現で、いかにも素人が書きました風な文章がとても好感が持てて、だからこそ、何かみょーに伝わるものがあって、感動とともにあっという間に読み終えました。ただ一言いわせてもらうなら、ちょっと話がドラマティック過ぎて信じられへんな、というくらい、不幸の中に、ラッキー&ハッピーがありすぎな感じでしたね。というのが、人間関係。とっても温かい人たちに囲まれていたお陰で、主人公は愛や感謝の意味を知ることができ、生きる勇気を与えられ、本当に人情味溢れる物語で、だから読む人の心をつかむんだなと感じました。「3丁目の夕日」などもそうですが、人情味のない現代社会に生きている自分たちだからこそ、そういう人情味溢れる世の中に憧れるのかもしれませんね。また、「お母さん」への想いを通して、自分の生きる意味に気づいていく姿に感動した人も多いのではないかと思います。女性の中には、男がお母さんに思いを寄せる姿は、すぐに「マザコン」という言葉で気持ち悪いように表現しようとしますが、私は、人は男も女も、基本的にはある意味「マザコン」で良いのではないかと思います。ある人が僕に話してくれたことがありました。母の存在は「愛」そのものであると。「お母さんはね、あなたがいるから幸せよ。」「お母さんはね、あんたが大好きよ。」幼い時にそう言って抱きしめられた記憶だけで、十分に生きる支えになってきたと。父は、尊敬の対象であったけれど、母の存在は「宇宙愛」であることに気づかされたと。その方は、お母様が亡くなられたときに、失意で何も手に付かなくなったそうです。それほどまでに、母の愛は深いのだということを知らされました。元気で生きていると、会えば小言ばかり言われてうるさい存在だったりしますが、いつでも会える、また今度ね、って、ついつい粗末に扱ってしまいがちです。でも、本当に心から自分のことを心配してくれているのも「母」なのだと思います。特攻隊へ行った兵士の手紙には、その多くが母への想いが綴られています。まさに死ぬときには「お母さーん!」と叫んで突入していきます。小さい子どもが、何か困ったことや、苦しいことに直面したときまず「お母さん助けてー」と言うでしょう。愛にすがりたい時は、必ず「母」なんですよね。これは、余談ですが、女房と息子のことで話をしていたときに、「ゆーくん、お母さんのこと好き~?って聞いたら、嫌な顔するんじゃ~。」って。「怒るば~するけなぁ~、って言うんよ~。」と、私と息子の仲に嫉妬気味に言っていたのですが、そこで私も一言。「そーよーても(そう言ってても^^;)、どーせ最後はお母さんなんじゃけー。」「特攻隊も死ぬときはお母さーん!って言うし、助けを求めるときはほとんどお母さーん! って言うんて。お父さーん!って叫ぶ奴はおらんのじゃって。」と言うと、ニンマリと喜んでおりましたわ。内心は、「ハッハッハ!オレの方が勝っとるぞ~!おまえになんか負けるもんかー!」って思ってましたけどね。(笑!)でも、その割には、マザコン的に感じるものはどーも嫌いらしく、別に私はマザコンではないけど、私がする母の話などには積極的には乗ってきませんな。(困)これが嫁と姑の関係なのでしょうな。(^^;)女っちゅうもんは、どーもめんどくさいですな。って、話が完全に脱線しておりますが、そーいうことで、「ホームレス中学生」、よかったら読んでみてください♪