ほけりんぐ
急に思い立って、のんびり鎌倉を散策。時折薄日も射すなかで、とても気持ちのいい金曜日だった。鎌倉駅から江ノ電に乗って、長谷駅で下車。海を見ようと思い、由比ヶ浜へ。一組のカップルが、くっつかず離れずの距離で『さわやかだなぁ』と感じたりする。わかめが干してあったり猫が寝ていたりして、この時季の海はいいなぁと思う。来た道を戻り収玄寺へ。木瓜や三椏(みつまた)が風に揺れている。お参りをしようと本堂へ行くと、沈丁花の香りがいっぱい。白い沈丁花を初めてまじまじと見た。今回の旅の無事をお祈り。もう一度木瓜を見てからお寺を後に。なんとなく塀づたいを眺めたら、白木蓮も咲いていた。春はいいなぁ。少し歩いて長谷寺へ。今日もいつものコース。観音堂で『一石一字経』を。今回の字は…忘れてしまった。お参りの前にこれをすると、清々しい気分になる。観音様を拝見してからお参り。やはり旅の無事をお祈りする。『経蔵』を一回し。これを一度回すだけでお経を一度読んだのと同じだという。一人で回すのはさすがに大変だった。海を眺めてから、弁天窟という小さな洞窟に入った。この中には弁天様のほか『十六童子』が彫られている。いつものように酒呑童子にろうそくをお供え。いつまでも美味しいお酒が飲めますように。庭園にはコブシもユキヤナギもトサミズキも咲いていて、なんだか桜の出番を待っているかのように見えた。バスで鎌倉駅まで戻り、駅前の島森書店へ行こうとしていた時に…。駅入口の交差点で、赤信号なのに渡ってしまった。ちょうど路線バスが私の方に向かって左折しようとしていて、運転手さんが見ていてくれて助かった。渡り始めて『みんな、なんで渡らないんだろう』と思っていたけど、いやはやなんとも。これからは本当に気をつけよう。島森書店の文具売場はいろいろなものがあって楽しい。ちょうど欲しかったケース付のはさみがあったので買い求めた。遅いお昼は駅前の『扉』で。一口かさねを食べる。ガラス越しに行き交う人をながめながら、のんびりと食事をした。今日のデザートは菱餅風の羊羹。彩りもきれいで味とともに大満足。『かの鎌倉』でおみやげを買って、帰途についた。~木瓜 収玄寺にて~