行ってきました!
毎年恒例、年に1度の気合いの展示会。呉服屋さん、メチャ、力入ってます。今年の特集は「結城」です。そりゃあもう、見事としか言い様のない陳列具合。日頃なら絶対、呉服屋に、ぶら下がってないような、お目にかかりようのない、素晴らしい物が、わんさかありまして、これぞ「本場結城」って反物ばかりで、目の保養以外のナニモノでもなく、めちゃくちゃ堪能しまくりました。勿論、手の届く値段ではありませんので、オイラは、ひたすら、見て触って触って、話を聞きまくるのみです!どのくらいするか、おわかりにならない方の為に、1反の値段で、国産の高級車が買えます。まあ、ディアマンテかクラウン買うくらいの勢いが無いと、買えませんな。あくまで、反物だけの値段で、仕立てが入ると、オブションもつけちゃうぜ!くらいの心意気です。車同様、反物もピンキリです。同じ車種でもランクがあるように、結城も、ランサーくらいのレベルからございます。(がっ、今回は、ランサー無し、がんばりようがありません)各、縞屋(織元)さんからの「本場結城」ばかりの展示会。こんな数の「本場」を見た事がございません。見る反物全てに「本場」の証書がついており、いや、壮観!結城の中でも最高級品ばかりを、これでもかってくらい持ってきており、そりはそりは、すさまじい事になっとりました。それでも十年前より、ぐっと少なくなったとか・・・。それから作家モノ。市田ひろみブランドの絞りの結城、作家先生の結城、結城、結城、結城。夏結城もええっ!くらいあり、欲しいなぁ~と思うも、わははははーと、笑うしかない。ケタ違いますがな、わははははー。なんかもう、30万という金額が、3,000円くらいのノリで進行してまして、他がすごいから、皆さん金銭感覚が麻痺しまくりでしょう。30万の帯を安いとのたまう、おねいさん!そんなに給料いいんですか?!で、職人さんから直接、説明も受け、織機を間近で見て触れて、実際に織ってもらって話を聞いたりしました。結城紬、オイラが今まで見た機織りの中で、打ち込みが一番激しく、ガンガンガンッ!って感じで、これで14m近く織るのは相当、体力が必要だろうなぁと思いました。塩沢も、大島も、花織りも、これほど激しくは、打ち込んでません。真綿系の機織りって、そうなんでしょうか?あと男にゃ、糸は紡げないってのも初めて知りました。女性ホルモンが多くないとダメなんだって、ほぇ~っ!現場100ぺんとは、よく言ったもので(意味違うよ、オイオイ)本やネットで見るよりも、1人の職人さんと話した方が、よく、よーっく理解できます。だからオイラは、多少のゴリ押しがあっても展示会に行くんです。目当ては、反物と職人さん!ご馳走も、お土産も、どうでもいいんです。手弁当でいいから、1日、職人さんにひっついて、話を聞きたいんです。できれば体験も。で、この展示会、各、呉服屋さんが参加しているらしく、オイラがたまに行く店の店員さんに声をかけられたりして、あれ?まさか、系列関係なくとは思いませんでしたので、ちょっと驚きでした。全く別系列の行きつけ3店舗のそれぞれの担当さんに、会っちゃう展示会なんて、初めての経験です。メンツを見ると、どうも力のある新潟の呉服屋さんが、集まってるみたい。各担当が、午前1名、午後1名って感じで連れて歩いてました。長岡からも来ているそうで、でも、見るだけでも価値あるから。(無料だし)市田ひろみさんの、お話や、ゲームもあり、オイラ、ダーツに才能があったようで?「桐生の下駄」をげっちゅしました。(係のおねいさん大興奮!)たぶん、まぐれです。外れた人は、かんざしでした。「たわし」じゃなかった・・・。本場結城の素晴らしい世界を堪能した後は、市田ひろみさんのブランドコーナー。結城の白生地を染めて、全体に絞りを入れてあるのが特徴です。市田ひろみさんに反物を選んで頂きました。(オイラだけでなく、みなさん選んでもらってました、サービス精神旺盛なお人柄のようです)結城の絞りって、すごく珍しいと思います。復元力ある生地なのに、伸びちゃわないのかしら?と思いつつ、まあ、高いだろうなぁと値フダをめくる。ギョギョギョッ!(@△@)反物68万円、帯35万円。やっぱりと思ったけど、やっぱりな、結城の反物で30万代の値が付いてるワケがない。^^;庶民で、何とか手の出る限界は、30万前後と思う。月々1万円でも、60万円払わなくちゃいけないんだから、どんなに言われても同じ事です。わたしゃ、買わないよ、もとい、買えないよ、現実問題、不可能だ。着装して写真撮って、すすめられて断って、はい、ここいらは、いつものパターンです。5人くらいに、取り囲まれるのは、覚悟しましょう。(市田ひろみさんは、忙しく、あちこち回っておられました)はい、次、次へ行きましょ!店長、諦めて、オイラには、無理。次のお部屋へ。作家先生のモダンな感じの染め結城です。(名前聞くの忘れました!)大胆な構図と色で、若い子が着たら映えそうなものでした。大正ロマン風あり、原色系の色合いあり、目立ちたいなら着るよろし。背の高い人に、とても似合う着物です。この先生のトコに、ウサギ柄の、すっごく可愛い帯があったのだけど、すばらしい値フダが付いていたので、着装だけで諦めました。はい、買えない物は着装して写真を撮りましょう。(事前に買わない旨も伝えましょう、意思表示はハッキリと)次~!夏物ですな、ふ~むふむふむ、いいなぁ~。はい、もう、この桁の値フダには慣れました。やはり手が届きませ~ん。遅いお昼を頂いて、帰りま~す!はい楽しかったです。充分、堪能させて頂きました。向こうも商売、客に勧めるのは、当たり前。熱が入っちゃう場合もしばしば。(つまり、とり囲まれる)だいたい営業やっとる人は、情熱家が多いんですから、熱くおススメされるのは、当たり前。(商社マンなんか、もっとすげーっすよ)また、客1人あたまにかける経費は、すごい金額と思います。多少、強引になるのも頷けます。でも、呉服屋を甘やかしてはいけません。気に入っても、買える物と買えない物がある。押しても買わない。という事を、ちゃんと分かってもらった上で展示会に呼んでもらっています。オイラは、展示会に行く時は、事前に、どういったものか、買わなくてはならないのか、自分は、買わない旨など、きちんと確認してから行きます。ちゃんと事前に詳細を教えてくれる呉服屋さんの展示会しか行きません。特に、本当に見るだけでもいいのかは、しつこく確認します。オイラより、買ってくれそうな客を連れて行ってくださいとも言います。それでも、オイラを連れていってくれるという所にしか行きません。展示会で嫌な思いをしない為にも、必要な事と思っています。また、ゴリ押しされて買った着物を見る度、嫌な気にもなりたくありません。展示会は、着物を売るために開くので、見るだけの客に経費をかけてもいいのか?というのは、重要なポイントです。(ここらあたりは、職業柄、経費と利益のバランスも考えまして)まあ、嫌な思いをした事もあります。でも、こうゆう風にすれば、というのは、何度か言っているウチに分かってくると思うんです。失敗しない人などいないのですから。そうそう、帰り、すごかったんですよ。大型観光バスをタクシー代わりに使うという豪快さでした。帰りに乗った人、3名。(大型バスに3名です!)しかも、オイラのためだけに、車置いてもらった呉服屋さんへ寄りました。別の2名は、違う店のお客さんだった。すごい贅沢しちゃったぁ!毎回、買わないオイラを連れて行ってくれる呉服屋さんに感謝の意を表したいと思います。ありがとう。^^P.S.また、オイラの買えそうなレベルの反物が入ったら、教えてください。ポリだよ~、正絹じゃないよ~、すっごく安いヤツね~。