スーパー・ナチュラル、その後。(17話)
17話は、一転オトボケ…というか、絶叫系B級ホラー映画をあえて茶化したような内容になっています。でも、ちゃんとスーパー・ナチュラルですからご安心を。 せっかく再会できた父と別れ、とにかく今は目の前の事件を解決していくしかないと覚悟を決めた兄弟は、“うわさの幽霊屋敷”にまつわる調査に乗り出す。 これがまた明らかにおバカなティーンたちが、肝だめしするわけですよ。きっかけは。ところが、このエピソードの面白いところは、どこまでが噂で、どこまでが作為で、どこまでが悪霊の仕業なのかをうまく錯綜させているところ。 幽霊屋敷の恐怖は、都市伝説なのか?その真偽を探るうちに、これまたおバカなサイトを運営する、心霊オタク二人組みと鉢合わせて、いよいよ話の虚実が綯いまぜに。このオタク二人がなかなかふるっていて、本物の悪霊狩り兄弟に向かって「俺たちはプロだ。仕事の邪魔をしないでくれ」なんて言って、得意げに武勇伝や小道具を自慢するところがまた。「で、お前ら霊を見たことは?」と問うディーンに、「あぁ、一度。いや、正確には音を聞いた」とまたも得意げ、話にならん!! ところが、幽霊屋敷で本当の殺人が起こったからさぁ大変。ただならぬと、ディーン&サム。厄介で邪魔なオタクコンビ。誰も彼もが入り乱れて、雑然とした常態で分かったこと。それは、この悪霊は、人々の想念やイメージの集合によって性格が変わるタイプだということ。 この掴みどころのない悪霊と野次馬を、どう利用して解決するか、その駆け引きはなかなかスマートで痛快。 ところで、このエピソード、兄弟での悪戯合戦が何回も続いて、全体的にはほのぼのストーリーなのですが、私たち兄弟も、幾つになってもよく悪戯合戦して、エスカレートして喧嘩になったり…。ま、大抵仕掛けるのは私なんですけど。一点気になったのは、なぜか弟・サムのボディが、あたかも「見せるためか?」と思わせるほど異様にムキムキに鍛えられてるんですけど。最初の頃とは別人だ…。おかしい…。(了)SUPERNATURAL スーパーナチュラル〈ファースト・シーズン〉DVDコレクターズ・ボックス2)