データの見えざる手 / 矢野和男
「幸せは、加速度センサで測れる。」この言い切りはすがすがしいw***副題が、<ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則>ヒューマンビッグデータとよばれる新たなサイエンスの第一人者である日立の技術者が、これまでの研究のエッセンスを、いくつかの興味深い実例も交えながら解説した著作です。多少の強引さや、我田引水的な物言いをいちいちあげつらうことをせず、ここに可能性の萌芽を見ることに専念して読むべし、です。特に面白かったのは、コールセンターの業績が休憩時間の会話の活発度(会話時の身体的な動きの大きさ)と比例した、という解析結果や、スーパーである1点に従業員がいる時間が長いほど、客単価が上がるという結果。特に後者は、そうとわかった上で考えても、人間の知恵では理由がまったく想定できないという。***ビッグデータという言葉だけは先行しているけれど、まだうさんくさいバズワードの臭いを嗅ぎ取る向きも多かろうと思います。が、私は、様々なジャンルの知識体系や技術と融合・交流することで、今後大きな可能性があると考える者の一人です。 【1000円以上送料無料】データの見えざる手 ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の...価格:1,620円(税込、送料込)