『寄り道』
『寄り道』小学生の頃、よく寄り道をして母親に叱られた。優等生になって、いつしか寄り道しなくなった。大人になって、寄り道なんて言葉は、何処かへ忘れさられていた。のんびり人生を楽しむ事が出来るようになれば、寄り道する余裕も出来るのかと思いきや、驚いた事に、人生の苦難に出会い、多忙な中で寄り道が復活した。スタバのカフェラテを飲みながら読書。これが最近のマイブームだ。本屋さんで数冊の本を買って、その足で、スタバに突入。もちろん、美女なしの一人。そうそう、美女は現地調達・・って・・(* ̄。 ̄*)ノ そんなわけあるかい!連日の猛暑。こう暑い日が続くと、脳もお疲れ気味か・・可愛らしい店員さんの、ホットになさいますか?それともアイスに・・・か?なんてのが、たまに、「ほんとに愛してますか?」に聞こえて、ドキッとしたりする。たぶん、こんなふうに聞こえるのは僕だけだろうから、本題に入る。その日仕事帰り、ふらっと本屋に寄った。僕には珍しい寄り道だった。この時は、3冊の文庫本をお持ち帰り。1冊は、心が豊かになる本。もう1冊は、モチベーションアップのため。のつもりだったが、これは失敗だった。あからさまな他者批判が続いて、読むのが嫌になった。著者は偉い経歴の人みたいだったが、顔を見て、やっぱりなと思った。というわけで、こいつは、帰りにゴミ箱にポイしておいた。(マテwそして、最後の1冊が、心をウキウキさせるために買った、この「今日を楽しむ パリの暮らし方」だ。正直この手の本は買わない僕なのだ。まず、エッセーは随分と読むことがなくなったし、そもそも、パリなんて言葉が妙に照れくさい。だが、この時はパラパラとページをめくって目に飛び込んできたカフェ、アート、夢、ヴァカンス、魔法の言葉、モチベーション、なんて言葉に反応して半ば衝動買い。パリは好きだが、タイトルのパリの暮らし方に興味があったわけではない。だが、その時はなぜかこの本を買わねばという気がしたのだ。僕の直感は疲れた時に真価を発揮するらしい。この本には、予想以上にウキウキワクワクが随所に散りばめられていて、僕を楽しい気分にさせてくれた。そう、読み終えて、なんだか清々しい気持ちになれたのだ。僕は、その日の寄り道を楽しめた。著者のドラ・トーザンが言っている。「忙しい人ほどヴァカンスが必要だ!」と・・。そうそう、ヴァカンス、ヴァカンス。忘れていたこの言葉。あらためて文字に書き表すと、エキゾチックですらある。ヴァカンス中は、いつもよりぐっとエモーショナルに振舞うのがいいとある。それも少しぐらい、クレイジーなぐらいがベターという事だ。「そ、そうだよな。」妙に納得している僕がそこにいた。このクレイジーって言葉は、なぜか僕には恋のサプライズを予感させる呪文のように響いた。「クレイジー、クレイジー・・・。」言葉に出してみると、うん、なんだか不思議と頭が空っぽになって、楽しくなってきた・・。(マテw苦難の中にこそ喜びが隠されている。人生って、そんなものなのかもしれない。確かに、トイレを我慢すると気持ちよかったりする。たまには、寄り道する心の余裕を持ちたいものだ。この本を読み終えた頃、なぜか、僕は無性に行きたくなった。この僕がまさか?とは思ったが、たぶん、この本の影響だろう。屋久島、ついに出かける時が来たようだ。きっと、屋久杉に呼ばれたんだな?ってボクチン、花粉症なんだが・・。(* ̄。 ̄*)ノ なんでやねん!