夜の梅、そして…
仕事からの帰り道、保育園の梅に見惚れる。昔から梅は大好きな花だ。清々しい香りと気品のある花。(人としてもこうありたい)この時期に咲く花では他に、クロッカスがとても好きだ。この二つの花は、子どもの頃の優しい思い出につながる。春先の庭、梅に木の根本に、クロッカスの芽が出ると、父が私を呼ぶ。二人でかがんで覗き込み、花が咲く日を楽しみに待つ。やがて、梅の木の花芽もふくらみ始める。淡い桃色の大振りの花を咲かせる梅の木だ。葉が出るとたくさんの毛虫がついた。思えば、甘い良い木だったのだろう。せつなくなる幼い日の記憶。春が好きだなー。多分どの季節よりも、生きる力が満ちているから好きだ。もう少ししたら山に行こう。芽吹きの音が聞こえるような、早春の山に行こう。命あふれた森に入ろう。そして、体いっぱいの元気を貰おう。