岐阜で知る人ぞ知る店開拓しました。「平野」
梅雨が始まってジメジメした日が続いたと思ったら、合間の晴れ日がすごく暑い!昨日も30℃越えかな。そんな夕方何気なく観ていたローカルテレビ。内容は、豊橋で川を綺麗にしてホタルを増やしている様子のレポートでした。インタビュアーが小学1年生ぐらいの女の子に「ホタルの実物を見たことある?」と聞いたのです。最近の子なら「ある!」とか「ない!」とか答えそうなものですが、その子の答えは「ありません。」でした。そして鑑賞会のあと、「本物のホタルどうだった?」と聞くと「とても美しくて感動しました。」って。今クールのお受験ドラマも観てますが、幼稚園からお受験ってどうなの?と思っていた私。こんなにお上品な言葉づかいの子供ってことは、きっとお受験用に訓練されたんじゃないかと思います。絶滅寸前の美しい日本語の保護の為には、お受験教育もアリなんじゃないかと思った昨日でした。どうかこの子が大きくなって、ギャルのように「超ウケルんですけど~」とか「マジむかつく~」とか決して言わないように、おばちゃんは願っていますよ。爽やかな感動と言えば、週末に素敵な店を開拓しました。ボーナスが出たから何か美味しい物を食べに行こうよ、という夫にリサーチするように頼まれ、岐阜では有名な「十八楼」という歴史ある旅館の温泉付き和食を予約するつもりでした。そうしたら近所の喫茶店の常連の皆さんから「う~ん、普通の懐石料理だよ」って言われて迷っていました。その中の一人に市内のお料理教室の先生がいらっしゃって「平野」っていうお店が絶対良いから、私の紹介だと言って行ってらっしゃいとご推薦いただきました。予約の電話を入れた時点での応対がすごく良くて、(お料理の先生の推薦だと言う前からです)、期待が持てました。岐阜でも古い飲み屋街の中の雑居ビルの1階、「本当にこんなところに和食屋さんがあるの?」と思うビル。カウンターと小さい個室2室の小さい店なのに、板前の大将の他に、若い衆がカウンターの中で5人も動いて活気があふれています。大将、ちょっと男前です。渋い系でこんな感じの俳優がいたような・・・。最初にアレルギーや好き嫌いを聞いてくれますが、私たち夫婦は一切ないので、おまかせにしました。最初が「長いも素麺」 秋田のじゅんさいのおつゆです。写真ではわかりづらいですが絹糸のように細く切ってあります。よほど切れる包丁じゃないと無理だわ~。続いてお造りは「平目・車海老・いか・トリ貝・中トロ・うに」このウニがサロマ湖産のみょうばんで洗ってない塩水ウニなんですって。北海道以外で食べるとがっかりすることが多いけど、これはとっても美味でした。骨董っぽいお皿も可愛くて素敵。ハモは西日本に住んで覚えた味。普通は湯引きにして梅のソースで食べることが多いけど、今回は温かいおだしに浸かっています。ポン酢で。長良川の季節の味と言ったら「鮎」でしょう。頭も骨も全部食べました。塩焼きと一夜干しの開きと二通りの味が楽しめました。手前は茗荷のお寿司。すだちと鳴門金時の甘煮に徳島を思い出します。一人ずつ飛騨春慶塗の重箱に入っているのは、トウモロコシの天ぷら・新じゃがの煮物・たこの柔らか煮・ごぼうのかりんとう・おから・車海老のお寿司・豆腐ようの白和え。このおからが今まで食べたことのない滑らかさと味で若い衆のお兄さんに詳しく聞いてしまいました。裏ごししてからすっぽんのだしで炊いているんですって。このおからを丼いっぱい食べたいです。焼き物はのどぐろ。添えてあるのは万願寺唐辛子とナスの炊いたもの。この後に椀物として賀茂ナスの揚げ煮が出たのですが、写真撮るのを忘れて食べてしまいました。そこにかかっていたのがオクラを細かくたたいたソース。鱧のだし煮に入っていたオクラの上半分がどこへ行ったのか心配していたら、ここで活躍していました。綺麗な緑だったのに写真がなくて残念。お安いコースだと最後は飛騨牛のサイコロステーキらしいですが、私たちは最後も海鮮。アワビとアスパラの肝バター焼き。柔らかくて分厚くてほぼ一個分のアワビがごろごろです。最後のお食事はお茶漬け・そば・稲庭うどんの3種から選ぶのですが、残念ながらお蕎麦は売り切れ。私はおうどんで、夫はお茶漬けを選択。生海苔がいっぱいのお茶漬けの方が良かったなあ。お料理の先生の紹介だと言ったからかコースにない鱧寿司をサービスしていただきました。最後のデザートは白ゴマのムース。どれもお料理は間違いない美味しさで、また季節が変わったら来ようねって夫と約束。次回は結婚記念日かな。でも味だけじゃなくて、帰る時も大将が外までお見送りに出てくれたり、角を曲がるまでずっと立っていることに気づいたり、最初の電話に始まってからずっと良い気分でいられました。人に「良い店見つけちゃった」と絶対言いたくなる店でした。さあ、今夜のナイター先発です。連勝止めないで欲しいわ~。試合前にメールするとどうも調子が悪いので、今日は何も言わずひっそり応援します。