The Blacklist #5 The Courier
ゲストがロバート・ネッパーで、いかにも彼らしいキャスティングだと思いました。正にクリーピー。ジェームズ・スペイダーの「私は何でも知っている」というスタイルは、やはり「ボストン・パブリック」のアラン・ショアのイメージに被るなあ。デニー・クレインがいなくなって、彼の天下になった事務所みたいな感じです。(笑)レディントンはイラン人スパイが手に入れようとしている「情報」が、彼が探している答えに繋がるというので、「情報」を運んでいる男をFBIに探させる事にする。「情報」は2,000万ドルの価値があるという。その「運び屋」は仕事に忠実な完璧主義で、裏切られたと知ると、送り主も届け主も殺すという。だが、誰もその素顔を知らない。「情報」の届け先はソルーシュというイラン人スパイで、まもなくファーマーズ・マーケットで引き渡すことになっているというので、FBIはマーケットを監視し、ソルーシュの動きを追う。ソルーシュが屋台の男と接触したのを確認し、近づくと、男は危険を察してソルーシュを殺して逃亡する。リズとマリクが車で追い、体当たりさせて何とか運び屋を逮捕する。男は交通事故で酷い怪我をしたが、痛がる様子はない。尋問でレスラーらが「パッケージはどこだ」と追及しても当然、口は堅い。男の全身に古い傷痕が異常なほどあり、調べると胸の傷の中にメモリーチップを隠し持っていた。男は先天性の無痛症なので、苦痛を感じないのだった。他にも体内に何かが埋まっているようだ。取り出されたチップにはセス・ネルソンという男性が誘拐され、箱に詰められる様子が写っていた。彼が「荷物」なのか?セス・ネルソンは国家安全保障省のアナリストで、高度のセキュリティプログラマーであることが判った。酸素ボンベと一緒に今朝、箱に入れられているので、このままではいずれ死んでしまう。運び屋が一向にしゃべらないため、FBIはリズにレディントンから情報を得るように命じる。レッドはリズに夫について判ったことを話せば、自分も情報を提供するというので、エンジェル・ステーション・ホテルでの殺人事件の事を話すと、レッドは正直に話してくれたと感謝する。レッドはアヘン関連で運び屋と接触のあった人物を紹介し、その伝手からFBIは運び屋のアジトを捜索する。運び屋はトミー・フェルプスと言い、その依頼主は女性だった。取調中のフェルプス本人から、セスの酸素が残り14時間になり、居場所を言うので無罪放免にしてくれと取引を持ちかけてきた。リズはフェルプスに刑務所にいる弟がいることを指摘し、彼を尋問すると告げる。弟は、誰かのへまで運び屋の取引が壊されたということは、依頼主も届け先も殺されるという。兄弟の父親は運び屋の特異な体質を悪用して、息子を闘犬と戦わせて賭をしていたという。それが運び屋の心を壊し、サイコパスへと導いた。運び屋に荷物を依頼した女性は、元フランスのスパイ、ロランス・デシャンブーと判る。デシャンブーは主に情報売るプロで、セスの隠し場所を知っているかも知れない。運び屋の顔を見ていない可能性もあるので、レスラーが運び屋を装って彼女が経営しているクラブに単独で乗り込む。取引が失敗し、誰かが裏切ったというと、デシャンブーはソルーシュを信じていないから、あなたを雇ったという。セスの居場所については知らないし、そもそもレスラーに対して、あなたは本当に運び屋なのかと疑う。レスラーが腕を切って痛みがない事を見せるが、デシャンブーに偽物と見抜かれてしまう。レスラーが逃げ出して誘き出し、店外で待ち構えていたFBIにデシャンブーが逮捕される。女はあくまでセスを引き渡しただけで、今どこにいるか知らないと答える。そのころ、移送中の運び屋が体内に隠し持ったナイフを使って脱走していた。レッドはデシャンブーをあえて釈放しろと要求し、自分がセスの情報を聞き出すとクーパーに言い認めさせる。レッドはデシャンブーに運び屋が殺しに来るのは間違いないと話し、安全に国外に逃がしてやると持ちかける。デシャンブーはしかたなく、セスを運び屋に引き渡した小屋を打ち明ける。FBIが現場に向かうと、運び屋は一人でそこにいた。撃ち合いになり、男は弾を頭に受けて死んでしまう。レッドはデシャンブーの当日の行動記録から、セスを埋めた冷蔵庫置き場を突き止める。そこには新たに掘り返された場所があり、レッドらは土の中からセスを救い出す。レッドは助かったセスに何か耳打ちしていた。リズは夫からのメールの呼び出しに応えられず、レッドの隠れ家を訪れる。レッドはセスから手に入れた、エンジェル・ステーション・ホテル殺人事件の被害者、ヴィクトル・フォーキンのファイルをリズに手渡す。フォーキンは未確認の二重スパイと関連があると言われていた。フォーキンを殺した容疑者は白人男性で、監視カメラの写真にはトムに似た男の姿が映っていた。レッドはセスを助けた礼として、一度だけNSAの機密ネットワークにアクセスさせてくれと頼むことにした。重い気持ちで帰宅したリズの前に、パスポートの箱と共にトムの姿があった。リズが「話がある」と口を開くと、トムもまた自分もそうだという。その様子を何者かが監視カメラを通して、見つめていた。ラストのトムの怒りですが、仕事で一向に家に戻らないリズに対して、本当に「これは何だ?」というだったかな?トムがスパイでなければ、トムは自分が勝手に別人に仕立て上げられている事がリズの仕事のせいなのだと思ったかも知れません。あるいは、ザマーニに痛めつけられた原因がこれだったのかとリズに聞きたかったのかも。そうでなければ、スパイであることを知られたのだから、リズにあの箱を説明させる前に、問答無用で殺したんじゃないか。怖い~でも、やっぱりあの監視チームがいることからしても、トムは某国のスパイで何か疑われているような感じですよね。トムとリズがボストン旅行をしている間に、トムはホテルをこっそり飛び出して、フォーキンを殺したらしいというのが一番可能性が高いです。どんでん返しがあるのだろうか。そして、FBIがその事件の事をひたすら機密として隠している理由はなになのか。徐々にですが話が進んできました。今週特に良かったのは、レスラーのがんばりでしょうか。やっと陰がある雰囲気がでてきて、しかも敵の本拠地に一人で乗り込み、腕を切ってみせるなど、萌えるシーンも。(笑)私の中で彼のキャラクターが盛り上がってきました。となると、クーパーが無能な上司という役回りで、ちょっと気の毒になりましたね。