「炎のジプシーブラス」 超ミニ映画館初体験!
連日の映画鑑賞、なんとも文化的な日々を送っている。 それも、銀座ではフェルメールの絵画にちなんだ映画。 吉祥寺ではジプシーのブラスバンドのドキュメンタリーである。 ブラスバンドというと消防隊や中学校のクラブ活動を想像するが、ファンファーレ・チォカリーアは、ルーマニア北東、地図にものらない小さなジプシー村のおじさん達のブラスバンド。 このジプシー村では、おじさん達の85%がブラス吹き。それも楽譜なんて存在しない。みな口三味線よろしく、親から息子へ、年上から年下へ、仲間から仲間へ、吹いて、口ずさんで、歌って、リズムを取って、生活そのものがブラスや音楽と共にあるのである。 この村の中だけでのブラスが、一人のドイツ人に見出され、世界中にツアーをして回るようになるまでになる。 情熱溢れるブラスも素晴らしいが、村の素朴な生活、ジプシーや東欧の歴史も垣間見え興味深い。 ツアーの中には日本もあり、外からどう見えたかも面白かった。 渋谷ハチ公前プチライブを許可するかどうか、警察官が集右往左。 カメラはド派手なお化粧のコギャル達を追う。やっぱ珍しいんだわね。 銀座のネオンを見て誰かが「パリはいいけど、こんなのは嫌だ」と一言。 ドキュメンタリーは社会的主張があったり重くなったりしがちだが、これは音楽も楽しめて、色々刺激も受けることが出来て、なかなか面白かったです。 しかし実は一番面白かったのは、この上映館、吉祥寺バウスシアター2であった。 なんと50席しかない。こんな小さな劇場初めて。平日という事もあってか、観客も10人足らず。 でも、考えを変えてみると、プライベートシアターで、私だけのために上映してくれてるんだわ、と思ってみた。何でもオメデタイやんちゃでした。 昔、東映の極道物チケットをもらって行ったら、大きな映画館で5人だった。この時はさすがにわびし~って思いましたです。