立場は一人の母親として。市民として
杉山です。今日は小金井市で、多摩地域の公立児童館の職員さん向けの研修会でお話をさせていただきました。ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。ちょうど、子育て中の親御さんや子育て支援に関心を持つ人たち向けに『はじめよう!子育て支援・次世代育成支援』日本評論社を出したばかりだったので、NPOやボランティアのサポートをする立場の行政のみなさんにお伝えしたいなーと思っていた矢先の講義だったので、本とセットでお楽しみください・・といった内容になりました。講義の中で「杉山の問題意識」として・子育て支援の裾野を広げる・「子育て支援」ができる人を増やす・行政との協働ができるNPOのリーダーを増やす・子育てを通して自分自身も成長していきたいと思い、 実践したいと思うお父さん、お母さんを増やす・この考え方に賛同してくれる専門家や行政職員など 協力者を増やすと紹介しました。(いわば、マイミッションですね)で、「行政職員に期待したいこと」として、・全部自分たちでやろうとしないで、NPOや市民 の人たちの力を引き出してほしい。・「この人たちに地域の担い手となって育ってほしい」 という思いを持ってアプローチしてほしい。・コーディネーターを任されることが多いので、そ うした動き方を意識してほしい。・個人ボランティアが孤立しないよう配慮を。・現場の厳しい現状をできるだけわかりやすい形(データを使う、子ども達の代表的な声を紹介するなど) で、地元自治体、議員、国などに届けてほしい。 ただし、自分たちの権利擁護だけに動くのはちょっ とダサい。スマートなアドボカシー活動を。をお話ししたところ、会場の児童館職員の男性から、「杉山さんはどういうお立場で発言されているのですか」といった質問を受けました。そういえば、わたしってどういう立場だったっけ??と思っていたら、「子どものため。それしかないです」「わたしは一人の母親として発言しています」「当事者として」という言葉が口をついて出ました。子どもたちにこんな社会はいやだな、大人の責任としてもうちょっとよくして託したいじゃないですか。その時、息子の顔が浮かんで、「やべ!泣きそう」ってなってしまい、あわてたのですが、後で、「そうだ、一人の市民として」って言うの、忘れた・・・と思いました。日本って民主主義の国のはずだし、ね。セレーノって会社の社長だとか、子育て環境研究所の代表だとか、フリーのジャーナリストとか、大学の先生とか、まあ、「立場」があったほうが通りがいいんだったらそれを使いますが、結局は「お母さん」だからやってるんだ、と再認識した瞬間でした。(変かな?)帰宅後、息子とその話ができて、「お母さんの仕事は全部、あなたがいたからやってる のよ」と言ったら、「いいんじゃない?」と言われました。マクロばっかり追いかけて、あなたには「母親らしいこと」は何一つしてこなかったけど・・・と、言いかけて、いや。「わたしのやっていることだって、ものすごく 『お母さんらしい』よね!」と、言いました。「まあね」。今日、講義中に紹介した本は下記の2冊です。地域の人たちを巻き込んで、まちづくりを進めていくためのワークテキストです。実践コミュニティワークエクササイズ集