夫とうまく付き合うために・・・お勧めの本、発見
結婚して、7年が経ち、大黒柱は41歳、わたしは30歳になった。二人での新婚生活は、1年で終わり、2年目からの姑との同居生活で、いろいろあった。大黒柱が小学1年生の5月に、おとうさんが癌で亡くなった。まだ、38歳でした。そして、それはまだ、わたしが産まれる前の話。姑は、女手ひとつで、当時小1(7歳になったばかり)の大黒柱と、まだ2歳になるかならないかの弟と、二人の男の子を抱え、自分の姉を頼って、福島から上京。そのせいなのか、もともとの性格なのか、男勝りで、口が悪い。人のことは、『おまえら』と呼び、自分のことを立てない人のことは『あいつらは、おかしい』と罵った。知り合ったときは、まだ50代の後半になったばかりだったけど、わたしと大黒柱が出会う数年前に、頭(脳かなにか)の病気に掛かって以来、頭の毛はほとんど白くて、顔は、深いしわが刻まれていて、70歳近い年によく見られた。総入れ歯で、タバコを吸うから口は臭かった。小指の爪だけ、異様に長く、笑顔は、日本昔話に出てくるような、意地悪婆がにっこりと笑ったみたいだった。山梨県の昇仙峡というところに一緒に行ったときも、灰皿片手に、渓谷を歩きながらタバコを吸うので、せっかくのすばらしいもみじが、台無しだった。…モラルがなく、恥ずかしかったし、煙たかったので離れて歩いた。妊娠6ヶ月の頃だった。とにかく、自分がいちばんっの人で、『知り合い』は長く生きている分、たくさんいたけど、『友達』と呼べる人は、いなかった。いつも人を見下していたので、当然だろうけど。『誰のおかげで、めしが食えると思っているんだ』が、口癖だった母親に、嫌気をさした大黒柱は、転勤を気に、一人暮らしを始めた。弟は、家に残った。弟は、さすがというか、母親そっくりに成長した。弟は、ずっと地元にいるから、友達のような人は多く、とても自慢していた。仲のよい人にはいい顔をし、そうでない人には、罵声を浴びかせ、見下した。福島の親戚の人たちを『あいつらは、田舎者の馬鹿だ』と罵り、自分たちの考え以外を『おかしい』と決め付けた。10年以上前のことを、まるで昨日のことのように『こうじゃなきゃいけない、こうやらないやつはおかしい』と、自分の考えを押し付けた。わたしたちと同居するになったいきさつはいろいろとあるのだが、もともと大黒柱と、うまくいっていないのに、同居生活がうまくいくはずもなく、3年半で出て行った。今は、弟夫婦と暮らしている。絶縁状態が、夏で5年になる。親兄弟で、いがみ合うのはよくないよと諭してくれた親戚に対しても、『自分たちは悪くない。あいつらが…』と一点張りにまくし立て、親戚の話を聞こうともしないので、親戚に自然と見放されてしまった。だいぶ前のことだが、わたしの中で、まだトラウマとして色々残っている。いいことも、もちろんあったが、嫌なことに押しつぶされて、忘れてしまった。学ぶことは、何もなかった。しいて言えば、反面教師だ。いろいろな、今なら笑える「はぁ? なに言ってんだよっ!」というエピソードがいっぱいあるのですが、今は、大黒柱の話だったっけ。だいぶ、話がそれてしまったけど、そんな母親に育てられた大黒柱は、あの姑の嫌な部分が、年とともに出てきた。まず、11才下のわたしの意見は、ちっとも聞かない。俺流もいいけど、とても共感出来ない、古い考えを押し付けてくる。こうと決めたらつらぬき通すのだが、頑固なだけだから、たちが悪い。子育てなんて、特にそうだ。知りもしないのに、知ったかぶりをする。最悪だ。子供を叱るときに、さすがに罵ることはないけど、命令口調で偉ぶっている。そう、特にこの『命令口調』は、いくら言っても直らない。子供には『おもちゃを片付けなさい』とか『~しなさい』と注意をして欲しいけど、『~やれよ』『~って言ってるだろうがっ』と、男言葉で、偉ぶっている。口には出さないけど、『俺が外で働いているから、今の生活があるんだろ』と思っていることだろう。でも、主婦が家事をこなすのと、一家の大黒柱が、外で生活費を稼いでくるのはまったく一緒だと思う。おんなじ、『与えられた義務であり、その家庭で、自然と割り振りられたやるべきこと』で、当たり前のことだと思うんだ。だから、女性が≪大黒柱≫として外で働き、男性が≪主夫≫もありえるわけだ。でも、お金を稼ぐのが『仕事』で、収入がないのは『家事』になっちゃう。外に出ることが『大変なこと』で、家にいると『のんびりしている』ことになっちゃう。こいつとは、価値観にずれが出てきた…と思ったのは、去年の暮れのこと。それまでにも、いくつか小さなけんかはしたけど、自分の間違えを認め、人(わたし)に謝るなんてことは、一切ない。黙って、口を利かなくなり、こっちが折れて謝るまで、無視続ける。そう、未熟な大人なのです。やってることが、子供じみている。プライドが、男のメンツが傷つくのが、とにかく許せないようだ。付き合っているとき、大黒柱は30歳を越えているから、20歳のわたしは、とても大人で、尊敬できる人だと思っていた。子ども扱いだったせいか、付き合っている1年の間、けんかなど、したことなかった。わたしの知らないことをよく知っているし、わたしの親と一回り位しか変わらないので、父親とはとても仲がよく、よく二人だけでどこかへ出かけてしまったりは、しょっちゅうだった。営業所は違うけど、一応、職場結婚だったからスピード結婚になったわけだけど、夜遅くまで、ふたりでいろいろ語り合ったりもした。ところが、今は、中間管理職根性なのか、性格なのか、いつもえらそうに腕を組んで、どかっと座っている。休日などに、頼めば(しぶしぶ)お風呂などは、洗ってくれるが、自分から率先しては何一つやらない。それが、大黒柱のスタイルだと思っている。一人暮らしの、特に家事の苦労をよく知っているので、結婚して、まず、『これで家事をしなくてすむ』って言ったほど。わたしは、家政婦じゃないんだけど…。結婚して、子供が産まれ、姑と決別し、いろいろな人と接して、わたしはわたしなりに成長できた。まだまだ、≪成熟した大人≫では全然ないけど、昔の姑とのことも≪あー、こんなこともあったなぁ≫と、感情的にならず、冷静に思い返すことが出来るようになった。ひとえに、子供たちのおかげだと思う。と、思えるようになったのも、姉に貰った、この本のおかげだ。去年末、初めて大黒柱との価値観などの違いを話したときに、≪もう、自分は読まないから≫と渡してくれた。姉は、小学校の教員なのだけど、PTAの会合のとき、講師としてお招きしたのが、この本の著者である山崎雅保先生だったそうです。わたしは、この本を読んで、すぅ~と、胸のもやもやが、澄んでいくのが分かりました。登場する相談の話よりも、先生の受け答えをする意見に、共感を覚えたんです。≪あなたは、間違っていないよ。それでいいんだよ≫と、優しくいたわってもらえたようで、何度も読み返してしまいました。そして、共感できるところに、姉の引いたアンダーラインを見つけたときには、思わず笑ってしまいました。実際は、先生が引いてくださったみたいですが…。(ウチの本は、先生のサイン入りですっ)もし、ここまでわたしの日記を読んでくださった方で、興味のある方は、ぜひ、図書館や本屋さんなどで、立ち読みしてみてください。そして、少しでも心のもやもやが取れてくれればと、切実に思います。でもね、この本を読んで、わたしの中で、ダンナは、ただお金を家に入れてくれる≪大黒柱≫へと、変わってしまった。子供たちの父親として必要ではあるけど、わたしにとっては、それでいいみたい。ただ、子供たちが、特に男の子のゆうゆうが、将来、こんな性格の人になってほしくないから、母親であるわたしが、少しでも成長しなければならない…と、思っている。恥ずかしながら、人様に威張れるようなことはなく、わたしも、まだまだ欠陥だらけだけどね。友達ママは、読んでも、わたしほど、感動はなかったみたいだけど、共感はしたって、みんな言ってる。その程度でも、読んでみる価値はありますよ。ただ、タイトルを旦那さんに見られると、気を悪くしちゃうかも。その辺は、ご注意を。……本当は、男の人にこそ、読んで欲しいと思うんだけどね☆それでは、 長々と読んでくださった方がいたら、本当にありがとうございますっ!!