デコポン ~ しらぬい ~
【今日の情報】 カンキツには温州みかん、イヨカン、ポンカン等いろいろな種類がありますが、 それぞれ形や味に違いがあるように、育つ環境にもそれに合った栽培条件が必要 です。温州みかんは乾燥に強いが雨には弱い、逆にポンカンは雨に強いが乾燥に 弱い、イヨカンはそんなことには影響を受けないと、それぞれタイプがあります。 しらぬいは、ポンカンと清美から生まれたので雨に強く乾燥に弱いものに入りま す。ですから夏の潅水はやらなければならない作業です。土壌も通気・排水性が 良い所が適地です。また、しらぬいはデコポンという名称で普及しており、ヘタ のところが出ないと違和感を持つ人が多いかと思います。このデコが出るかでな いかは二つの要因が左右します。一つは発芽(3月下旬)から開花(4月下旬)ま での昼と夜の温度差です。温度差が10度以下だとほとんど出ず、15度以上だとか なり多くなり、20度以上では確実の発生します。二つ目は根が生き生きしている かどうかです。・・・ (生産者グループきばるメッセージ2007年2月発行より) 生産者きばるのホームページはここをクリック 今年も熊本県の水俣市からしらぬいを送っていただいた。減農薬・有機肥料で生 産されたもの。農薬は年5回以下で昨年8月1日以降は農薬を一切使用していない。 除草剤や防腐剤、ワックスかけによるツヤだしはしていない。100%有機肥料を 年3回以上で、10アール当たり年間300キロ以上を施肥しているという。 今年のものはデコの出方が少なく、干ばつ気味ではあったが例年並の玉の大きさ。 味は非常に濃い。ただ甘く口当たりが良いものとは違い、房を一口入れると、酸 味と旨味のジュースが口中に広がる。玉ごとに味が違うのも、苦労して作られた 証拠だ。おやつに食後にとどんどんいってしまう。本当に美味しい。 しらぬいの皮は、よく洗ってからオレンジピールにし、お菓子作りに使用する。 【今日の情報2】 ご飯茶碗1杯 = 米粒3000粒 = 稲3株 = おたまじゃくし35匹 解説 ご飯茶碗1杯の米は何粒でしょう? 答えは3000~4000粒。 ではこの分の米粒は、稲何株でしょう? 答えは3株。 では稲3株分におたまじゃくしは何匹いるでしょう? 35匹。 ということになる。おたまじゃくし35匹は、化学肥料や除草剤などを使用しない ところで調査した結果らしい・・・。 減農薬・減化学肥料から更に無農薬・無化学肥料で生産するには、作業は大変に なるばかりか、収量は確実に落ちる。儲からないらしい。だから皆が皆、無農薬 ・無化学肥料へ踏み切れないでいる。 でも、ご飯茶碗1杯 = 米粒3000粒 = 稲3株 = おたまじゃくし35匹 は何かを教えてくれた。当然と思っていた自然が破壊されつつあり、それは大量 生産、大量消費に裏づけされた農業がそうしたのだ、とさえ言われつつある中、 消費者が何を望むかによってこれからの農業も自然も変わってくるだろう。 「農と自然の研究所」のホームページへどうぞ