ドド~ンと登場!
7月に部品が運び込まれ、8月より組み立て開始。そして、昨日。ようやく幕が取り外されました。姿を現したのは、この方・・・ デ、デ、デ・・・デカ~イ全長18メートル、実寸大だそうです。今現在、この瞬間も。神戸市長田区の若松公園にドド~ンと立っています。ちなみに、「長田」ってところはディープな下町エリア。神戸は観光客がたくさん訪れる街だけど、長田にはなかなか行かないんじゃないかなぁ?けれど、それなりに楽しいところでもあります。皆さんが描いているお上品な神戸のイメージがひっくり返るかもしれませんよ(笑)。もし機会があれば、是非。ちなみに長田は、「そばめし」の発祥地でもあります。なにはともあれ、この巨大モニュメント。制作にあたっては、商店主達が結成したNPO法人が寄付を募って、阪神大震災の復興のシンボルとして計画しました。そう言えば、先日まで東京はお台場で実寸大のガンダムが公開されていて、話題を呼んでたよね。こちらは神戸で、「鉄人28号」です。私、この世代じゃないのよ。けれど、それなりに「こりゃ、スゴイわ~!」って思う。だから、まさしくその時代を生きた人達にとっては、ものすごく感動的なのでしょう。勿論ご存知だと思うから言うまでもないけれど、今は亡き漫画界の巨匠・横山光輝の作品。しかも、横山先生は神戸市出身。横山先生と言えば、私の中ではなんてったって漫画「三国志」!友達から借りたのがきっかけで、全60巻を徹夜で完読!しかも、後日。じっくりと読み直したんだから、どうだ!それ以来、私の三国志LOVEに火がついちゃって、北方謙三の小説シリーズや、漫画「蒼天航路」へと及んだんだけど(後者はあまりにエログロすぎて現在断念中ですが・・・苦笑)。そもそも、横山先生の「三国志」がなければ、こんな壮大なスケールの物語、私のアリンコ脳みそでは理解できなかったと思う。登場人物の数が半端ないんです。名前も中国語で難しいしさ。しかも、複数のストーリーが常に同時進行してるし。 けれど、横山先生の分かりやすい語り口とシンプルだけど見やすいキャラの描き方で、誰もが楽しめる「三国志」となりました。そして私は、曹操孟徳という凄まじくカッコイイ「男の中の男」って感じの歴史的人物と運命の出会いを果たすワケで(笑)。そういう意味では、横山先生は私にとってすごく有り難い漫画家なのです。さて、長田というエリアは市内で最も震災の打撃を受けた地域であり、復興が最も遅かった場所でもあります。だから、先述のNPO法人。「KOBE鉄人PROJECT」って言うんだけど、「地域を元気にする!」って願いを込めて、このモニュメントの計画を実行に移しました。ただ、それだけがワケではありません。もう一つの理由は、数々の名作をこの世に送り出した横山先生の偉業を称えること。そして、最終的には「横山光輝記念館」をこの神戸の地に、その新たな文化的・観光的資源として開くことなのです。是非、実現しますよ~にまだいつになるか分かんないのに、今からなんだか楽しみ~。ドド~ンと登場した鉄人28号。ただ話題性のために建てられたのではなく、このモニュメントには地域の方々の願いや、その他いろんな夢がたくさん詰まっています。そして、その一つ一つが、ペースがどうであれ、花咲こうともしているのです。今度の日曜にでも、若松公園に足を運ぼうかなぁ~