台風の風のこわいところは。
台風の風のこわいところは。G四国地方から東海地方に かなり接近・上陸する見込みと予想されている、非常に強い台風21号。あす4日、非常に強い勢力を保ったまま上陸、その後 本州を横断して若狭湾周辺から日本海へ抜けるコースをとるもの と、れているようです。ということで 台風常襲地の南九州の体験からの記事となりますが、ご参考までに よろしかったら。 ↓『台風の風のこわいところ。』それは風速の大きさもさることながら、時速8キロ程度とか、停滞とかいう場合の進行速度が遅い場合の長い時間にわたる強風の影響があります。10キロ以下の進行速度になる・・・と大変ですよ、なんといっても作物が48時間とか60時間とかの長い間、強い風に晒されつづけるわけですから。当然のことながら、枝の張った果樹などでは倒伏したり、枝が折れたりといった状況になることも珍しいことではありません。また定植したばかりの作物では地下部が充分に発達していないために、根が土から抜けて強い風にのって飛んでいってしまうことも稀なことではなくなります。。また もうひとつ。台風の風被害を大きくする要因があります。それは台風の風が、風向きが変化していく風 であることです。たとえば南の方向からやってきて北上していく台風の場合は、台風の進行と通過にあわわせて 南風 → 東風 → 北風 → 西風といった具合に、強い風の向きが 時間とともに変化してく。これは風を避けることができない露地の作物にとってはきついことです。なんといっても体が回転させられるわけですから。たとえば葉もの野菜の場合などでは、この変化する風のためにからだを回転させられつづけた結果、茎の部分がねじ切られてしまうこともあります。一抱えもあるおおきな樹木さえ、この風の変化に耐え切れずにやられることもあるのです。さらにもうひとつ。台風の気圧が低いことがあります。この気圧の低さが被害を助長します。たとえばビニールハウス。しっかり風よけをしていたたとしても、内外の気圧差[そのためにうまれる上昇気流]のために、ハウスそのものが浮かび上がることでやられてしまうことがあります。この場合は現実的にはハウスに設置された換気扇を動かすことによって[ハウス内の空気を排気し・ハウス内の気圧を下げることで]対処しますが・・・もし不運にも停電などの事態に陥ってしまうとこの手が使えなくなってしまいます。ということで、今回は台風の[作物に与える]風のこわさについてのおはなしでした。おりしも台風◎◎号です。◎◎日には九州上陸が予想されているようですが、コースを変えてとまでは言いませんから、せめて素早く通り過ぎてほしい。と、心から願っているところです。 台風の南風にはつよい自然界の樹木も、急に向きを変えるという 変則的な動きをする台風の北西からの風には意外にもろい・・・ という現実もあります。台風の進行方向におられる皆さまにおかれ ましては充分なご注意を。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」