清盛展に出ていたお宝、馬蝗絆(ばこうはん)
そうそう、清盛展で出ていた、もののなかで、ちょっと驚いたものについて、書いておく。これは!と思った宋版。これを招来する為に貿易を行ったよん、というお話。これはいいでしょう。しかしもっともビックリ驚いて、そしてうれしかったのは、きれいな青磁の椀が展示されていたこと。あれ、どこかでみたことが…も、もしかして!ああ!そうだったのか!と、目からウロコ。この美しい青磁の椀は、そう東博蔵の名品、馬蝗絆(ばこうはん)。重要文化財、だね。(国宝じゃないのかw)足利義政が所持していたのだが、割れてしまった。そこで明に送って、同じようなものを、と求めたところ、向こうでも、こんな名品もう作れないよ、といって、かすがい打って、留めて戻してきた。そのかすがいの掛かった風情が、そう見えるということで名付けられた、(実は、大きな蝗なのか、馬の背にいる蝗、 の意味なのか、よくわからん)というのだが、これ、もともとは平重盛が、育王山に黄金を寄進して、その返礼として、もらったものだったんだね。それが巡り巡って、義政の手元に…そうだったのか。義政のくだりはよく知っていたから、講義なんかでも使ったことあるけれど、重盛が宋から贈られたものだとは知らなかった。不勉強でありました。反省。かすがいが、蝗みたいに見えるから、かな?思ったが、大きな蝗というには、ちいさなかすがい。全体に、いくつかかすがいがあるけれど、それが集まっても、大きないなご…?ちょっとよくわからない。しかしまあ、何度みても美しい…これ見ただけでも、価値があるよな。また、文学作品としては、延慶本の原本が出ていたのはよかったと思う。でも、見た目地味だから、木曾義仲の行状を画いた屏風の前では、なんだかよくわからんことになっておりました(笑)私は、やはりビジュアライズされたものの方に、認識がいくのだろう。文字テキストも、書が好きなのはそういうことによるんだろうな。ともかく、思ったよりずっと楽しめた。よかったよかった。