韓国映画 「フー・アー・ユー?」 動画予告編付
韓国映画「フー・アー・ユー?」を見ました。2002年の作品ですが、ネット文化やオン・ラインゲームが、実際の韓国ネットユーザーの生活や心理状態にも大きく影響していることがうかがえ、非常に興味深い作品でした。アバターを使った出会い系チャットゲームを開発した主人公ヒョンテは、そのゲームに誹謗入れる掲示板の女性ピョリに興味を持ちインタビューに行きます。その傍ら、ネット上ではメルロと名乗り、ピョリの真の理解者として、打ち解けていきます。ピョリは現実のヒョンテとネット上のメルロが同一人物とは知らず、メルロに傾倒していくのですが・・・。現実には知り合っているヒョンテ。身分を明かさないメルロ。映画の中では1人の人間が2人になって三角関係になってしまいます。彼女はヴァーチャルなメルロには、本当の自分を伝えたいけれど、現実のヒョンテが彼女のことを詮索すると怒ります。ネットの中では素直になれるという心理描写が面白いです。ヒョンテが彼女のことに真剣に好きになっていくうちに、典型的なダサダサなオタクから、メルロのきりりとした顔つきに変化して、カッコよく見えてくるから不思議です。ヴァーチャルな世界に弊害や問題が多発する現代において、この映画は、ユーザー、開発者両者に、本来あるべき出会いを求めていることが感じられます。現実ではありえないネット上のコミュニケーション。古来日本では、目と目が合って意気投合して、歌を交わす文化がベースにありましたが、現代の社会ではそんな危ない出会いはできませんものね。ネット上のヴァーチャルな出会いでも気持ちが通じ合える人どうしが、ことばを交わし、それが本当の出会いになっていけばと、期待をしてしまいます。実際、ネットで知り合って、オフで会うと現実と差がありすぎて、驚くこと驚かすこともあるかもしれませんが、現実の社会がネット上のようなコミュニケーションになれば、皆、楽しく生きられるのにと思います。この体や名前、身分、仕事、さまざまな背景が邪魔をして、本当の気持ちを伝えることができなくなってしまう現代。現実社会では、お互い、身分が明かされているから、安全が守られているのかもしれませんが、現実の方が、おかしいのではと思うことは、多々あります。ネット中にいる時間が長い私にとっては、平安時代以前のコミュニケーション能力がこのネットツールで復活することを夢見ています。それには、彼ら以上に表現力を磨く必要がありますね。返ってきたメールが、ダサいと、お話になりませんからね。そして、実際会ったときに、相手を幻滅させることがないよう、ネットで表現した会話のようにカッコよくなっていたいものです。▼「フー・アー・ユー?」」の予告編や名場面集はこちらからごらんくださいhttp://www.film2.co.kr/moviedb/原題 : Who are You? (フー アー ユー ?)監督 : チェ・ホ 脚本 : キム・ウンジョン , オ・ヒョンニ 出演 : チョ・スンウ , イ・ナヨン , チョ・インジ , イ・ジャンウォン