保育士をめざす方へ 保育士試験突破への一助~その①「保育の心理学」
<これを読んでいるすべての受験生へ> この記事は、試験問題の解説ではなく 私が実際に受験した「2022年後期保育士試験:筆記」 の実際の受験時の脳内の思考をできる限り再現して 正統派とは言えないまでも、なんとかして 「あと1問」「あと5点」を掴み取る為の一助になれば・・・ という思いで記載しております。 あくまでも、我流の点の取り方であり決してお勧めできる 方法では有りませんが、試験本番で窮した時に 脳の隅っこに有ったこの記事の一部が発動されて 見事正答に辿り着くことを願ってやみません。 ~かむ太郎~2022年後期保育士試験:筆記保育士になるには一つは、厚生労働大臣が指定する「指定保育士養成施設」という、学校その他の施設(大学・短大・専門学校など)で学んで卒業をする方法。こちらは施設により、2年制から4年制まで幅があります。高校卒業後の進路で保育士を目指したいと考えている人は、こちらを選択するのが良いでしょう。もう一つは、年2回実施される保育士試験を受験し、合格する方法。受験資格を満たす必要はありますが、指定保育士養成施設以外の学校の卒業者や、社会人でも資格取得を目指すことができ、幅広い人に道が開かれています。⇒ 「厚生労働省HP参照」この2つの道があるのですが、現状では、①の「指定保育士養成施設を卒業する」というのが多いようです。⇒ 「保育士の現状と主な取組(厚生労働省)」 (3ページ「保育士について」)この資料によると平成30年度の資格取得者が①「指定保育士養成施設」出身者が、39,909人②「保育士試験」合格者が、19,483人(地域限定保育士試験含む)7割近くが、いわゆる「大学・短大卒業者」です。幼い頃から、少なくとも中高校生になった頃から「保育士になりたい」と思っていた人たちは、高校の保育科へ行ったり、その後大学・短大へ行ったりして「指定保育士施設」卒業の道が確保できます。これらの施設(大学・短大等)で、指定のカリキュラムや保育実習を受けて無事に卒業すると「保育士資格」が頂けます。自動車学校へ行って「実地免除」で免許取得するか?自力で「一発試験」を受けて免許取得するか?・・・に近い感じですかね。しかし、一度社会に出てしまったりあるいは、大学在学中に進路変更を考えたりという場面で、そこから改めて大学・短大へ入学しなおしたり、編入したりするのはなかなかハードルが高いものです。そんなあなたに!といって門戸開放されているのが「保育士試験」なのです。①保育の心理学 20問(100点)②保育原理 20問(100点)③子ども家庭福祉 20問(100点)④社会福祉 20問(100点)⑤教育原理 10問(50点) 社会的養護 10問(50点)⑥子どもの保健 20問(100点)⑦子どもの食と栄養 20問(100点)⑧保育実習理論 20問(100点)の全8科目(9教科)をすべて「60%以上」の得点をクリアすれば筆記試験合格!次の実技試験に挑戦できる・・・というものです。ただし、3年以内(年に2回試験実施)にすべて合格すればOKなので、今回合格した科目はそのまま持ち越しが出来て、不合格だった科目のみ3年(残り5回)以内に合格すればよい。という仕組みです。但し、受験資格は「誰でもOK」ではありません。※受験資格については、前述の ⇒「保育士の現状と主な取組」 参照受験資格のある人のみ受験可能です。同資料の9ページには、保育士試験の合格率推移が掲載されています。直近でこそ、「20%前後」ですが、平成15年度、20年度は「10%」です。平成27年度以降は、年に2回開催され、「科目合格」として、一度合格した筆記科目は向こう3年間保持できるので、MAXで6回以内にすべての科目をクリアすれば、次の実技試験に挑めます。この実技試験も、曲者で、直近では、「推定合格率80%~90%」といわれますが、それでも、苦労して筆記試験をクリアしてきた人の内10%~20%は、ここで陥落するわけです。しかも、実技試験は採点基準が全く不明(不透明?)なので何故不合格なのか?を吟味する材料が乏しいのです。保育士試験の難易度に関してよく比較されるのが「看護師試験」です。看護師試験の合格率は「90%程度」といわれます。これだけを見て、「保育士は難関!」と判断するのは軽率です。現に、「医師国家試験」に至っては、「合格率90%以上」なのですが、それをもって、「医師になるのは簡単」というわけではないことは明白です。そもそも、「看護師試験」「医師国家試験」を受験するための「受験資格」を得ることこそが大きなハードルなのですから・・・保育士の「試験合格」の道が、ある程度難関なのは一説には、試験を簡単にすると、「指定保育士施設」つまり、大学や短大へわざわざ授業料払って何年も通う生徒が減ってしまう。・・・という利害関係論も囁かれています。真相はさておき、確かに、ある意味「子どもの生命と将来を担う」という職業としては、ある程度の時間学ぶことは必須かと考えます。「試験合格者」は、私のように実践未経験、下手をすると「子どもと接したこともない」という可能性すらあるわけです。ですから、せめて多岐にわたる試験科目を最低でも各6割は理解してくれよ!というのは頷けます。私は、今の福祉施設を運営するにあたり多少なりとも子どもとの接点もあり、スタッフには保育士、社会福祉士、精神保健福祉士なども在籍しているので、現場のことも、以前よりは肌で感じることができます。もちろん、この仕事をしていなければ「保育士試験受けてみよう」などとは思わなかったでしょう。さて、そんな私がこの試験を受けてみて実際に感じたことで、少しでも参考になればと思い、いくつか筆記試験のポイントを書き連ねてみます。 「まぐれで合格した奴が 偉そうに語ってんぢゃねぇよ!」と感ずる方は、どうか無視して下さい。ま、実際「ホントにギリギリ合格」(8科目の内、5科目がギリギリ60点残り3科目も65点。合計点は、「495点/800点中」しかも、60点の科目の内のひとつは出題者のミスにより「受験者全員正解」)というミラクルによってギリギリ「60点」に到達したという事実が有ります。)で、総得点で判断されたら、間違いなく「不合格」のレベルでしょうから・・・(-。-)実際に筆記試験を受けた時の解答に至る思考回路を振り返ってみます。その中で、私ごときの知識でも正解に辿り着けた問題をピックアップして「あと1問、あと5点」を土壇場でもぎ取れる地力を備えることができて「あと1問、あと5点」で苦労する人が一人でも合格できればこれに勝る喜びはありません。「また半年後に、電車・バスに揺られて 遠くまで時間とお金をかけて・・・」と思うと、泣けてきます。(TへT)本来の解答解説から逸脱する部分もあるかもしれませんが、「現に得点した!」という事実のみで語っております。第1日:保育の心理学 実際の問題はここ⇒「保育の心理学」 【問4】 まず「D」は、選択肢を眺めると 「キ」か「ク」のようですが、 「ク」の模倣は模倣でも「延滞」模倣ではないよな! ということで、「D=キ」しかないでしょ! 従って、選択肢は「1」「4」「5」しか残らない。 「A」は「ア」か「イ」しか選択肢に無い。 「イ:自己調整」ではないし、この行動は 利他的な感じだから「ア:向社会行動」か? 確信はないが、「自己調整」とは思えない。 従って、解答は「A=ア」とすると 選択肢は「1」か「2」 先ほどの「D=キ」を加味すれば、 答えは・・・「1」(正解!) 【問5】 まず設問の「C」で 量的に異なる段階・・・って何よ!? で、おそらくこれは「質的に異なる」ではないか? という言語的違和感で「×」を付けた。 この考えが正しいとすると 選択肢は「2」か「5」しか残らない。 幸い「2」と「5」の選択肢は 今吟味した「C」以外の○×がすべて逆。 つまり、「A」「B」「D」のうちどれかひとつ 掴めれば正答にたどり着けるはず・・・ ここから吟味して、よくわからないけど 「A」「B」が両方とも「×」とは思えない。 ということで、答えは・・・「2」(正解!) 【問7】 「B」が「オ:共同遊び」 「D」が「イ:一人遊び」 であることは分かった。 この時点で、正解の選択肢は「1」か「4」 で、「A」が「エ:平行遊び」か 「C」が「カ:連合遊び」のどちらかを 確定できれば、正解だった・・・のに 迷いに迷って・・・「1」(不正解!) これは、しっかり勉強してた人なら 正答できたことでしょう。 【問8】 「c」Yちゃんの語彙は急激に増加していった。 この記述だけで、「ウ:語彙爆発」はわかった。 従って、選択肢の内正解は、「3」「4」「5」 のうちのどれか! 「a」が「カ」か「ケ」・・・よくわからん。 「b」が「エ」か「ク」・・・「ク」ちゃう? 「d」が「キ」か「イ」・・・微妙??? 「e」が「ア」か「オ」・・・「ア」は引っ掛け? 総合判断で、答えは・・・「5」(正解!) 【問10】 まず「A」は間違いなく「外発的動機づけ」のはず! すると、選択肢「1」「2」は排除! 「B」は選択肢「3」「4」「5」すべて同じで 参考にならず。 「C」は・・・・・・わからん。 「D」は、「自律性」が正しいでしょ! これでも、「C」がわからないと 「4」か「5」か判断できない。 「エンハンシング」と「アンダーマイニング」は 明確に区別できないけれど 「エンハンシング効果」「アンダーマイニング現象」 文脈から言うと「現象」の方が気持ちいい! で、答えは・・・「5」(おお正解!) 【問11】 中年期に関する記述ならいけそうだぜ! 「A」「C」は、聞いたことあるよね。 で、「D」は、これ若者のことだよね。 この時点で、「2」か「3」 答えは「B」次第。 残る「B」は・・・違うんじゃないかなぁ・・・ 「×度55」ぐらい? 恐る恐る、答えは・・・「3」(正解!) 【問13】 「C」は、たしか「経済的理由」が一番のはず 従って「C=×」と即時決定! となると残りの選択肢は「1」か「2」 もはや比較すべきは、「D」のみ! 文末の「変える必要がある。」とまで言い切れるのか? (とかく、言い切る表現は怪しい!) で、「D=×度70」と判定。 自動的に答えは・・・「2」(正解!) 【問14】 「A」「C」「D」は、その通りでしょ! と素直に認めて「B」を吟味・・・ う~ん、これも「○」か??? と思ったら、選択肢の中に、 「すべて○」というのが無い! となると、「う~ん=B」が一番自信が無いので 「B」を「×」とするしかないか。 唸りながらも、答えは・・・「2」?(おお正解!) 【問16】 「A:観察したい行動の目録を・・・中略 時間見本法という」 「B:観察する時間や回数を決めて・・・中略 行動目録法という」 これは逆とちゃう!? と察して、「A=×」「B=×」と判定! この時点で、選択肢には「5」しか残っていない。 これ、秒殺問題やんけ! 「C」「D」を吟味しても問題なく両方「○」 のようだし・・・答えは「5」(正解!) 【問17】 「D」の「○度」は60~70と判断。 この時点で、残る選択肢は、「3」「4」 吟味すべきは、「C」が「○」か「×」か? 特に引っかかる点は無さそうだし、 ウェクスラーの知能検査って、「WISC」の事だよね? これは、心理学で学んだから正しそう。 となると、答えは・・・「3」(正解) 【問18】 これは絶対に正答せねばなりません。 超サービス問題だと思います。 実際、「保育の心理学」の試験開始直後に 全体の問題をさ~っと見て、 この問題を一番初めに解きました。 だって!きちんと足し算すれば わかるはずだもん! グラフの横に 「賛成+どちらかといえば賛成」 「反対+どちらかといえば反対」 の数値を全部足し算して書き込んでから 「A」・・・ふむふむその通り「○」 「B」・・・あきらかに「×」 「C」・・・ふっふっふっ引っかからないぜ 何度計算しても、平成26年の男性は 「46.5」:「46.5」で、 「すべて上回っている」わけではないのだよ! 従って「C=×」ぢゃあ! 答えは・・・「3」(大正解!!!) 【問19】 「a」は間違いなく「○」これは勉強した! 「b」も勉強した!「経済的」は含まれないはず。 この時点で、残る選択肢は「2」「3」のみ。 吟味すべきは、「d」 「○度60」ぐらいか? 答えは・・・「2」ぢゃあ!(正解)もちろん、すべての問題がこのように「危ない橋」ばかりではなく少ない勉強時間の中で僅かばかり積み上げた知識が生きて正答できた問題も有ります。かくして「保育の心理学」は「60点」でギリギリ合格!!!もう一度受けたら果たして合格できるか?というと、現状ではおそらく「不合格!」となることでしょう。でも、運が良かった!だけではないと思っています。特に、【問18】のような問題は出来る限り時間をかけてしっかり解くことで確実に得点出来ます。この手の問題に苦手意識を持つ方も多いと聞きますが決して「高等数学」を駆使するわけではなくたいていは「足し算」、難易度が上がったとしてもせいぜい、割合を尋ねる「割り算」ぐらいのはずです。他には、確実に「○」「×」判定できるものとそうでないものを、しっかりと分けて、「確実」を最優先にして選択肢を削り取り残った選択肢の中で「不安な○」「不安な×」を吟味する。中には、選択肢同士で矛盾するものや「必ずしも」とか「しなければならない」とか断定するような単語に注意しながら「果たしてそうなのか?」と疑ってかかるのも一つの手です。しっかりと知識のある人は勿論ですが、私のような勉強不足の受験生にとっては試験時間は、むしろ「長すぎる」ぐらいですので、試験開始時に全体の問題をざっと見て確実に解くべき問題を優先的に時間をかけて得点してほしいと思います。迷う問題は、「ファーストインプレッション!」と常に決めていますので、「考えてもわからん!」という問題にいつまでも時間をかけることはしません。(「下手の考え休むに似たり!」)退出可能時間が来たらマークミスだけチェックして早々に退室し、次の科目に備えます。実際、この数十分の休憩時間にポイントを絞って、ざざざ~っと頭に叩き込んだ数少ない知識が随所で危機を救ってくれました。ただし、しっかり勉強してきた人は時間いっぱい使って、問題の読み間違いや勘違いなどをチェックするのは有効かと・・・残る科目は、順次アップします。この記事は、あくまでも・試験勉強が全然出来てない人。・どうしてもわからない問題が出た時。・何が何でも合格せねばならん人。に、「藁にもすがる想い」でのみ有効かと思われますので、良い子は、しっかりと試験勉強をしませう。