違和感覚えた首相の国家論(24日の日記)
憲法に対する安倍首相の考え方を痛烈に批判する中学生の投書が、1日の東京新聞に掲載された; この前の憲法記念日、公民の授業で日本国憲法を改正すべきか否かを考えた。公民を学び始めてまだ日が浅いが、安倍首相が自著で述べた「個人の自由を担保しているのは国家なのである」に違和感を持った。 個人の自由は権利として憲法で認められ、国家が保障するものではない。また国家は「国民の厳粛な信託により正当に選挙された代表者」を通じて運営(ここで国家とは狭義の政府)するものであって、その権威は国民に由来するので、国家あっての国民ではなく、主役は私たち国民である。 法律は国民の生活を縛るが、憲法は国家権力を縛るルールである。そのルールを国民を縛るために利用されてはならない。2016年6月1日 東京新聞朝刊 11版S 5ページ「発言-違和感覚えた首相の国家論」から引用 この投書を書いた中学生は、公民の教科書で勉強を初めてまだ日が浅いと謙遜しているが、その割には立憲主義、戦後民主主義の要諦をしっかり押さえており、首相の浅はかな認識に比べても、かなりしっかりした立派な文章である。教育行政に介入する日本会議系の議員や政府見解を無理矢理教科書に記述させるなど、いろいろと問題の多い日本ではあるが、現場の先生たちの努力によって、将来の日本を担う若者が健全に育っていることがわかり、日本もなかなか捨てたものではないと、大変心強く思いました。