タイガーマスクと伊達直人
最近のニュースで話題になっている伊達直人。今の世代にはピンと来ないと思うが、40年位前のプロレス漫画「タイガーマスク」の主人公の名前だ。親のいない孤児院「みなしごハウス」で育った主人公が闇のプロレス組織「虎の穴」で悪役レスラーとして育てられ、そのファイトマネーで孤児院に寄付する話だ。プロレスラーとして育てられた見返りに闇の組織「虎の穴」にファイトマネーを50%吸い取られ、生涯を悪役レスラーとして捧げなくてはならない掟があるが、主人公の伊達直人は正々堂々とした正義のレスラーになろうと決意。その裏切り行為から組織から狙われることになるのだが、今にして思えば「正義でもファイトマネーが跳ね上がってマージンが儲かるなら別にいーじゃん」などと思ってしまうのは自分だけだろうか。。。テレビアニメ化され、ジャイアント馬場さんやアントニオ猪木さんまで実在のレスラーも登場した当時としては画期的なメディアミックス手法だ。悪役レスラーはほぼ全員覆面レスラーでいろんな動物のモチーフが登場した。個人的には覆面ワールドリーグ戦のザ・ライオンマンが魅力的なキャラだったなぁ。物語の結末はマンガとテレビアニメでは大きく異なるが、子供向けなのにどちらもかなりエグい。ところで、この原作者はいわずと知れたスポーツ根性漫画(略して、スポ根)の巨匠、故・梶原一騎氏だ。他に「あしたのジョー」「巨人の星」「空手バカ一代」「柔道一直線」「愛と誠」などの原作者でも知られる。その実弟が真樹日佐夫先生だ。その真樹先生がこれらの版権を持っていらっしゃるので全国に広がる伊達直人ブームからテレビでお見かけする機会も増えた。「タイガーマスク」の単行本も重版されているそうだ。こんな寄付活動が全国的に広がるブームになるなんて誰も予想しなかっただろうし、素晴らしいことだと思う。先生もますます元気にご活躍でなによりです。