「美輪リスト」より ”音楽”
ビートに満ち溢れた現代という時代ですから、まず、ビートのないクラシック音楽からのぞいてみてはいかがでしょうか?..................................................................疲れたときにホッとして、ロマンチックな気分やメランコリックな気分に浸りたいとき。また、恋人と二人だけで過ごすとき。フルート奏者のジャン=ピエール・ランパル 笛の音が癒してくれます。ショパン 「ノクターン」「ワルツ集」「練習曲」 ただし、テンポの速い曲があるので、それは外したほうが よろしいです。リスト 「愛の夢」ほか。 ゆっくりしたロマンチックな曲です。ハチャトゥリャン 「スパルタクス」「仮面舞踏会」 リリックなものがよし。 まちがっても、「剣の舞」はやめたほうがよいでしょう。ドビュッシー 「亜麻色の髪の乙女」「牧神の午後への前奏曲」 「そして月は廃寺に落ちる」 「月の光」フォーレ 「月の光」「レクレエム」ほか...................................................................交響曲交響曲や協奏曲では、インパクトある第一楽章と、騒々しい第三楽章の間にある、心拍数を抑えたゆったりとした美しいメロディーラインの第ニ楽章をぜひ聴いてください。イタリア語で「ゆっくりと」あるいは「ゆるやかに」という意味をもつ「アダージョ(adagio)」は、あなたの心を癒すはずです。ベートーベンの交響曲 第六番「田園」の第ニ楽章モーツァルトの交響曲 第四一番「ジュピター」の第ニ楽章モーツァルトのピアノ協奏曲 第ニ一番の第ニ楽章 映画「みじかくも美しく燃え」の主題歌で有名です。ショパンのピアノ協奏曲 第一番の第ニ楽章アダージョベルリオーズ、マーラー、ベートーベンなどの交響曲は、心身ともに健康なときでないとヘビーです。..................................................................ピアノ・ソロ私が好きなのは、サンソン・フランソアとイングリッド・フジ子・ヘミング亡くなった田中希代子(きよこ)、ルビンシテイン、コルトーです。......................................................................ちょっと気取った雰囲気、部屋を華やかにしたいときピアノコンツェルトでは、ラフマニノフ自身の演奏でトスカニーニの指揮が極上です。弦楽四重奏、五重奏などがよいでしょう。................................................................落ち着いた気分になりたいとき、瞑想にふけりたいときチェロのソロ、もしくは伴奏はピアノだけというのがよいでしょう。チェロの魅力はなんといっても心をゆさぶる深い響きです。演奏はP・カザルスのものがよいと思います。車のCMにも使われた「夢のあとに」やバッハの「無伴奏チェロ組曲」「アリオーソ」などは絶品です。.................................................................和風の部屋にかける曲しっとりしたいならば、新内(しんない)がよいでしょう。あるいは江戸小唄、端唄(はうた)、俗曲(ぞつきょく)、(長唄はにぎやかすぎ、義太夫〔ぎだゆう〕は重すぎます)せいぜい清元(きよもと)どまりがよろしいでしょう。あとは地方民謡、これはその地方の民謡歌手の唄ったものがよろしいでしょう。横笛や尺八のソロ、お琴も結構ですが早い曲があるので気をつけてください。..........................................................フランス風の部屋にかける曲シャンソン、しかし1969年以降のものは、だめです。20年代~50年代前半のものがよろしいでしょう。フレール、ダミア、リス・ゴーティ、ティノ・ロッシ、リュシエンヌ・ボワイエ、シュジー・ソリドール、リュシエンヌ・ドリール、 アンドレ・クラヴォーなんといっても、エディット・ピアフ、シャルル・アズナブール、小粋なジョルジュ・ゲタリームルージ、イブ・モンタン、シャルル・トレネ、パタシュ。.........................................................恋人とのラヴシーン(ベッドインしてから)アルゼンチン・タンゴが情熱的でよろしいでしょう。1950年代半ばまでのものがよいです。まちがっても、ピアソラなんかはやめましょう。ほかに、カルロス・ガルデル、ウーゴ・デル・ガリル、南米のリベルタ・ラマルケ、ランコ・フジサワの初期の円熟期のもの。.............................................................ポルトガルのファドアマリア・ロドリゲスなどの甘く哀しくセンチメンタルな曲。...........................................................ジャズペニー・グッドマン、ハリー・ジェームズ、オスカー・ピターソンカルメン・カバレロ、グレン・ミラー楽団、ライオネル・ハンプトン、デューク・エリントンなどのビッグバンド。 ラテンはザビア・クガート。歌い手では、若いころのビング・クロズビー、ペリー・コモヘレン・メリル、ドリス・デイ、ジュディー・ガーランド、クリス・コナー、リナ・ホーン、フランク・シナトラ、ケイ・スター、パティ・ページ、アニタ・オデイサラ・ヴォーン、ニーナ・シモン、メアリ・フォード&レス・ポールジョー・スタッフォード......................................................コンチネンタル タンゴヘルベルト・フォン・ゲッツィ(バンド・オーケストラ)アルフレート・ハウゼ(戦前のものがよい。)サム・テイラーのサックスもムーディではあります。.............................................................ロック系ザ・イエローモンキーのバラードデオダードビートルズ....................................................日本の流行歌もし聴けるのであれば、コロムビアやビクターからでている明治・大正・昭和の流行歌。佐藤千夜子(ちやこ)、四家文子(よつや ふみこ)、小林千代子あたりのハイカラでモダンな唄。エログロナンセンス(ニ村定一〔二村ていいち〕、渡辺はま子の「とんからがっちゃだめよ」から、終戦後の「夜のプラットホーム」 「バラのルンバ」「湖畔の宿」「青い山脈」などを オリジナルで聴いてみてください。) *美輪さんのCDにもいれてあるそうです。ニューポップスで、なかにし礼の訳した唄は、みな良いです。フォークに入ってからは吉田拓郎の「旅の宿」 、喜多条忠(きたじょう ただし)作詞の「神田川」中島みゆきの最初のころのアルバム井上陽水の「氷の世界」森田公一とトップギャラン「青春時代」など。 美輪さんの一番好きな声は、 水森英夫(みずもり ひでお)「たった2年と2ヶ月で」という演歌。 これはしびれたそうです。 美輪さんが聴いた最もセクシーな声だそうです。............................................................童謡戦後すぐの川田正子・孝子(たかこ)などのオリジナルのものが雰囲気があってよろしいです。小中学生のコーラスがもっとも良いものです。....................................................オペラまずポピュラーなものから聴きましょう。「椿姫」「カルメン」「ラ・ボエーム」「マダム・バタフライ」「トスカ」「リゴレット」「ルチア」「ラクメ」「ドン・ジョヴァンニ」「フィガロの結婚」「アイーダ」「ばらの騎士」筋もわかりやすくドラマッチックで、舞台装置も華やかです。なによりも、アリアなどの旋律が変化に富み、じつに美しいからです。言葉:美輪明宏さん最後まで読んで下さってありがとう。*.♪。★*・゜cherchemidiのアドレス帳・*.♪。・゜・。.☆