李白と魚を味わう
仕事帰りに肌寒さを感じる季節です。夜風に吹かれて家路を急ぐ際に、「ああ・・熱燗でグイッとやりたいなあ」こう思うことが多くなりました。その日は月が美しく、李白と飲みたくなりました。 ちょうど、19時ころに駅近くのコープに行くと・・・・刺身の値引きが始まっています。30%引きくらいから、20時近くになれば半額へ・・・マグロの切り落としが脂がのってておいしそうだったのと、ヒラメがきれいだったので、「半額でゲット」しました。 冷でも燗でもおいしい「李白」を飲みました。 李白 特別純米 1800ml李白は、詩仙(酒仙)と呼ばれ杜甫と並び評されるも、人柄や性格・歩みの違いか、格調の高さでは、杜甫に及ばないといわれます。でも、個人的には李白のほうがなんとなく好きです。豪放さの中に弱さを感じるところが・・・月を詠んだ歌が多いですね。私の好きな・・っていうか、中学時代から不思議と暗唱してしまっている五言絶句『静夜思』。 牀前に月光を看る(牀前看月光) 疑うらくは是れ 地上の霜かと(疑是地上霜) 頭(こうべ)を挙げて 山月を望み(挙頭望山月) 頭を低(た)れて 故郷を思う(低頭思故郷)月の光の優しいようでどことなく冷たい感じが、心に染みてきます。そして、月の光の魔法か、いつにも増して饒舌になった私・・・そのまま飲み続けると・・・『月下独酌』に・・・ 花間 一壷の酒 独り酌みて 相い親しむもの無し 杯を挙げて 明月を迎え 影に対して三人と成る 月 既に 飲むを解せず 影 徒らに 我身に随(したが)う 暫く月と影とを伴って 行楽 須らく春に及ぶべし 我歌えば 月 徘徊し 我舞えば 影 凌乱す 醒むる時 同(とも)に交歓し 酔いて後(のち) 各々(おのおの)分散す 永く無情の遊(ゆう)を結び 相い期す 遥かなる雲漢に奥さんも参加して、肴を追加・・・独酌にならずよかった・・・ 国産ブランドさば 旬さば(ときさば)を伝統製法「陰干し」にしましたノルウェー産のものより脂ののりが少ないですが、上品な感じがします。食べるところもたくさんで、ホッケよりもお得な感じ(笑)月と李白、そして奥さまに乾杯・・・