ダウ9000ドル回復。自動車、住宅底打ちか? フォードモーター復活の兆し?
「2番底」と書いた瞬間、急上昇! 自分の心理が弱気のときは市場は強気になる(笑)。 7月1日の失業者数が予想外の悪さで、怪しかったのですが、ゴールドマンサックスとインテルの決算で火を噴いた米株式市場は、24日深夜零時現在、9,032ドルとなっています。今日の主役は中古住宅販売戸数が3ヶ月連続で対前月比+ということが材料になっているようです。私のPPの一角である、フォードモーター(F)とフィリップモリスインターナショナル(PM)は好決算で、株価は暴騰しておりまして、追加投資の機会を失いつつあります(笑)。フォード株は零時現在先日比+10%超、フィリップモリスなんてディフェンブなタバコ銘柄ですが、それでも+5.9%と今まで見たことのない水準にアップしてしまいました。一方、格付け会社ムーディーズ(上場しているんですよ)はあの、バフェット氏が一部売却したことを受け、-3%となっていますが、他の株は今日は例外なく上がっている。 フォードの決算は純利益が+22億ドル、営業利益は△4.4億ドルと赤字でしたが63億ドルの負債削減に成功していることがよかったのだと思う。それ以上に北米市場のシェアを2%アップさせたこともよかった。キャッシュフローも流出幅が改善している。さらに他社ほど値引きをせずにシェアをアップさせたのと在庫調整が完了したことなどが好決算につながっています。マスコミの雰囲気や米国民の期待感から、米国経済復活(すれば)真っ先に持ち上げられる位置づけにいるような気がしてきました。今となっては、けがの功名のような面もありますが、リストラに真っ先に取り組んで、今は攻めの体制が出来上がっている。ただし、6月下旬ごろから7月上旬は相次ぐ部品メーカーの破綻で株価は大きく下げていましたが・・・(フォード系列のビステオンも破綻。先日、ビステオンが社員に一時給料を払いたいとフォードに申し出て、あっさり却下されるという金融業界のようなことが話題になっていたが)。部品メーカーの供給がうまくいくのか、という不安材料と、本当に自動車市場が底打ちしたのかというそもそも論も残りますが、「Ford's customer satisfaction with vehicle quality reached its highest level in North America and now equals Toyota」と誇らしく決算では語っています。日本人としては穏やかになれない心境ですが、北米ではフォードがトヨタをシェアで逆転しています。品質もトヨタに並んだのか?(米国マスコミはフォードびいきになってしまうのは、日本のマスコミがプリウスしか書かないのと同じようなものでしょう。したがって、資本の政府救済を得なかったフォードの車がよいように感じるのでしょうか。それともホンモノなのかはわからず)ただ、値引きをしないのは、今後の販売戦略に必ずしもプラスではないとする意見もあります。6月は5月と比較してまた売れ行きが落ち込んでいました。 米国経済は失業、住宅、自動車の順番に景気が回復していくと思われますが、今は公共政策という「麻薬」 が効いてきたのか、本当に経済復活段階に入ったのか、見極めが難しくなってきました。「麻薬」説が真ならば、もう一回相場は落ち込みますし、復活だとこのままイケイケドンドンになる可能性もありますが、まあ、前者でしょう。ウォールストリートや、年金基金は去年の仇を討とうと必死ですから。とりあえず、今は上がっていく株価を眺めるより他がなさそう。秋には投資チャンスが来るでしょう(と勝手に思っている)。